風のエッセイ(3)
FURUTECHの部品にFP703というものがあります。
私は、これをエレアコ用のケーブルに使っているのですが、この部品が実に重厚で良いのです。(ちなみにケーブルはベルデン8414)
まず、重い。
そして、でかい。
ギターにケーブルを刺すときも、その存在感が半端ではない。
まるで、私が主役であるとでも言いそうである。
電気信号は、ただ通ればよいだけなのだが、そのプラグは実に工業製品的デザインで宜しいのですね。
存在感というものは、どれだけ作りこんだかによるのだろう。
たぶん、この部品のデザイナーは、あえて無骨に作ることによって、脇役の部品を主役に持ち上げたのだとおもう。
今の時代は、無骨なものが嫌われて、より洗練されたものになろうとしている。
しかし、私が好きなのは、無骨さである。
軍用品にはそんなものが多いのだが、戦争はご免である。
民生品のなかで、女々しくないもの。
これは実は少ないのである。
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