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データ戦略の作り方

データ利活用に勤しんでいる皆様、あなたの会社にデータ戦略はありますか?データ基盤戦略じゃないですか?

今回の記事では今回は私の考えるデータ戦略と、データ戦略の作り方について書きます。

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戦略って何

ゴールに向けてどうやって登っていくのかというロードマップのことです。
ゴールの大きさによって抽象度は変わります。

ゴールと登り方がわかるものが戦略だと考えてます。

ビジョン(ゴール像)

戦略を立てるためにはビジョン(ゴール)が必要です。
MVVとかで語られるビジョンですが、ビジョンは目指している方向のある地点でのゴール像です。

想像できる未来には限りがあるので一旦3年後くらいにある地点を置くのがおすすめです。

ソフトバンクの孫さんは300年後のゴール像を想像しているので、見えている未来が違うんでしょうね。それが未来の可能性に投資される投資の世界とあっているので投資がうまくいくのかなと。

データ戦略の作り方

いきなりデータ戦略を作るぞ!となっても良い戦略は作れません。今回は作り方の説明記事なので自分が考えるデータ戦略を作るための手順を書きます。

  1. 会社のMVV、経営戦略を見る

  2. 業界の動向を見る

  3. データ組織が担う箇所を定め、目指すゴールを考える

  4. データ組織のゴールを達成するための条件を出す

  5. 時間という概念を追加してロードマップ化する

淳を追って一つ一つ解説していきます。

会社のMVV、経営戦略を見る

この話に入る前にMVVってなんだろうというのを理解する必要があります。

MVVの説明で秀逸な記事がこの記事で、MVVってなんか指針みたいなやつでしょ?でも特に違いはわからないって人にはオススメです。

簡単にまとめるとこんな感じです。
ミッション=存在意義
ビジョン=ある地点でのゴール像
バリュー=行動指針

この中でビジョンとバリューは普遍的では無いものであることはおさえておきましょう。

会社のMVVの中で注目するのはビジョンで、おそらくビジョンをゴールとした経営戦略が策定されているので見ておきましょう。

経営戦略が無いケースは多々あるので、ない場合はビジョンをもとに経営戦略を想像する必要があります。

業界の動向を見る

次に見るのは業界の動向です。
抑えておくのは2つで、産業としての動向と技術としての動向です。

産業としての動向はいわゆる競合企業をピックアップしてIRやMVVを見ると良いでしょう。 

例えば宮西さんは生命保険会社に勤めているので、上場している競合の保険会社は第一生命とかんぽ生命でしょうか。あとは損保も混じってますがMS&ADを見ておけば動向はつかめそうです。

技術としての動向は最近だと生成AIのようなもので、時代の転換となる技術の動向をつかんでおきます。

データ組織が担う箇所を定め、目指すゴールを考える

会社の動向と業界の動向をつかめると、データ組織が担う場所が見えてきます。

データについては自分たちが会社の中で一番のプロフェッショナルであることを認識していて、自信をもって定めましょう。

ゴールは経営戦略のゴールの状態でデータ活用がどうなっているのかをイメージします。

未来のことなんてわからないからイメージできないという説もありますが、それは頭が固いですね。
未来のことなんて100%は予測できないので、予測できない前提でイメージすればよいです。

このイメージは大事で、葬送のフリーレンでも魔法はイメージの世界と説明されてました。
「魔法はイメージの世界」であり、イメージできないことは魔法として行使できない
といった感じで、イメージできないものは実現できないので、頑張って経営戦略のゴールの状態でデータ活用がどうなっているかをイメージします。

データ組織のゴールを達成するための条件を出す

ゴールのイメージができたら、それを達成するために必要な条件を出します。

組織面はCoE組織があって、ビジネス側のデータ強い人と協業できる体制があって。
基板面はモダンなデータスタックで運用されていて、フルマネージドな運用が実現できていて。
利活用面では金額換算して儲けているような施策ができて全社的に展開できていて。
データプロダクトが既存システムに組み込まれていてディスラプターへの対策が整っていて。
生成AIとメタデータが連携されていて、利活用の民主化に貢献していて。

みたいな感じで条件を出していき、観点出し尽くしたなと思ったら完了です。

時間という概念を追加してロードマップ化する

最後は先ほど出した条件に時間の概念を追加すれば終了です。

ここまで進められれば、データ組織の柱となる戦略はできています。
戦略を考える過程も大事で、考える中で右往左往してイメージが固まっています。
この工程を経ることで忘れづらく、意思決定するときも戦略をベースとした意思決定ができます。

おわりに

自分の知識をまとめるためと今後誰かがデータマネジメントをやってみたいと思った時のきっかけとなるためにnoteを書くことにしました。
モチベーションのために役にたったという人はぜひ、フォロー&スキをお願いします。
ツイッターでもデータマネジメントに係る情報をつぶやいてますので、よろしくお願いします。

データマネジメントを学ぶ人が抑えておきたい本

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データ利活用を行うために必要なデータ基盤の考え方と、利活用するためにはデータをどのようにマネジメントしていけば良いかを具体的な例を用いて説明されている。
技術が中心になるので現在データ技術に係る人がデータマネージメントに興味を持った時には、まず手に取ることをおすすめする。

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個人情報保護法を順守するための基本的な考え方が実務ベースで書かれている。2022年4月に施工される改正個人情報保護法で新たに追加される概念も同様に記載されている。
政府の出しているガイドラインよりも俯瞰的に読めるためデータプライバシーにかかわる人、データを使ったビジネスを推進する人は読んでおくとスムーズに業務が進められる。

データマネジメント知識体系ガイド(DMBOK)
自分も要約・解説記事を書いているDMBOK。データマネジメントに興味を持った人がまず手に取ると挫折することは間違いないほどのボリュームがある。
読めば読むほど味が出てくるので、データマネジメントを進めようとしている人は各家庭に1冊は是非買っておきたい。

データマネジメントが30分でわかる本
著者もDMBOKを読むためには非常にボリュームが多く読み解くには苦労するので、かみ砕いた解説書をまとめたと書いてある通り、DMBOKを独自解釈してわかりやすく書かれている。
DMBOKを技術者目線で読み解いた内容になっているので、実践的データ基盤への処方箋と同様データ技術に係る人におすすめする。

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