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アメリカ百景

随分とnoteを放置していたような気がする。

これまで読んだ本の感想をツラツラと書いてきたが、それもなんだか書く気が起きなくなってしまった。本は変わらず読んでいるし、飽きたというのともなんだか違う。ただただ書く気がなくなってしまったのだ。そのうちまた書きたいことが出てきたら、ひょっこり書き始めるだろう。

そんな中、私が「書き残しておきたい」と衝動を抱いたのは、アメリカでの生活のことだった。私のアメリカ生活の半分以上は独りでいろんなことを考える時間だったから(「海外で暮らす」ということは、程度の差はあれ孤独と向き合うことだと思う)、一人で家に籠っている今、思い出すことが多いのかもしれない。

又吉さんの「東京百景」ならぬ、私の「アメリカ百景」。あまり個人情報を晒したくないし、観光お役立ち情報を書きたいわけでもないので、場所の詳細は書いたり書かなかったりだと思う。その上「百」に到達するかも分からない。いくらかフィクションも入るかもしれない。そもそも「東京」と「アメリカ」ってスケールもレベル感も違いすぎるだろという真っ当すぎる指摘にも、耳をふさぐ。

若いうちに自由の国アメリカにいたとなると、酒・薬・パーティー三昧みたいな生活を想像する人もいるかもしれない。もちろんそういう人もいるし、私にもお酒の失敗はある。薬物はやらなかった。やる人はいつも身近にいたけれど、「ダメ、絶対」だからというよりも、ただ興味がなかった。気だるげな学生たちが「退屈すぎてクソみたいだ」と言いそうな生活でも、私はなんだか満足だったし、薬物に刺激を求めるほど退屈を毛嫌いしてもいなかった。

今はもう自分の意思で日本に帰ってきたけれど、今でもアメリカは私の第二の故郷だと思っているし、自分の家族と同じくらい大事に思う人たちがいる国だ。鏡を見て「ストレスがないと女の子って可愛くなるのね」と思うほどストレスフリーで自分が無敵だと思っていた日々もあれば、深夜3時まで床に転がって泣きじゃくっていた日々もある。自分の幸せが60%くらい削られてしまっても構わないから幸せにしたいと思っていた恋人との別れもあったし、不親切な大家に25万円くらい余分に搾取されたこともあった。

笑って話せることばかりではないけど、"Things happen for a reason"ということで。全て抱えながら、私は今も流れに身を任せている。


そんな私の「アメリカ百景」を、ここに記そうと思う。





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