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町内会を例に、機能的に人が動けるためにできること

たとえばこんなことがありました

年一回の定例議会があるとします。
このとき住民は議決権を持っています。
住民から投票していただく場合、「班長が票を集めてください。●●日の総会で開票・発表します」となっています。

ところが配布された紙には

「班長が住民から集めてください。」はともかく、その集めた票を班長は、具体的にどのように扱えば良いのでしょうか?
係りの方が回収に見えるのでしょうか?それとも訪問して届けるのでしょうか?
届けるのならばどこへ届けるのでしょうか?
残念ながら、そこに明記はされていませんでした。

書かれていなかったことは動けない

周知・展開する側は定例のことですが、指示を受けた側・展開された側にとって、誰でも行動ができるように書く習慣ができているでしょうか。

まず言いたいことは伝わらないものだという前提で

「わからないなら聞けよ!」「毎回のことじゃないか!」

そうです。わからなければ聞けば良いのです。
ただ、定期的に発生することです。
定型業務上の勘違いを含めた間違いは起こらないのでしょうか?また迷いは生まれないのでしょうか?

極力ムダを生まないために

次のように明記すべきものだと考えます。
「頼む側・展開する側」にとっては、定例のことであっても、実際に動くのは下位の立場である班長や住民です。

この場合ならば、たとえば

「●●町●●番地●●号の▲▲(氏名)宅 TEL●● メール●●へ訪問の上提出してください」

とすれば、誰が見ても理解でき、誰でも引き受けることができます。
「これどこに提出するのでしょうか?」という問い合わせも必要がなくなり、何よりそうした問い合わせに応じなくて済むようになります。

誰でもできるようにするメリット

  • 理解の定着

  • トラブルの軽減

  • 関わる抵抗感の軽減

発信側も「何をさせるべきか」
受信側も「何をするべきか」
いずれの立場でも明らかになるので、理解の定着を図ることができます。

そして『言った言わない』の行き違いなどのトラブルも確実に減らすことができます。

また「これどうしたらいいんだ?」という迷いがなくなり、問い合わせも不要になるため、工数・所要時間は確実に減らせます。

特に町内会のものは手弁当で関わることも少なくありません。
そうなると動機の強さに応じて、つい後回しにしがちです。
その「後回しにされにくくする」という効果もあります。

そうなると、要員が交替するときや代行するときも、引継ぎはより簡単になります。
人が動くことであれば、だれでも担当することができるようになりますね。

人が動く部分において、迷いを生まない方法はできているでしょうか。


ちなみに

十年以上前?
生活のため派遣会社を通じて、外資系企業の「メッセンジャー」なるものの仕事しました。

社内外の郵便物や宅配便などの受付や、部署間の書類の回送をする役割でした。
このとき、部署間の書類のデリバリーで、回送用のケースの表面にはこういう紙が貼ってありました。

どこからどこ向けで何の書類がケースに入っているかが明記されています。
そのため、渡す側も受け取る側も、そして配達する側も取り扱いの勘違いやは軽減され、また誰でも扱うことができる「仕組みづくり」なのです。

さて、あなたがお勤めの会社や組織、関わっている町内会やPTAで、こうした不充分な案内や指示はしていませんか?
過去に「従来の文章のままでやってきたのだから」ではなく、改善できる可能性はあるのかもしれません。

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米谷 学(よねや まなぶ)|Excelで統計学を教える研修講師
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