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心配なこと(カタイ話)

私が小さいころ、日本はGDP世界2位でした。

その頃は日本でそれなりに勉強してそれなりの企業に勤めて生きているだけで、なんとなく豊かに生きていけると信じて疑っていませんでした。

が、昨日の記事・・・いや、じわじわ感じてはいたけども・・・、これからの日本の貧困化が本当に心配です。

題名の韓国との比較云々ではなく、私は国内企業の調達の在り方に非常に疑問を感じているので、今日はその話(愚痴)。

営業してて思うのは、日本人という大きな括りは不適切としても、大体の国内顧客は国内外から調達する原料の『値上げ』を受けるのを渋る。

医薬品なんかは国が薬価を決めているから、1原料の値上げによって赤字になってしまうから却下、となっても・・・それは国という大きな枠組みで定めた方針であり制度だからまあ理解できなくはないのだけど。この点は国民皆保険の恩恵を受けている以上言えることはないです。(だからジェネリックは要らないじゃんって話は別で吐き出した方がよさそう)

ただ、他業界(鋼材、化学品、樹脂などなど)で、グローバルな相場で見るとなんら不思議じゃない値上げがあったときも、やはり渋る。値上げ実施をどれだけ引き延ばせるか、どれだけ幅を減らせるか・・・、そんなことばっかり。自社のその時の損得という短期的な視点しかないことに他ならない。仕事が嫌になる瞬間TOP3には入ってくる。

ただ、産業全体というか、国全体の問題として、「適切な人件費・原料費を支払い、適切な価格で製品を売り、消費者は適切な価格で商品を購入する」ということをやっていかないと、サプライチェーンの誰も幸せにならない。

勿論原料価格が上がると、製品価格を上げざるを得ない→製品価格上がる→消費者は買わなくなっていく→自社の利益も出なくなってしまう。。

そうならないために、商品価格があがっても耐えうる消費者の購買力=可処分所得の維持ないし上昇が必要であることは明らかなのに、停滞どころか相対的に見て下降している国ニッポン。

また、こんなこともありましたね。採算を合わせるためにどこかの工程の手を抜く・従業員を減らす(→業務の偏りが生じる)→滅茶苦茶な品質管理→行政・消費者の信頼を失う。『豊かな国』がやっていることとは思えない・・・。

日々中国やインド相手に商売をしていると、「原料相場がこうだから、これだけ上がる」という話をしてくる。当然。

それを日本のお客さんに説明すると、「いやいやそんな幅の値上げは受けられない」。となる。気持ちはギリギリわかる。けどサプライヤー側に採算度外視で原料売る義務もないし(年間契約で縛ってたならまだしも)、世界的な指標を根拠とした値上がりに対する反論材料がひとつもないですやんか。あるとすれば、日本的な慣例ぐらい。もちろん妥当性の検証は必要ですよ。ふっかけてくるってこともあるし。

思うに、日本が「買ってあげてる」っていう意識が根っこにある人が未だに一定数いるのだと思う。現実として、もう中国やインドは「日本に買ってもらってる」なんて意識はない。

これからは、話にならないなら売らないだけ。

こんな誰も幸せにならないような貧乏な商売していては、世界が相手しなくなるのも当たり前とすら感じる。

貧しいなら貧しいなりの生活をすれば良いのでしょうけど。それが受け入れられるならね。※「可能」の意の「れる・られる」

今の、みんなで足の引っ張り合いして貧乏に向かってヨーイドン状態では、人件費・原材料費切り詰めて→品質悪化して→価格は叩き合いで→企業も儲からなくて・・・って、書いてるだけで嫌になってくるような悪循環を抜け出せない。

理想とするのは、消費者が適切な価格で購入→企業売上UP→人件費・原料費UP→いい人材・いい品質のものが集まってくる→いいものがつくれる→いいものを消費者が適切な価格で購入する→・・・

こんな豊かな社会をさ、政治家の方々には作ってもらいたいなあ。

そもそも製造業が強いはずの国なのだから、製造業全体が変わっていくインパクトは大きいでしょ。観光産業も大事だけど、やっぱり基幹産業の在り方を今一度見直して、収益を増やして人・研究開発に投資して、もっともっと成長していけるはずじゃないか。地方工場でも給料上げれば地元で働く人も増える→税収UP・購買力UP→地元の企業潤う、という循環もできるし。

もちろん一朝一夕でできることではない。けど、大きな方向性をもって舵取りをし、積み重ねた先に、また豊かになれるんじゃないの?そんな疑問と闘いながらも、今日も値上げに奔走するサラリーマン、私です。

今週ももう終わりですね。皆さんおつかれさまでした!

今日は(今日も)おうちでのんびりゆるりと飲んで過ごすとしましょう。

#金曜日 #仕事 #はたらくってなんだろう #頑張れニッポン #経済 #サラリーマン #今週もおつかれさまでした

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