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コロナは想定内だった!?驚きの経営者の頭の中

軽いノリで始まってしまった、このDari K代表・吉野との対談企画。入社一年未満の私としては、普段聞けないことも取材のフリをして何でも聞けてしまう、オイシイ企画なのです。今回はちょっと真面目に「アフターコロナ」について聞いてみました。

金融アナリストはこんなことまで考えている!
Q 色んなところで「アフターコロナの社会はこうなる」的な情報が出ていますが、吉野さんは、どうお考えですか?

吉野 実はね、金融アナリスト時代には、普通の人が想像しないようなことを考えていたんですよ。

Q と言いますと?

吉野 普通は、大規模な地震が起こったら、富士山が噴火したら、エボラ出血熱みたいな病気が蔓延したらって想像しないですよね? 基本的に思いもしないことだから慌てふためく。前提として、今ある日常がずっと続くという思考があるから、「大変なことになった」と言っているわけでしょう?

Q そうですね。実際、今回のコロナは慌てふためきましたよ! 子どもの学校がなくなって、私は就職したばかりなのに自粛になってしまって……。

アナリスト時代

アナリスト時代の吉野さん。今と雰囲気違いますね!(今の方が宇宙人?)

吉野 金融アナリストは、そういう数年に1度、数十年に1度、必ず起こる天災であったり、ある国の大統領が暗殺されたらどうなるということを常に考えるのが仕事です。
企業を分析する上で収益はもちろん大事ですが、その一方で、そういった事象が与える影響も大事なんですね。どれだけ大きく成長した企業であっても、0.01%の確率でしか起こり得ない何かが起こって潰れてしまっては、投資家も大きく影響を受けるわけですから。

Q そうなんですね。じゃあ常にシミュレーションをされているということですか。

吉野 直接的な影響だけを見るのではなく、先を読むということでしょうか。例えば、「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがありますよね。これは、


①風が吹いて土ぼこりが舞い、目が失明する人が増える
②江戸時代には、盲目の人で三味線弾きを生業とする人が多かったことから、三味線の材料となる猫の皮の需要が増えて、猫が減る
③ 鼠が増えて桶をかじる
④桶がダメになるから、桶屋が儲かる

という、一見すると全く関係のないところに影響があるということを意味しているんですね。

Q かなり先の先まで見通す、ということですね。

吉野 そういう訓練をしていましたね。例えば、2008年9月に起こったリーマンショックは国際的な金融危機を引き起こし、日本も多大な影響を受けました。普通に考えると、これは不動産や車などの高級なものが売れなくなるということですよね。でも、半年ものタイムラグの後に賃貸マンションの業界が大赤字になった。なぜだと思いますか?

Q ……わかりません!(キッパリ)

吉野 自動車メーカーは、車が売れなくなるともちろん減産をしたいんです。でも、工場で働いているたくさんの人は、期間を定めて雇われていることが多く、この時も契約が3月末まであったので、とりあえず契約終了まで働いてもらって、4月から製造をストップした。その工場で働いていた人たちが住んでいた賃貸マンションでは、4月からの空室率が一気に上がり、赤字に転落したというわけです。

Dari Kに訪れたピンチ!

Q なるほど。普通は、半年以上も先のことって考えていませんよね。でも、半年先であれば何か対策をとれたかもしれない。先を見通すことって大事なんですねぇ。
そうすると、コロナが2月3月から騒がれ始めた時も、吉野さんは慌てず、騒がず、実際に対策を取り始めた?

吉野 ところがですね、Dari Kを始めて10年が経つので、目先のことに精いっぱいでそういう思考をしていなかったんです。昔だったら、ちゃんと考えられていたはずなのに、大局的な考え方ができていなかったと反省しているんです。

Q ま、まさかのどんでん返し!!

取材でもシレッとこんなことを言いのけてしまう、代表には驚きです。しかしながら、Dari K広報部員として、補足をしておきますと、コロナウイルスが本格的に感染拡大をしてからは、3カ月分の在庫を抱えてピンチに陥ったDari Kが、4月20日に急遽始まった「ペイフォワード」活動*で世間の注目を集め、次の事業へつなげられたのは、代表吉野のイニシアティブ(まさに宇宙人的!!)があったからに他なりません。
*ペイフォワード活動にご興味のある方はこちらをご覧ください
さて、次回からは「コロナ後」の世界について、さらに聞いていきます。次回をお楽しみに!

(広報部員・中崎 薫)