朗読脚本「大丈夫」
君は大丈夫だよとつぶやく。
僕はその言葉を信じる。
僕は働きながら君を幸せにしようと頑張っていた。
一つ転機があり昇格することが決まった。
昇格すると仕事が忙しくなり君との時間が少なくなった。
電話越しの声は不信感が見え隠れするようになった。
それでも君は「大丈夫だよ」としか言わなかった。
いつからこんな関係になってしまったんだろう。
夕食の会話すらも仕事に汚されていた。
夜遅く帰ってくると君は寝ていた。
「おかえり」という言葉を聞かなくなった。
僕は一人で夢を見る。
僕は君の大丈夫になりたかったのに
今ではもうなれない。
全ての感情を抑えながら。
君は大丈夫とつぶやく。
僕はその言葉を信じれなくなった。
そして関係は崩れていった。
君は・・・
今では・・・
誰かの腕の中にいる。
僕は大丈夫だから。
君は幸せになってね。
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