AARRRモデルを使ってサービスの課題抽出をしてみた

顧客基盤を拡大し事業成長を目指すためのグロースハック手法の一つである「AARRR」モデルを使ってサービスの課題抽出をしてみました。

グロースハックとは?

成長を意味する英語の「growth」と、コンピューターのプログラムを書くという意味のある英語の「hack」をつなぎ合わせた造語で、ユーザーから得た製品やサービスについてのデータを分析し、継続的に改善を続けていく考え方のことです。

グロースハックは従来よりも費用をかけずに効率的・効果的に短期間にサービスや製品を常によりよく改善し、進化させることができるため、近年重要視されるようになりました。

代表的なフレームワーク「AARRRモデル」とは?

AARRRは、ユーザーの行動を以下の5つのステップに分類したとき、それぞれの英語名の頭文字をとった用語です。グロースハックを実践するときは、5つのステップごとに指標を設けて施策を実施します。

Acquisition(獲得:より多くの新規ユーザーを獲得する)
Activation(活性化:より利用してもらえるようにユーザーを活性化する)
Retention(維持・継続:より長くユーザーに継続して利用してもらえるようにする)
Referral(紹介:ユーザーからの口コミや媒体を使って友人・知人への紹介を促進する)
Revenue(収益化:収益を最大化する)

「獲得」と「紹介」がユーザーの量、「活性化」と「紹介」がユーザーの質に寄与する成長指標になっており、最終的に「収益」として売り上げや収益性を上げていくようになります。
以下は自社のサービスをAARRRモデルに置き換えてみた図になります。

自社サービスのAARRRモデル

AARRRモデルを使った課題抽出

今回は「アプリのMAU向上」という目的(KGI)に対してAARRRモデルを使って課題抽出を行ってみました。

サービスの性質上、紹介のフェーズがないため、問題点の分類を「獲得」>「活性化」>「維持」に分け、それぞれにおける課題を抽出していく方法で行いました。
さらに「活性化」の部分は「商材」と「プロダクト(UI/システム)」に分けて課題を抽出しました。

課題抽出の分類イメージ

上記の分類から、それぞれ下記のような課題を抽出しました。
<獲得>
・アプリのメインユーザー層に向けた広告が打てていない
<活性化/商材>
・生活圏内で使えるコンテンツがなく利用をやめた
<活性化/プロダクト>
・サービスが多岐にわたりすぎているため何をすれば良いのか分からない
・アプリの使い方の理解が難しく、面倒に感じて利用しない
<継続>
・Push通知許諾がオフになっていて最新のコンテンツ情報が届いていない

課題抽出をした後の工程

上記のように課題抽出をした後のステップは以下のようになります。
①課題を解決する仮説とKPI(施策の中間評価指標)を立てる
②インパクト(母数や効果見込み)を算出して優先順位を決める
③改善のための機能やサービスの設計をし、A/Bテスト、ユーザビリティの改善、UIの比較など、様々な方法で検証する
④効果が出たものを実装し、収益化につなげていく

AARRRモデルを使ってサービスの成長を加速させよう

グロースハックは、サービスを急成長させるマーケティング手法として注目されています。
今回のAARRRの様なフレームワークを用いると、現在の状況や、重要な対策ポイントを把握しやすくなり、それを共通言語として共有することも容易になります。
AARRRをしっかりと理解して、サービスの成長を加速させていきましょう!

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