ネイティブの方言

2020/6/19

小雨が降っていた。
だけど、バイト終わり家に着いてから、物凄く気合を入れた。
サボりたがる私を押し込めて爆速で着替えて、外に出て、大学のメインストリートを走った。

今日は本当に課題もなにも進まず、中身のない日で、ここで走るのをやめたら本当に自分が許せなくなると思った。自信を無くさないためのランニングだった。適度な運動は体だけじゃなく、こうやって精神も健康にしてくれるのかもしれない。
ポツポツと雨に濡れながら、いつもよりもスピードを出して地面を蹴ると、頭が空っぽになる感じがして罪悪感が抜けていった。
走り終えた時はいつもより息切れしたけれど、胸に立ち込めていた就活への焦りが散って、呼吸がしやすくなった気がした。
そうやってまたいい感じの雰囲気に自分を持っていって、心の安定を図る。正直瀬戸際だ。生きねば。
頼むから居眠りとか現実逃避とかしたら隣で、関西弁で怒られたい。ドアホ!!単位もらえへんぞ頑張りや!!!と叩き起こして欲しい。

方言が好きだ。
ちょっと気を抜くとでてしまう、方言が大好きだ。人の見た目で出身はわからないけれども、話し出すとその人の背景が広がる感じがとてもいい。
イントネーション、語尾、口癖、単語の中にあって、ん?と引っかかる何かは、決して不快を伴わない違和感で、むしろ見守りたいような気持ちにすらなる。

方言にあまりにも感動するとつい真似してしまう。そうして気づけば自分のものになっていたりするのだ。
だがしかし、その途中経過は悲しい。なんせ、わざと言っている感が抜けないからだ。
話しながら、あ、これパクった方言だなと気づく時の気恥ずかしい切なさ。

やはりネイティブな関西弁を話したかった。嫉妬である。

来世は神戸生まれの超絶美少年に生まれたいものである。

#3km
#ダイエット記録

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