見出し画像

55歳で無職です 10 【懐古主義】

中年以降になると、いや、これは私個人のことであって、全ての中年以降にはてまるわけではないが、若い人が好むような芸能人や音楽などに興味がなくなっている事に気がつく。

テレビ番組やコマーシャルで、若いアンちゃん、ネエちゃんの顔を見ても、名前を聞いても〈誰だ、これは〉だし、流れている歌を聞いても誰が歌っているのかもわからない。
流行りの人や歌やドラマに付いていけてないのだ。

現在の私は、70年代、80年代の芸能人や歌、ドラマ、映画、音楽に気持ちが行ってしまう。
昭和時代の産物が、私の中に根を張っているのだ。
完全に懐古主義になっている自分がいる。
若い時は、自分が年を取って、こんな感じになるだなんて露ほどにも思わなかった。
年をとるというのは、肉体や思考力などの衰えだけでなく、
〈流行に鈍感になる〉事も含まれているのだな、と感じる。

だが、無理に流行の人や歌などを追いかけようとは思っていない。
私はそれなら、それで良いと言う気持ちもある。

本当に興味があってそれに触れるのならいいが、〈自分は若い〉と、思いたいがだけに流行に走り、力みたくはない。
仮に他人様が力んでいたとしても、否定をするつもりは無い。その人が、それで納得しているのなら、それはそれで結構なことである。

私の中で、昭和時代に見聞きした物や人が、今頃になって再び気持ち良くしてくれている事は多い。
私には、大いに結構な事である。
若者たちも、いつしか現在が昔の事となり、私と同じように昔を懐かしみ、それに捕まる状況になるかもしれない。
若い時は、自分が年を取ることが理解出来ずにいる。
もっともな事だと思う。
若いときは、若さに胡座をかくものだ。
それはそれで良いと思う。

よろしければ、サポートしてやってくださいませ! 生きる糧になります!