別解を科学する 私の別解#02 ~クライアントワークから未経験の賃貸不動産×金融領域で起業~[スムーズ 小泉 拓 様]【読了目安:5分】
こんにちは、脱・優等生研究所です!
私たちは、別解を追い求められている方々にインタビューさせていただきながら、何をきっかけに、どういう思いで彼ら・彼女らが別解に挑まれているのかを紐解いていきます。
前回の記事はコチラから↓。
今回は、スムーズ社(https://smooth.jp/)の代表取締役、小泉 拓氏にお話を伺わせていただきました。
空気階段さんを起用したCMなどを目にされた方、同社のサービスである「smooth」を使ったことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
非常にユニークなご経歴の方なので、楽しんで読んでもらえれば幸いです。
では、早速本編どうぞ!
1.小泉さんの現在地・注力していること
脱・優等生研究所(以下、脱優):
スムーズ社を起業され、現在は代表取締役としてご活躍されていると思いますが、小泉さんの現在地や注力されていることについて教えていただけますか?
小泉 拓氏(以下、小泉氏):
私たちは、「引っ越しにもっと自由を」ということをテーマに、様々な理由で引っ越しを諦めている、選択肢を狭めてしまっている人の後押しするサービス「smooth」を提供しています。
ライフスタイルの多様化が進む一方で、「人と住まいの関係性」はあまり変化していないという点に着目しました。よりフレキシブルに人が住まいを選択できるように、賃貸不動産×金融の領域で、消費者向けのサービスを展開しています。
今は賃貸不動産に初期費用に焦点を当てて事業展開しておりますが、初期費用以外にも賃貸領域には、「部屋探しが大変」、「ライフラインの申し込みが面倒」「引っ越し作業が面倒」など様々な課題があります。
私たちは、それらを総合的に解決できるようなサービスに成長していこうと考えています。
また、不動産の中でも賃貸以外に売買もありますよね。住まい×ファイナンスという切り口で、賃貸だけでなく、住宅ローンや、中古不動産のRent to Ownなど、不動産売買に関する領域へもチャレンジしていきたいと考えています。
2.起業されるまでの社会人生活
脱優:
小泉さんは、どのように社会人生活をスタートされたんでしょうか?
小泉氏:
もともと大学在学中にシステム開発やデザイン受託の仕事を個人でしており、その取引が増えたり、規模が大きくなったりしたため、後輩を誘って、株式会社ビーという会社を2015年に設立しました。
株式会社ビーでは、アプリ開発、ホームページ作成、業務システム開発などを受注し、クライアントからの依頼に基づき、確実に製作・納品するという仕事をしておりました。
脱優:
学生起業家としてご活躍されていらっしゃったんですね!いわゆる新卒入社で大手に、ということは考えませんでしたか?
小泉氏:
新卒で他社に入社する、ということは考えていなかったと思います。
小さいころから事業をやりたいなという思いやIT分野への憧れがありました。ちょうど私が中高生の頃にiPhoneの登場を見ながら、私自身熱狂しました。「これからはITの時代だ」だと思い、自分でもIT領域での仕事の経験や知識の吸収・勉強も学生時代にやっていました。
脱優:
株式会社ビーは、最終的にどの程度の規模まで成長されたんでしょうか?
小泉氏:
株式会社ビーは、業務委託やアルバイト、インターン生など含めて10名くらいの規模で運営していました。どんどん成長して、規模も大きくしていくスタートアップというよりは、堅実に事業を行う中小企業というイメージですね。
3.なぜ今の道に進んだのか?
脱優:
すでに株式会社ビーで代表としてご活躍されていて、着実に受託開発事業も進められていたところから、なぜ賃貸不動産×金融の領域でもう一度起業されたんでしょうか?
小泉氏:
個人事業として受託開発していた頃から、ずっとクライアントワークをしている中で、クライアントワークも楽しいが、自分で事業をやりたい、事業の意思決定権を裁量として持てるようなかかわり方で事業を伸ばしたいという思いがふつふつと湧いてきました。
クライアントワークでは、クライアントのご要望を叶えることが1つのゴールになってしまいます。自分では「こっちのほうが絶対に良い」と思っても、そのアイデアを通しきれなかったり、「本当だったらシステムを作らない方が良い」という提案が通らなかったりと、そういう面の難しさを感じていました。
そのため、自分で意思決定をしながら事業を創っていく経験をしたいと思って、いろいろアイデアを探し始めたんです。
当時は、受託開発事業の利益を原資に、R&D的に様々な事業を始めては潰し、ということを繰り返していましたね。
そんな中で、過去に自分自身が引っ越しをするときにお金に困った経験から、おぼろげにビジネスのアイデアが浮かんできました。そこで、色んな方にインタビューをさせていただき、どうやらこれは社会に横たわる大きな課題だ、と感じて何とか解決しなければならないと思い、事業化に向かいました。
脱優:
R&D的に様々な事業を始めては潰し、というのは、起業経験がない方からするとちょっと怖い話にも聞こえますが、なぜそういったチャレンジが出来たんですか?
小泉氏:
私の場合は仲間に恵まれたことが一番大きかったと考えています。
事業をいくつも作っては潰しというのを繰り返していると、辞めたいというメンバーもいると思うのですが、幸いなことに、そうはならずにみんなが自分を信じてついてきてくれたのが本当にありがたかったです。
また、事業の利益を原資にしていたので、仮にR&Dがうまくいかなくても大けがはしない、という範囲で挑戦し続けていたのも良かったと思います。
脱優:
メンバーが付いてきてくれる、というのは小泉さんの人徳でしょうね!
そして最終的にたどり着かれたのが、「不動産×金融領域」ということで、不動産や金融のナレッジがもともとあったのでしょうか?
小泉氏:
システム開発をバックグラウンドにしているメンバーが集まっていたので、不動産業界のことも、金融業界のことも全く知らない、というところから事業をスタートしました。
キャッチアップは本当に苦労しました。例えば、私たちは現在、個別信用購入あっせん業というライセンスを取得してサービス提供しているのですが、そのライセンスを取るのに15か月ほどかかりました。事業を構想した際には、そんなに取得に時間を要するとは思いませんでしたし、事業を始めてからも法律上の規制などに淡々と対応できる体制づくりに時間を要しました。
脱優:
なるほど、知識面での壁があったということですね。そのほかにも困難な場面はありましたか?
小泉氏:
ビジネスモデルの性質上、非常に大きな元手が必要なんです。スタートアップにとっては、人も物もカネも不足している中で、お金がないと事業が成長しないが、事業が成長しないとお金が増えないというジレンマの構造を打破するのに苦心しましたね。
脱優:
知識や経験の不足、お金の不足と様々な課題を乗り越えられてきた小泉さんですが、その原動力は何なんでしょうか?
小泉氏:
当時を思い返すと、知らないからこそ無鉄砲に始められたなと思います。今、同じドメインの知識を持って、1からこの事業を立ち上げるところからやれるかと聞かれたら、正直ちょっと足がすくむと思います。無知だったからこそ、有識者が「できない」と思っている分野に飛び込めましたね。
また、何より私自身が20代の時にお金がなくて本当に困ったという切実な課題意識から生まれた事業なので、このサービスがあったら絶対に世のため、人のためになるというサービスを作っています。だからこそ、困難があっても踏ん張れているのかなと思います。
4.小泉さんにとっての「別解」とは?
脱優:
小泉さんにとっての「別解」とは何でしょうか?
小泉氏:
「リスクを取ること」、「リスクテイク」ですね。
「安定してやっていて、このままでも先が見える、読めてしまうこと」と「先々どうなるか分からないが、世の中に必要とされていると思うし、自分もそれにワクワクすること」を比べたときに、後者を取るリスクを取ること、が私にとっての別解だと思います。
脱優:
「リスクを取ること」はこれからの時代、これまで以上に大事かもしれませんね!
また、今インタビューさせていただいている間も小泉さんが楽しそうに話をされていらっしゃるのも印象的です。
5.今求めている人材について
脱優:
最後に、今後スムーズ社で「こんな人に活躍してほしい」、「私たちはこういう方を求めている」などあれば是非教えてください。
小泉氏:
「人生で何かを成し遂げたい」、「情熱を燃やして仕事をしたい」と思っている人と一緒に働きたいと思います。
経験やスキルも大事ですが、それよりも1回きりの人生、大きく燃やし尽くして生きていこうと考えられている方と一緒に仕事したいと思います。
脱優:
今日は貴重なお話ありがとうございました!
小泉氏:
こちらこそありがとうございました!
参考:スムーズ社の採用情報
▼採用情報
https://herp.careers/v1/smooth
▼サービスサイト
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