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エメラルド色のあざ

不注意な上に、運動おんち。
小さなころから身に覚えのないあざがいくつもある子どもだった。

でも、なぜかそのあざが好きで、あざを数えては「また増えた〜」とにやにやしていた。

その時から十数年たった今でも、
右の太もも外側という変な場所にあざを作ったりしては、にやにやしている。

"エメラルド色のあざ"という言葉は、
今はもう何をしているかわからない、
元恋人と寄り添っている時に思いついた。

多分、そのときには既に彼の気持ちは離れていて、私の心はそれに縋る気持ちと自己嫌悪であざだらけだった。

でも、その時もやはり自分のあざに心のどこかで輝きを見ていたんだと思う。
肌を染めるのは鈍い色だが、いつついたか分からないそのあざは私の生きた証だし、もがいた跡である。
だから、エメラルド色。
ちょっとクサくて、ロマンチストすぎるかもしれないけど、空想家の自分にはちょうどいい。

ここまで自分の生きづらさとか、ドジ加減とか、失恋とか、いろいろについて考えて失敗して傷ついてきたけれど、
きっと傷つけば傷つくほどオンリーワンの輝きがある。

インクルージョンがある宝石は美しい。

大切なのは明るい明日だ。

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