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組織の設計-機能別組織編-

今回から3回にわたって。組織の設計について紹介していきたいと思います。組織には、大きく分けて、機能別組織、事業別組織、マトリックス型組織があります。組織は、環境に応じて最適な組織を設計しなければなりません。今回はその3つの中の機能別組織の紹介です。
では、始めていきます。

機能別組織

機能別組織とは、特定の活動に関するあらゆる技能と知識を集合させ、その機能に応じて部門を作ることで構築した組織のことを言います。各部門は、組織の目標のために深い知識を提供します。この機能別組織は、以下の場合に効力を発揮する組織になります。

①組織が目標を達成するために深い専門知識を必要とするとき
②組織のニーズを階層を通じて、統制し調整する必要があるとき
③効率が目標達成のために極めて重要とされているとき

さらに、機能別組織の長所と短所をまとめると以下のようになります。

長所
・各部門で規模の経済性を測ることができる。
・知識や技術の開発を深い次元で進めることができる。
・各部門がそれぞれの目標を達成することができる。
・単一ないし少数の製品数を展開している場合に最も効果を発揮する。
短所
・環境の変化への対応が遅れがちになる。
・意思決定がトップ階層に滞留し、トップに依存しがちになる。
・部門間の調整に不備が伴う。
・イノベーションが起こりにくい。
・組織目標の全体像がつかみにくい。

機能別組織の最大の長所は、規模の経済性を測ることができる点です。機能別組織における規模の経済性とは、すべての従業員を同じ部門に配置し設備を共有することで生じるコストの削減のこと言います。
しかし、機能別組織の最大の欠点は、部門間の調整を必要とするような場合の環境変化への対応が遅れがちなることです。垂直方向への情報共有によって、階層に負担がかかり意思決定すべき事柄の情報共有に遅れが生じるますそのため、トップマネジメントが迅速に対応することができなくなるということが起きていしまいます。

水平方向の連結機能をもった機能別組織

今日、厳格な機能別組織の構造を維持したまま成功している企業はほとんどありません。どうしても速い環境の変化に対応することができないためです。そのため、現在では、機能別組織に設計したとしても、水平方向重視の組織に設計する傾向があります。
水平方向の連結システムとしてー以前のnoteで紹介したような、情報システム、専任のプロダクトマネージャー、タスクフォース、チームなどーを活用するによって、機能別組織の欠点を補うことができます。


いかがだったでしょうか。今回は機能別組織について紹介しました。もし組織が小規模の場合、この機能別組織で設計することが望ましいでしょう。しかし、各部門の調整を制度として何か設けることが重要です。外部環境の意識と情報伝達のシステムが整えば、機能別組織も効果を発揮します。

次回は事業別組織について深掘りします。
暫しお待ち下さい。



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