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最初で最後のクルーズ体験記【地中海】🛳️

初めて乗ったクルーズ船は、
プルマントゥール・クルーズ社が運行していた外国船「ソブリン(Sovereign)」。

カジュアルクラスの客船で、
1987年の竣工当時は世界最大だったそうだ。
旅客定員は最大2582名。


スペイン・バルセロナ初の地中海周遊クルーズで、
フライ&クルーズ(出航地である海外への往復は飛行機で。目的地からクルーズ巡り)で参加した。

当時は学生だったが、
GW明けの閑散期に参加したので、
クルーズ費用は5日で10万程度しかかからなかった。


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■1.充実した船内


クルーズ船に乗り込みまず目に飛び込んできたのは、
まるで高級ホテルのような吹抜けのロビー。
本当にここが船の中なのかと驚いた。


船内では、
まるで自分が1つの街の中にいるような感覚になった。

レストランやバー、
映画館や劇場、
フィットネスジムや美容院、
そしてナイトクラブまで。

その中でも、
いくつか写真が残っているものをご紹介。


●フィットネスジム

●美容院

友人がここで散髪。
「お任せ」できれいな角刈りになって帰ってきた。笑


●カジノ


●ナイトクラブ

ガラス張りの海が見渡せるナイトクラブ。
雰囲気が最高だった。


●テニスコート


●ロッククライミング



これら全てが船の中というのだから驚きである。
船内で過ごす時間も充実していた。


◾️2. 海


●ただ、海を眺める

クルーズの醍醐味。
それは時間を忘れて、
広大な海を好きなだけ眺めることができること。
心地よい潮風を感じながら、
忙しない日常を忘れさせてくれる。
船内にはゆったりとした時間が流れていた。


●夜の海とナポリの夜景

夜、海を眺めていたときのこと。
どこまでも続く真っ暗な海。

すると突然視界の先に、
数多くの街灯に照らされた巨大な島が現れた。
その島は暗闇の中で光り輝いていて、
神秘的で美しかった。
まるで海賊が長い航海の末にやっと島を見つけた時のような。
そんな感覚になった。

しばらくしてクルーズ船はその島に寄港した。
そこはイタリア・ナポリ。
後から知ったのだが、
ナポリの夜景は世界三大夜景の一つだった。


◾️3. 船×音楽


●デッキにて

日中は、
プールのあるデッキに乗客が集まってくる。
そして音楽が流れ始め、
スタッフが踊り始める。
乗客にも踊るよう促す。

クルーズ船の開放感と、
陽気な欧米の方々の熱気で、
その場はすごい盛り上がりになる。


●夜の演奏

夜、船内を散策していたときのこと。
歌声が聞こえる。
男女2人組のスタッフが、
バラードを演奏していた。
どうやらビートルズの曲をアレンジしているようだ。
男性がギターボーカル、女性がピアノ。

ガラス越しに見える夜の海をバックに、
そのメロディーはとても幻想的だった。

映画『タイタニック』では、
沈んでいく船の上で、
乗客を励まし続けるために演奏を続けた楽隊がいた。
映画『海の上のピアニスト』では、
生涯クルーズ船から降りることのなかった天才ピアニストがいた。

船上で奏でるメロディー。
それはいつも人々を魅了し続けている。

●最後の食事

船内での最後の食事は、
とても印象的なものだった。

レストランでの食事中、
突然聞き覚えのある曲が流れ始めた。
このクルーズ船で何度も聞いた曲。
デッキで流れて皆で踊った曲。

その場にいたスタッフが全員出てきて踊り始めた。
食事中の乗客にも立って踊るように促す。
皆立ち上がって踊り始めた。

デッキで踊ったあの時のように、
皆楽しそうに、
そしてこのクルーズとの別れを惜しむように。

日本で食事中に歌って踊るのは、
行儀のいいものではないだろう。
だからこそこの時、
異文化に直に触れたという実感があった。
これは外国船ならではの経験である。

ちなみにこの曲はドン・オマールの『クドゥロ・ダンス』。
映画『ワイルドスピード』にも使われたスペイン語のこの曲は、
このクルーズの主題歌でもありエンディング。
きっとこの先もこの曲は、
クルーズの興奮を蘇るらせてくれるだろう。

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