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映画「ペイ・フォワード」から観る、自己変容を受け入れる瞬間

久しぶりに映画「ペイ・フォワード」を観ました。実はコーチングでは良く扱われる題材です。映画「ペイ・フォワード」について書きたいと思います。

映画「ペイ・フォワード」の概要

少し映画の概要を説明します。
中学1年生(アメリカでは7年生)の少年トレバーが社会科の課題に取り組む話です。

「もし自分の手で世界を変えたいと思ったら、何をする?」

と授業で課題を出された。

トレバーは、3人に「善意や思いやり」を与え、その人の課題解決の手助けする。その見返りとして、その人は、別の3人に「善意や思いやりを渡す」(ペイ・フォワード)というものです。これにより、「善意や思いやり」が無限につながり、世界を変えようという目論見。トレバーは、身近な人の問題解決に協力するようになります。問題解決はなかなか、うまくいきません。トレバーは様々なことに気づいていきます。


変わるには、「勇気」と〇〇が必要

映画では、アルコール依存症、薬物中毒、コンプレックス、トラウマ、恋愛、DV、家族関係、いじめ、など様々な問題が取り上げられています。一度は変わろうと努力しますが、思い通りにいかない。理由は、本人に「勇気」が無いからです。心理学では、「現状維持バイアス」とも言います。人は、自分が体験しない未知のものを受け入れる事に心理的な抵抗が生じ、現状のままで良いと固執する事を言います。もちろん傷つきたくない心理もあります。ですから勇気を振り絞ることがポイントになります。そのきっかけは、「理解者」です。今の自分を受け入れてくれる「理解者」の登場により「善意や思いやり」を受け取った人は、勇気をもって行動を起こすようになります。

「本当に世界が変わるのを見たかったんだ」

これは、トレバーが自分のやった行いが、すべて失敗に終わったと思った時に、言ったセリフです。トレバーの自己変容に気づく瞬間です。はじまりは社会課の課題で評価を得ることでしたが、人を想いやり、一生懸命努力しているうちに、行いが自己実現に昇華されていたことを知る瞬間でした。

好意は伝染する

トレバーはいろいろと試みるものの、なかなかうまくいかず、「ペイ・フォワードは失敗だったのではないか」と思い始めます。しかし、トレバーの気づかないところで、このバトンは次々に受け渡されていました。これは、好意の返報性(返報性の法則)で説明できます。人から好意、「好き」「愛している」という気持ちを与えられると、 自分も同じように好意、「好き」「愛している」を返したくなる法則 です。 もともと人の心には、人から何かをしてもらったりもらったら、何かを返したくなるという法則があります。「思いやり」や「感謝の気持ち」は伝染するのです。映画を最後まで観ると、そのことが良く分かる描写があります。結末に触れてしまうのでなんとなく避けました。

最後に

日本では恩を本人に返す「恩返し(ペイ・バック)」という言葉がありますが、それに反してこの映画は受けた恩を次へ渡す「恩送り(ペイ・フォワード)」を伝える作品です。

ですから、何か恩義を受けとったときは、「この御恩はいずれお返しします」ではなく「この御恩は誰かに引き継ぎます」と答える方が、社会変革になるかもしれませんね。

ちなみに

ペイフォワードの視聴ポイントは、個人的にもう一つあります。実は、ボンジョヴィが、ちょい役で出ています笑。ちょい役でもクレジットの扱いは大きい。本当にボンジョヴィの偉大さが分かる。蛇足でした。

最後までお読み下さりありがとうございました。





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