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【S2W、セキュリティ能力を大幅に強化した言語モデルSAIPを公開】S2W紹介記事

こんにちは、S2W NOTE編集です。
本日は弊社に関する記事をご紹介いたします。

3月13日、ソウル市内のCOEXで開かれた「SAIP(S2W AI Platform)」発表イベントが盛況の中、幕を下ろしました。

このイベントでは、AIとビッグデータ、サイバーセキュリティの専門性をもとにグローバル「AIデータインテリジェンス企業」へと成長するS2Wのビジョンと、その根幹にある企業カスタマイズ型「生成型AIプラットフォームSAIP」のテクノロジーについて具体的にご紹介しました。 

以下は、2024年3月11日付の韓国のAI専門メディア『mirakle ai』の記事を翻訳・編集した内容になります。

‐「韓国版Palantir Technologiesを目指す」
‐非構造型・構造型データの収集にカスタマイズされたsLLM
‐企業の機密データの漏洩を防ぐ
‐AIチャットボット、役職別に異なる回答で流出を最小限に

セキュリティ能力を大幅に強化した小型大規模言語モデル(sLLM)が韓国の技術で開発されました。
データインテリジェンス企業のS2W(代表ソ・サンドク)は3月13日、ソウルの中心部、江南区のCOEXにあるスタジオ159で次世代人工知能(AI)プラットフォームである「S-AIP(SAIP)」発表イベントを開催しました。

同代表は「人工知能の学習速度が最近5か月間で3倍速くなりました。アメリカでは現在、NVIDIAが作ったチップを活用したマイクロソフトAIを持ち、Palantir Technologiesが作ったビッグデータ分析プラットフォームを使用しています」と開発の背景を説明しました。
続いて「ビッグデータ分析専門のサイバーセキュリティ企業Palantir Technologiesは今日、世界最大規模のAIソリューション企業に成長しました。S2Wも韓国版Palantir Technologiesとして世界に挑戦します」と述べました。

この日、S2Wが披露したS-AIP・S2W Artificial Intelligence Platformはビッグデータ、増強検索、生成、セキュリティ技術を有機的に結合した「小規模な」大規模言語モデル(sLLM)により、特に人工知能、AI、セキュリティの長所を活かしたものです。
プラットフォームには、S2Wが持つ非構造型・構造型の機密情報データ処理技術と、長年にわたるドメインに特化したAI言語モデルの構築経験が融合しています。

まず、S-AIPは企業内のすべての構造型・非構造型データを中央に収集します。
PDFファイルや、市況、フォーラム、JSONファイルなどに関わらず、これに基づいてユーザーの質問を理解し、回答を導き出すAIです。
S2Wは、S-AIPを通じて業務効率と生産性を高めることができると強調しました。

特に企業内部でのみ活用できるようセキュリティ性を高め、特化型言語モデルを構築し、ハルシネーション現象(AIの虚偽解答など)を大幅に減らし、データ流出の脆弱性を最小化できるようにしました。

また、ハルシネーション問題を解決するために検索増強生成(RAG)・知識グラフを活用できるように設計し、このほかリアルタイムで最新情報を参照できるように外部収集データベースを別途構築・運用できるように支援します。

さらに、アクセシビリティに関しては役職別にアクセス権限を設定できるため差別化が可能です。
これにより、幹部以外のスタッフが会社の高度な情報を収集することをコントロールでき、情報流出を最小化できます。

また、AIが生成した回答を外部データで補強し、回答の正確性と有用性を高め、信頼性と情報の鮮度の問題を解決したというのがS2W側の説明です。

S2Wはダークウェブ分析のプロフェッショナルであり、2023年にはドメイン学習最適化を通じてダークウェブに特化した言語モデル「DarkBERT」を開発し、ドメインの最適化学習・チューニングに対するノウハウを持っています。

セキュリティ業界においてウェブは、一般的なブラウザである「サーフェスウェブ」と、ユーザーの匿名性を保護するための「ディープ・ダークウェブ」と大きく2つに分けられます。

問題はディープ・ダークウェブで、これらを通じて、ハッキング、薬物の取引、テロなどに関する情報がやり取りされています。
S2Wは、ダークウェブに投稿された内容を比較分析し、実際に投稿をポスティングしたユーザーをAIで追跡できる技術を持っています。
S2Wのチョン・ジヌ取締役は「ドメイン投稿だけでなくテレグラムなどを分析して同一人物の可能性を検出でき、単語選択、投稿の時間帯、投稿スタイルまでビッグデータで収集して分析できます」と述べました。
S2Wはダークウェブ上のユーザー名、ハッキングフォーラム投稿、言及された被害機関や企業、テレグラムID、業種、国・地域、など各種データを収集して設計図であるオントロジー(知識共有の体系)を構築します。
同氏によるとS2Wは、このように構築されたオントロジーをもとにダークウェブに特化した言語モデルを作ったとのことです。

S2Wは、オントロジーに基づいて直感的な知識グラフを描くことができ、S-AIPはこのようなノウハウを活かして開発されました。

S2Wはサイバー空間のビッグデータをAIで分析する専門企業です。
安全保障・セキュリティ・データ流出・ハッキング関連のインテリジェンスサービスを提供しており、専門のアナリストチームを持っています。
国際刑事警察機構(ICPO)、韓国国軍防衛司令部、韓国国軍サイバー司令部、韓国警察庁、韓国インターネット振興院など、海外と韓国の主要公共機関や通信・金融・EC・半導体などにおける大企業を中心にソリューションを提供しています。
同社は2025年のIPOを目指しています。

(翻訳・編集:Darkpedia編集担当)