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#裏社会

真樹哲也『ルポ外国人マフィア 勃興する新たな犯罪集団』感想

真樹哲也『ルポ外国人マフィア 勃興する新たな犯罪集団』感想

※2022年9月執筆。

前回読んだ、草下シンヤ氏と懲役太郎氏の共著で言及されていた本で、外国人マフィアのこと知りたいな〜と思ったので読んでみた。が、外国人マフィアより、著者のヤバさのほうが圧倒的に気になってしまった。
外国人グループは、警戒心が強い集団と分かっていながら、大して策を練らずに突撃取材をかましているし、やっと応じてくれた相手に対しても「いきなりそれ訊く?」という質問(確かに読者が一番

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懲役太郎・草下シンヤ『常識として知っておきたい裏社会』感想

懲役太郎・草下シンヤ『常識として知っておきたい裏社会』感想

※2022年9月執筆。

本著は、裏社会の特にカネ関連、ヤクザのシノギについてや、ここ2年程話題となっている闇バイトに関する知識を幅広く身につけられる。草下シンヤ氏と、元ヤクザの前科持ちVtuver・懲役太郎氏との会話形式で書かれているため、分かり易くて一瞬で読み終わってしまった。
懲役太郎氏は、実は裏社会ジャーニーのコラボ動画でしかちゃんと観た事が無いが、いつも腹から声を出して喋っている印象があ

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丸山ゴンザレス『世界の危険思想〜悪いやつらの頭の中〜』感想

丸山ゴンザレス『世界の危険思想〜悪いやつらの頭の中〜』感想

※2022年9月執筆。

本著は「はじめに」にある通り、何か具体的な政治思想や宗教思想の過激さといったものを取り上げるのでは無い。世界各国の「悪いやつら」──殺人犯、殺し屋、強盗、武器商人、マフィア、ギャング、麻薬の売人、薬物依存者、集団暴行する人、悪徳警察官…といった人々が何故そのような行為をするに至ったか、というのを、これまで命懸けで取材してきた著者が実体験を追想しつつ解明していこうと試みる内

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丸山佑介(丸山ゴンザレス)『悪の境界線 犯罪ボーダレス社会の歩き方』感想

丸山佑介(丸山ゴンザレス)『悪の境界線 犯罪ボーダレス社会の歩き方』感想

※2022年9月執筆。

丸山ゴンザレス氏の別名義での著作。
氏が各所で行ってきた取材を基に書かれたルポルタージュ作品。取材対象となる人物と著者の会話形式で展開され、そこに簡単な註釈(一つの話題は数頁程度しか無い為)が加えられるという構成。Amazonのレビューで「ドラマ化して欲しい」とあり、確かにと思った。Netflixで各話30分くらいのドラマになりそう。
丸山氏に関しては、『クレイジージャー

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