友達について、思うこと

私は大学に入って、ちょっとワガママになった。良く言えば自分の思ったことをはっきり主張するようになり、悪く言えば頑固になった。

そこでクセになってしまったのが、「人間関係の断捨離」である。

私は所謂、HSPと呼ばれる類いの性質を持っており、人の心や表情を敏感に察知しすぎてしまうきらいがある。そのため他者と関わることにしばしば疲れ、同年代の、時には騒々しいノリに合わせるのがそこまで得意ではなかった。また動きも鈍いため舐められがちであった。でもプライドはそこまで低くないので、割と幼い頃から他者に対する不満は心の奥では抱えていたのだろうと思う。ただ臆病者だからそれを外に出せなかっただけで。

そんな私が大学で、自立への第一歩と銘打ち臆病な自分を変えるべく自己主張をはっきりするように意識し始めたら、どうなったか。

人間関係のトラウマから、元々うちに秘めていた強いこだわりがあったのだろう、自分の周りの環境を完璧にしたくなってしまったのだ。完璧に合う友達、先輩、同期、後輩を探し、彼らと一緒に、完璧に楽しい大学生活を送りたい…必ず自分もそのために、他者を大切にする努力をするから、と。

だから私は、自分が真心を込めて接しても自分の期待通りの対応をしてくれない人を、友達じゃない(時には敵である)と見なし、どんどん切っていったのである。自ら距離を置いた学科の友達、自己主張の仕方がお互いに下手で喧嘩別れになった先輩、後輩…。

そしてどんどん他人に心を閉じて閉じまくった後、気づいたのだ。私は、高校まで精神的に寄っ掛かれる頼れる友達に恵まれていたおかげで、友達に期待しすぎていたのだ、と。理想の友達を夢見すぎていたのだ、と。大人になっていくにつれ、どうしても他者との距離は広がり、薄く浅いものになり、独りで立たなくてはいけない時間が増えていくのに、子供の頃のような関係をずっと求めていた。


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