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総合商社で働くという事②

 前回は総合商社とは結局、何をやっているか分からない。というところまで書きました。なんて無駄な回、というツッコミはさておきまして、もっと踏み込んだ内容を第二回ではお送りします。

 総合商社とは、すべてのビジネスにあらゆるアプローチをかける会社と定義します。会社の持っているヒト・モノ・カネを最大限に活用して、利益を最大化するのが商社です。
 一例を挙げましょう。皆さんの良く知っているローソン。これは2017年に三菱商事の子会社となっています。商社がコンビニ?となりますが、商社が喉から手が出るほど欲しいアセットといっても過言ではないのです。

 コンビニを子会社化した商社がどの様なビジネスを発展できるでしょうか?単純に製品の納入?それだけでは面白みは半減です。
 例えば、メーカーを巻き込みPB(プライベートブランド)の開発、商品納入の為のロジスティクス配備、銀行ATM・ポイント管理からのビッグデータ参入、等、実際はありとあらゆるビジネスに商社は入り込むことが出来ます。

 商社の基礎はトレード。これはまさに正しく、トレードを軽んじた商社は必ず基礎体力を削られ衰退します。但しトレード一本では現代の世の中は太刀打ちできません。(個人だってネットを使えば輸入できる時代ですよね。)   
 トレードと投資のポートフォリオを如何にバランスよく管理できるかが、これからの勝負です。日本の総合商社は世界中に人員を張り巡らせ、まだ光を見ぬ芽に投資を進めてきています。アフリカのモバイル決裁、アジアのソーラー事業、海水淡水化、教育TV、等など戦うフィールドは無限です。

 といった大それたことを書いておりますが、総合商社がそれを可能とするのは基本的に縦割りのスペシャリスト育成です。商社によって色が出ており、ジェネラリスト育成を掲げる会社もありますが、根本的な部分では自分の専門分野を高めあげることに主眼が置かれています。
 あるところでは発電所を立てて、あるところではカップラーメンを作って、商社は凄いとなりますが貴方が入社した時点では基本的にはラーメンならラーメン、発電所なら発電所で確定、その道を極めて行くことが通常コースとなることを覚えておいてください。(勿論ジョブローテーションが主流になりつつあり、徐々に分野を跨いだ異動もあるようですが、まだまだ少数なのが現実です。)

  だからこそ、商社に入る人にはジェネラリスト的な目線を常に持っていて欲しいと思います。ラーメンをやるにせよ、どの国で何が起きて何が求められているのか、自分の属する会社の武器は何で、弱点は何なのか。バランス感覚を持てば、おのずと視野が広がり、自分の専門にも活きてきます。
 この辺りは自分の経験も交えて、次回、詳しく説明させて頂きます。

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