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簿記3級に合格した話

※当記事は、簿記3級に合格しただけの一般人が感じたことを書き並べた、ただの感想文です。そのつもりでご覧ください。

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まえがき

簿記3級に合格しました。いえーい。

内訳ですが、
第1問・・・45/45点
第2問・・・18/20点
第3問・・・27/35点
合計・・・90/100点 でした。

他人の勉強方法や体験記を、僕自身もよく読んでいましたんで、せっかくならと思いまとめてみることにします。こんなんなんぼあってもいいですからね。

0.プロフィール

社会人3年目。大学・勤め先ともに経理や会計とは無縁。

完全なる素人がどこまでやれるのか気になり(あと何かしら資格を取っておいた方が転職しやすいかと思い)受験を決意。

1.所要時間

2023年2月頃に開始→中断→2024年2月頃に再開→中断→2024年8月に再開、という気まぐれスタイルだったので正確な時間は計れていません。

世間では50~100時間と言われていますが、同じくらいかもう少しかかった気もします。
しっかり計画を立てて短期間で詰めればもっと短くなるでしょう。

2.使った教材

① CPA会計学院著『いちばんわかる 日商簿記3級の教科書・問題集』

まず一番初めに取り掛かったのがこちらでした。実はこのテキスト、CPAラーニングという公式サイトにて、PDF版が無料で公開されています。(なんで???)

iPadで読みながら、大事そうなところには線を引いていったりコメントを書き込んだりしていきました。Goodnotesは神。もはやGodnotes。

このテキストの特徴は、とにかく正確に書かれている点です。
「ここの説明は何回かしてるから省略するね~」や「専門用語だと難しいからふんわりした言葉で表現するね~」のような妥協がありません。

順調に理解できている読者なら、一層理解が深まり非常に有効なのですが、初学者には少し硬すぎるような気もします。実際僕も後半からかなり苦戦しました。ので追加でこちら。

② 滝澤ななみ著 『スッキリわかる 日商簿記3級』

こちらは先述のものとは対照的に、イラストがふんだんに使われており読みやすいテキストでした。

その分説明しきれていない部分や実際の出題形式とのギャップがあったのも否めないので、そこは『いちばんわかる~』で補っていく形です。

まとめると

①『いちばんわかる~教科書』を読み進めつつ、例題を解いていく
②難しいところは『スッキリわかる~』で大まかな概要を理解する
③『いちばんわかる~問題集』の試験対策編を解き、わからなかった問題は教科書に戻り確認→後日再チャレンジ

という流れでした。僕は無料につられ『いちばんわかる~』から始めましたが、おそらく『スッキリわかる~』から入った方が挫折せずに済むかと思います。

また、今回はしなかったのですが、いの一番に過去問に目を通しておくべきです。先に敵を知れば必要な武器も分かるというもの。
実際、『いちばんわかる~』は決算よりも先に補助簿の説明が載っているのですが、試験に必要なのは圧倒的に決算です。

僕の場合、律儀に補助簿を理解してから決算に入ろうと考えていたため、そこで難しいと感じ一度フェードアウトしてしまいました。
過去問さえ見ていれば一度流し読みして先に決算まで進み、後から振り返りつつ理解を深めていくという選択が取れたと思います。
2級を勉強するときは忘れず見よう。

ちなみに動画コンテンツ(Youtubeなど)は全く利用しませんでした。僕自身が耳(動画)でインプットするより目(文章)でインプットするのが得意だっただけで、普通に有用だと思ってはいます。

何度読んでも理解できない箇所はピンポイントで視聴する予定でしたが、幸いテキストのみで何とかなりました。2級ではお世話になる気がします。

3.感想

さて完走した感想ですが、色々と気付きがあったので共有しておきます。
これが100%正解ではないと思いますのでそこだけご留意ください。

① すべての記述には動機がある

初学者が合格まで完走できるかどうかは、この動機を理解できるかに懸かっているとすら思っています。

借方・貸方それぞれに書く意味、勘定科目のルール、決算手続きなど、一見煩雑に見える手順にも必ずそうでないといけない合理的な理由があります。(人間が長い年月をかけてブラッシュアップし続けてきたものですから当然っちゃ当然ですね)

その理由さえ理解してしまえば、問題を見たときに

「この場面では~~と書きたいな」

「でもこのまま書くと~~の辻褄が合わなくなるな」

「だから~~というようにする必要があるな」

と論理的な筋道を立てて考えることができます。

逆にこれができないと合格は難しいかもしれません。ただでさえ日常で使わない専門用語がたくさん出てくるのに、解法パターンまで丸暗記するのはあまりにも非効率的です。

また、これの延長線として、1年間の流れや決算の目的なども、ふんわりとで良いので頭に入れておいてください。
『スッキリわかる~』の冒頭にマンガのような形で導入が書かれていましたが、あれを最初だけでなく適宜見返すと、ミクロ視点での理解とマクロ視点での理解が結びついてグッと理解が深まるはずです。

② 分からないところを深追いしすぎない

テキスト1周目で完ペキに理解していこうとするのは、正直に言って愚策です。
かく言う僕もこの意識を持ってしまっており、「分からないから進めない」→「進まないから面白くない」→「面白くないからやらない」を2回ほど経験しました。

もちろん別のテキストを読んでみたり解説動画を視聴したりすることも良いと思いますが、あまり1か所にこだわり続けず、いったん先に進んでみるということを頭の片隅に残しておいてください。

先の内容を知ることで、全体像が見えてすんなり理解できるようになるはずです。

③ 習うより慣れろ!いっぱい解き、いっぱい間違え、いっぱい見直せ!

これは簿記に限らず、様々なものの勉強法としてよく言われていますね。

我々の脳はインプットとアウトプットを繰り返すことによって物事を長期記憶として保存するようになります。知らんけど。

テキストを読む(=インプット)に偏らないよう意識をしてみてください。

また、基本的な仕訳については、ある程度素早く解けるようになっておいた方が良いです。
具体的には、第1問の仕訳15問を10~15分以内に処理できるくらい。

そのためにも、勘定科目を見たら借方なのか貸方なのかサッと分かるくらい練習を積んでおくべきですね。

④模擬試験は必ず時間を計る

ネット試験では直接勘定科目を書き込んだりする必要はなくすべてプルダウン式なのですが、それでもかなり時間が厳しいです。

僕の場合、第1問の仕訳を10分以内で終わらせましたが、それでも最後はギリギリ(見直しの時間はほぼ取れず)でした。

必ず毎回時間を計り、できれば50~55分くらいで全問解ききれるようになっておいた方がいいと思います。

あとがき

ここまで読んでいただきありがとうございました。

読んでいただいた方の中には受験を迷っている方や、一度挫折してしまった方もいらっしゃるかもしれません。

そんな方たちに向かってあえて言いますと、

・たかが入門編に過ぎない(上位資格はいっぱいある)
・何なら高校生でも合格している

ような試験です。
もしあなたが大学生、社会人なら合格できる能力は十分にあるはずです。

難しいという意見も非常によく分かります。新しい用語・考え方・概念が山のように出てきて覚えきれないと感じるでしょう。
ただ、そこを乗り越えればそれほど難しくはありません。本当です。このカシオミニを賭けてもいいです。

では、また次回2級合格編でお会いしましょう。

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