ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 感想

鼻歌交じりに少女が舞う

どこまでも流麗で、どこまでも気高く、どこまでも自由に

誰よりも呪われて―――

気づいたら月日が流れてて

身を案じていた彼女は不器用に感情をぶつけてくれた

助けたはずの彼女は見渡しても見るからない

微かに感じた君の声にただただ応えるしかなくて

都合のいいように答え合わせをしたかった―――

本気で自分の願いを叶えようと手を伸ばした青年は自分が生きていた年数と同じ時間眠りについていた。

飲み込むにはあまりにも長くかみ砕くにはあまりにも固い時間だ。

意固地になるシンジを支えたのは渚カヲルという少年だ。彼と同じく運命を仕組まれた子供。

詩的な回だったと思います。本当にただただ美しかったです。少女を助けたと、自分にもできたことがあったと信じたい少年と周りの環境の変化に塞ぎ込みたくなったり反抗心を抱いたり、実に14歳らしいなと感じました。

セリフがなくても音を通して感情を乗せて、時折見せるピアノ以外の関わりを見せて落ち着きを取り戻す。

起承転結でいう起承までが本当にヱヴァンゲリヲンという作品は満月の月のように美しく、冬の銀世界のようにどこまでも広がって無限の可能性に満ち溢れていると感じます。

「転」

ですね。間違いなくサードインパクトの真相と綾波レイ絡みからです。

もう嫌です。シンジじゃないのにこっちが塞ぎ込みたいです。必死に頑張った結果はついてこなくて、

助けたと信じてた彼女は幻想で

何もかもを元に戻したい少年の決意はまたエヴァに乗ることに託したんです。

二人で乗る汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン第13号機

彼らの出した答えと行きついた先は本当に言葉にしずらい。この瞬間を描くためのこれまでのQでこれがないとQを語れない、これがあったからこそシン・エヴァに全てを託したも言えるんじゃないでしょうか。

これまでのヱヴァンゲリヲンとこれからのヱヴァンゲリヲンではだいぶ変わりましたがここまで時間が空いても色褪せなることなく彼らの答えを待ち続けてもいいと思える程にこの新劇場版は熱くて、複雑で、やるせなくて、どこかに憧れを抱いて、希望を乗せて、絶望を味合わせてくれました。

これまでとこれからに精一杯の感謝と畏敬の念を込めて

ありがとうございました。言いたいです。

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