人間社会の限界

最近僕は人間の社会にも限界があるのだなと思うようになった。

限界と言うのは、技術的に不可能と言う意味ではなく人間社会の性質からして私たち個人は人間という枠組みから逸脱することができないということである。

人間以外の生き物たちが図鑑に書かれている生態から逸脱することが無いように人間もその生態から逸脱できないのだと思う。

人間と言うのは動物と同じく己の欲望に忠実な生き物である。
そのため自発的な行動は個人にとって善い事だけであり、無理やりさせられる行動も他人にとって善い事であるので、人間の行動はかならず誰かにとって善いことになる。

そして人間の生活は社会の上で成り立っている。どんなに強くても一人で生きていける人は存在しない。たとえ人間関係を持たない人がいたとしても、どこかの国に属し、生きるためにインフラやサービスを利用しないといけない。社会の中ですべての人間同士が紐帯で結ばれて、解放されるためには死ぬしかないのだ。

また、我々が現象をとらえるとき必ず主観が入ってくる。善悪の判断も主観的である。

総じて、私たちの生はVR空間に閉じ込められているような窮屈さを持っていると思う。


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