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わりと日刊だらく[No.81]〜僕の入眠法〜

今日の散文


僕の入眠法

人間の脳は「〜を忘れる」とか「〜しない」という命令を受け付けないらしい。

例えば、何かつらい記憶があってその苦痛を取り除くために「〜を忘れる」と何度も念じていたら、記憶がどんどん強まっていく。忘れようと懸命になるほどに記憶が残ってしまう。

こういうことをやりがちな人は「なんで忘れられないんだ!」となって、もっとつらくなってしまうような気がする。

また、何か強い欲望があってやってしまうことがあり、それをやめなければいけない時に「〜しない」と決めたりする。

例えば、ダイエットしたいけど深夜2時の生姜焼き弁当がやめられない、とかだ。そういう時に「今日からは絶対に深夜2時には何も食べないぞ」と決めても、絶対に我慢することになる。そうなると、なかなかやめられない。

このように「〜を禁止する」という命令は、人間の脳では処理しにくい。


話を本題に進めると、僕はずっと寝たい時に眠れないことに困ってきた。まぁ今でもいつでも眠れるわけではないのだけど。それでもある程度の確率の高さを維持して、同じような生活リズムで生活することができるようになってきた。

つまり、睡眠のコントロールができるようになってきた。


以前は、前述した人間の脳では処理できない命令「〜を禁止する」を繰り返してしまい、不安感や覚醒をむしろ強めてしまっていた。だから眠れなかった。


では、どうすればいいのか。

答えは簡単で「心地よい気分になること」だ。

まず前提として、「どういう命令を出せばいいのか」という一点で睡眠の仕方を考えると、「起きてるの禁止!」「ねなくちゃ(起きているのをやめなくちゃ)」とやるのは100%間違っている。

そこで、禁止をやめて、心地よい気分になることだけをする。

気持ちいい姿勢をとる。目を瞑って全身が休まっていることを感じる。

ぼんやりと頭の中に浮かんでくることを、誰かとまったり対話するように、答えが出ることを求めずにふわっと流していく。まるで、夏休みに友達の家に泊まった時の夜の、静かで暗い空気の中で話した時のように。自分が声だけの存在になり、そこにはなんの義務も存在せず、すべてがどうなっても大丈夫、そんなイメージで。


明日予定されている未来を、生きていることそのものを喜べない人間は、眠りにつくのも大変だと思う。

あとはコーヒー、アルコール、過食、色んな要素が睡眠の邪魔をしたりする。

よく眠れない理由というのは人それぞれなので、僕がやった方法でみんなの睡眠が良くなるとは一概には言えない。

ただ、少なくとも、生きていることを楽しめない人間には良き睡眠を取るのはむずかしいよね。

明日が来るのはすごいことだと思っているし、今生きているのがすごいことだと思っているし、ただそれだけで満足できるから今の僕は眠れるのだと思う。

以前はそういう感覚がなくて、ひたすら今すぐに何かが変わらないことに不満を抱いていたな。


あ、忘れてたけど、移動と運動もすごく大切で、引きこもって運動しないでいると睡眠の質が下がるというのをここ数ヶ月で気付いた。

色んな要素があるので個々で気付きを得て少しずつそれらを変えていくしかないのだけど、とりあえず楽しく生きられるようにしたら睡眠もそれについてくると思うよというお話でした。

「心地よい気分になる、だと?そんなのできたら苦労しねえよ!」なんて言われても僕は責任を取りません。何故なら、僕はできるからです。やれば、なんかできたりします。やりましょう。


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