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風のエッセイ(2)

雨の気仙沼である。

小学校の時、雨の通学はいつもびしょぬれになった。

傘を差しても、濡れないのは頭だけで、靴下まで濡れてしまい、

学校で寒い思いをしたものだ。

昔の小学校は、都内でもコークスのストーブ。

木造校舎の、木の床に、油脂のワックスを塗り込む。

休み時間には、担任の先生が教室内でタバコを吸っている時代だった。

今思うと、家でも学校でも、タバコの副流煙に満ちていて、大気汚染以上に子供たちの肺を汚していたのだと思う。(今ではカンガエラレナイ)

昭和はもうすぐ二世代前の時代となるだろう。

こうして、時代は進み、過去は離れてゆく。

しかし、ノスタルジーとレトロな思い出は、古い人間に備わる特権である。

今の子供たちが未来から見る、2017年はどんな姿になるのだろうか?


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