弱小メディアが「タダ」で、ライターさんを約50人集めた魅力的な募集文の書き方
ライターは飽和しているといっても、メディア側に立つと意外と集まらない…というのはよく耳にします。ネームバリューがあるメディアなら、黙っていても集まるでしょうが、ほんの一握りのはずです。
ですが、私がディレクションさせてもらっているメディアは、月間2万PV以下と規模が小さいにもかかわらず、3ヶ月で50人ほど集めることに成功しました!
「ライターが集まらない」「いいライター知らない?が口癖」という方に向け、ライターさんが続々集まる「魅力的な募集文の書き方」を解説します!
【成果】弱小メディアでも「タダ」でライターさんを集められる
そもそも「ライターの提案方法」「こうすれば提案は通る」的な記事はよく見るのに、「ライターさんを上手に集める方法」「魅力的な募集文の書き方」的なものはあまり見たことがありません。
需要は一定数あるはずなのに…。
なのでお手本がなく、我流でブラッシュアップしながら募集することになりましたが、結果的にメディアに載せた募集文だけで「3ヶ月間で47人のライターさんから応募」を集めることに成功しました。
メディアとTwitterしか使っていないので、料金はタダ。最初はクラウドソーシングのお世話になるかもと思っていたので、嬉しい結果です。
【実際の募集ページ】
リベロエンジニアという企業のオウンドメディアの募集で、toC向け・toB向けで2つメディアがあり、それぞれ個別に作成してトータルで47名からご応募いただけました。
月間のPV数が2万ほどのメディアなので、メディア自体のネームバリューはそれほどなく、募集文の内容で勝負する必要がありました。
ライターさんを集められる”魅力的な募集文”とは?
ここからが本題、多くのライターさんからの応募を集めるには、どのような工夫が必要なのか明確にしていきます。(たくさん集める必要はなくても、色んな方から応募が来た方が、可能性が広がりますよね)
ライターさんが求める情報を提示する
不安材料を無くす
一貫性を持たせる
どのようにして働くのかイメージさせる
求めるものを具体的に伝える
読みやすく工夫する
SEOもちょっとだけ意識する
応募フォームにもこだわる
ライターさんが求める情報を提示する
まず一番重要ともいえるのが、以下のようなライターさんが求める情報を提示することです。
具体的な報酬
作業量
報酬以外のメリット
当然ながら「お金」がいくら支払われるのかわからずに、仕事を請け負う人はいません。にもかかわらず、報酬を記載しないライター募集があまりにも多いのが現状です。
諸事情で公開できないのであれば、せめて「○○円~○○円まで」と目安だけでも提示するのが誠意ある対応だといえるでしょう。
つまりは、報酬額を明示するだけで他のメディアと一つ差をつけられます。
このとき、必ずできるだけ具体的な作業内容・作業量も提示しておきましょう。
ライターさんは絶対に「この作業量なら見合うな」「これはちょっときついかもな」と計算したうえで応募してきます。判断材料となる報酬・作業量も記載されていないような、裏バイトみたいな案件には応募しません。
そして見落としがちなのが、報酬以外のメリットを提示することです。これは私が調べた限り、ほとんどの募集文で記載がありませんでした。(つまり差をつけられるポイント)
報酬以外のメリットといえば、インセンティブや単価アップの機会など報酬面でのプラスαはもちろんですが、下記のようなメディアの懐にダメージのない還元方法もあります。
実績として開示OK(もしくはクローズドならOK)
記名記事になる
インタビュー経験を積める
記事の企画・構成経験が積める
実績を共有する(○○のワードで上位表示された、○○PV獲得したなど)
もちろんメディアの体制的にできるできないはありますが、ライターさんの”営業活動”に使える情報を与えるというのは、金銭以外での大きな報酬だといえます。
「ライターさんが何をもらえると嬉しいのか?」考えれば、たとえ予算に余裕がなくてもwin-winな条件を提示できるはずです。
不安材料を無くす
応募文に、不安に思われる箇所を徹底的に無くしましょう。
就活をイメージしてもらうとわかりやすいのですが、募集要項に不安な箇所・疑問を抱く箇所があったら、応募するでしょうか?一旦様子見しませんか?
「どうしようか…」と悩ませてしまうと離脱して、応募しない可能性があります。だからこそ、応募文を見た人には「応募するぞ!」と即決させることが大切です。
募集文が具体性に欠けたり、例がなかったりすると疑問が湧きやすく、疑問から不安を抱かれるかもしれません。(応募前に質問する人は少数派のはず)
例えば、具体的な作業内容を述べるだけでなく、下記のように作業の進め方の説明もしました。
具体性があればあるほど、疑問が生じにくく安心して応募できるようになります。
大切なのは、誰が読んでも疑問が湧かないよう意識すること。自分がわかっていることほど簡略化しがちですが、バカ丁寧に書くのが安心感につながります。
一貫性を持たせる
募集文とメディアに一貫性を持たせることも大切です。
就職・転職活動などで、募集要項を見て気になって公式HPに行ったら「さっきと雰囲気が違う、なんだこれ?」と思ったことはないでしょうか。明確に違和感がなくモヤっとする程度でも、応募の妨げになるかもしれません。
例えば、いつもオモシロ記事ばかり書いているメディアの募集文がガチガチに真面目な内容だったら、違和感があるでしょう。私なら手が止まってしまいます。
この違和感は応募を踏みとどまらせるので、メディアのカラーに合わせた募集文にすることが大切です。
また、メディアのカラーに合わせた内容にすれば、書いて欲しい記事を書ける人材が集まりやすいのもメリットです。
例えば、オタク向けメディアでオタクっぽい募集文を作成したら、やってくるライターさんはオタク寄りなはず。想定読者と近しければ、ペルソナに合わせた記事を書きやすい(求めるライター像に近い)と考えられます。
今回の募集文の場合では、メディアの特性に合わせた内容としました。
下記toC向けはふざけた募集文にして、ふざけた記事を書きたいライターさんを募る(24件の応募)
下記toB向けは真面目な募集文かつエンジニア関連に強い方を求む内容にして、エンジニア関連の情報に強いライターさんを募る(23件の応募)
どのようにして働くのかイメージさせる
応募したら、どのように働くのかイメージさせることも大切です。
「書きたいな」「やってみたいな」とワクワクしてもらえるように、前述した報酬面・作業量以外にも、下記のような面を徹底しました。
メディアを紹介(どんな仕事かわかるように)
ターゲット層を提示(同上)
記事の目的・着地点を明示(なぜ記事が必要か理解できる)
メディアの切り口の例(どういう記事を書くのかわかる)
これ以外にも、どうやって記事を作っているのかプロセスを伝えることで「こんな感じの仕事ね」とイメージが付きやすいよう工夫しました。
また、仕事内容やメディアの紹介をする際に、具体例として記事のURLも貼りました。文章で詳しく伝えるのは大事なのですが、例えばこんな感じ…と記事を提示できると、より詳細に伝えられます。
場合によっては、メディアを運営している企業が、どのような事業を行っているのかも重要です。
特にオウンドメディアの場合、運営企業が何のためにメディアを必要としているのか理解するには、背景情報として企業自体の情報も必要だからです。
求めるものを具体的に伝える
メディアとして、どのようなライター像を求めているのか”具体的に”伝えることも重要です。
当初、方向性が定まっておらず、ライター像を具体化せずに募集したところ
「欲しいライターさんと違うな」ということが多々ありました。
せっかく集まっても採用できなければ意味がないので、どのようなライターさんに応募して欲しいのかも伝えましょう。
例えば、○年以上のライター経験がある人、エンタメに強い人、料理に詳しい人、○○資格を持っている人……など多様にあるはず。これを具体的に表記しておきましょう。
Wantedlyなどでよくある【こんな人と働きたい!】の項目を作って、下記のようにまとめるのも一つの手です。
ただ、ひとまとめにしてしまうと「目が滑って読みにくい」「読み飛ばされる」心配があるので、本当に大事な部分は本文中にも登場させましょう。
例えば、上記の中でも「熱中する趣味がある」「柔軟な発想で企画を提案できる」「ちょっと違った視点・切り口で考えられる」の3つは特に重視していたので、本文中でも表現を変えながら繰り返し伝えています。
読みやすく工夫する
ライターでも読むのはめんどくさいので、読みやすい工夫は必須です。
どれだけライターさんに刺さる内容だったとしても、読みにくければ読んでもらえなかったり十分に理解してもらえなかったりするので、できるだけ簡潔な内容にまとめましょう。
最悪文章である必要はなく、図や動画などでも良いと思います。わかりやすければOK!
官公庁のサイトのように、ズラッと文字ばかり並んでいると圧力がありますよね。適宜箇条書き・表を使ったり、装飾をしたりと読み進めてもらう工夫をしましょう。
SEOもちょっとだけ意識する
SEOもちょっとだけ意識しましょう。
基本的にはSNSで拡散するのが楽な方法ではありますが、ライターさんは「ライター募集 ○○」などで検索して仕事を探すこともあるので、そこの需要にヒットさせられると強いです。
とはいえ、「ライター募集」というワードだけではインディードのような求人サイトには勝てないので、下記のような複合ワードを狙いましょう。
seoライター 業務委託
ライター 業務委託 募集
インタビュー ライター募集
オウンドメディア 業務委託
これはメディアのパワーにも依存するため、「検索からも来ればいいな」程度で、SNSに注力するのがいいと思います。
少なくとも、自社の企業名+ライター募集・オウンドメディアでヒットするようには対策しておきましょう。
応募フォームにもこだわる
募集文から応募フォームへ飛ばす際は、フォームの内容や質問事項にもこだわりましょう。
ここでもできるだけ文章や設問を短くして、ライターさんの負担にならないよう意識します。募集側としては色々聞きたいのですが、あまりに長いと応募するのが面倒になるリスクもあるので、できるだけ設問数は絞りましょう。
もしくは選択式を多くして、記述はここぞという部分にのみ留めるなど工夫が大切です。でないと、答えるのに疲れて後半の内容が薄くなってしまう…なんてことも起こりかねません。
こうした質問へ対する息切れ対策として、重視するポイントを提示するのがおすすめです。ライターさんとしても答えやすく、メディアとしても判断しやすくなります。
例えば、設問の中でも特に重要な箇所にはマークを付けておき、フォームの始まりに「マークが付いている箇所は特に重視するので、重点的に答えてください」と記載しておけば、ライターさんから臨む回答が得やすくなるでしょう。
ネームバリューがなくてもSNSを活用すれば拡散できる
なにより大事なのは、拡散させること。どれだけ魅力的な募集文を作成できたとしても、誰からも見られなければ募集していないのと同じです。
そこで活用したのがTwitter。ライターさんが多く生息するSNSで、拡散性が高いなどメリットが盛りだくさんです。
応募文に辿り着いてもらえるように、Twitterをフル活用しました。(私のTwitterフォロワーは320人ぐらいしかいませんが、それでも集まりました)
長くなってしまったので「SNSで拡散しよう編」は、また後日アップします。(気になる人いたら教えてください🥹)
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