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妻が入院、その時僕は①

GWぐらいから細君が胃腸の具合が悪いと言っていた。
冷麺食べてから調子悪いとか言ってたから、まぁ胃腸炎やな、と思って気にしていなかった。

1週間、2週間しても治らず胃痛があり服用期間も守らずいろんな薬を飲みまくったりしていたようで消化器系が炎症を起こしたんだろう。
普通食を食べることができなくなってきていた。

一日おかゆを食べて少し良くなったらまた結構こってりしたものを食べて腹痛を訴えるような状態を繰り返していた。


細君は雑に言ってしまうと子供のような思考回路で行動してしまう人だ。

たまたま目についたネット記事に体に良くて美味しいレシピとあればすぐにそれを実行してしまうし、どうせ使わなくなる健康器具がどうしても欲しくなって、しかもグレードの高い方を買ってしまうような人だ。

タケノコが美味しいと思ったら一か月ぐらい平気でタケノコ料理を続けるし、娘が友達とどこかに遊びに行ったらそこで撮影した画像を自分のLINEに送らせないと気が済まない。

そんなだからお腹が痛いと痛くなくなるまで薬をがぶ飲みしてしまう。
詩的に言えば「自由奔放」で普通に言えば「自己中心」だ。


お腹が痛いからと言ってもなかなか病院に行かない。
理由は結局のところ「怖いから」なのだが若い頃に腸の病気を患っている経緯もあり、そこは理解できなくもない。

僕が病院に行くように勧めたところであれやこれやと理由をつけて結局行かない日が続いていた。


6月に入ってから「普通のもんが食べたい」と泣くようなことがあった。
「有休取ってついていくから病院行こうや」
まぁ、それでも行かなかった。

「おかゆしか食ったらあかんで」とか言っても梅干し食べたりと、こりゃあ家では厳しいだろうな、と思いつつ離乳食を買ってきて「これやったら食っていいわ」と渡すような状態になっていた。

結局オカンに電話して「あんたはよ病院行き!」とか言われてようやく診察受ける気になったらしい。
#妻にとって夫は基本無力ですから


ようやく今週の木曜日に自力で病院に行った。
診断の結果はすぐ入院してください、だったが細君は家にいた。

明日からにする、ということらしい。
翌日になって僕は有休をとって細君に付き添ったがそこでも「明日から」と言う細君。わからなくもないけどね。

先生に説得されて、それでも一回帰って夕方に入院するということになってその体調の悪さを上書きするように「しまむら」や「セリア」、薬局なんかをねり歩いて付き添いの僕が疲れ果てた。

家に帰って子供に諸事情説明して借りっぱなしの韓ドラDVDを置き去りにしてようやく病院に向かった。


感染予防のご時世で面会はできないし、差し入れ持っていくのも1名だけと決められている。細君もそのあたりは理解してようやく諦めて入院する感じになっていた。

当日は一人部屋で2日目から大部屋に移動とのことで一人部屋なので部屋まで送り届けた。

食事(点滴)付きで一泊8000円(風呂、トイレ別)、テレビはあるけど見れないとかちょっと不親切な部屋だったので一通り設備を確認しておいた。

入院する病棟のフロアからは出てはいけない決まりになっているため自販機にすらいくことができず、入室手続き終わってから自販機で麦茶を5本買ってナースステーションに渡して僕は病院を後にした。


家に帰ると中3の娘が焼そばを作っていた。
お世辞にも美味しいとは言えないが、グルメでもない僕にとっては充分すぎるご馳走だった。

娘が「パパは何食べるんかわからへん」というので「蕎麦で良いで」と言っておいたが「作られへん!」とツッコまれた。
娘にしてみると料理をするのも楽しみなのかもしれない。

もっともそれ以外の家事は期待していないのだが。。


さて、部屋に戻ると細君から「充電使われへん」「線あかん」「残り30%😭」とかいうLINEが入ってきた。こんなこともあろうかとモバイルバッテリーを仕込んでいたのでそれを使っておくように伝えた。

そうこうしているうちに部屋の設備を思い出して、壁にコンセントがあってテーブルタップが繋がっていたがそれ以外はコンセントが抜かれていたことを思い出した。

「壁にコンセントに直接つないでみ」とLINEすると「いけた」と返事が来たが「線短いから立たなあかん」とかいうLINEが来て、これ以上の説明はたぶん難しいと判断して「モバイルバッテリー使っとき」を再投稿した。


(つづく)


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