老害の夜明けは近いぜよ?
72歳のオトンから電話。
「俺って老害なんかな...?」
姉が車を車検に出しました。
その際、依頼先の車メーカーから「タイヤを交換した方がよい」と言われたそう。
「走行距離は少なく、溝は十分で傷もないが、経年劣化している」とのこと。
タイヤは、未使用でも5年で寿命を迎えるそうです。
ふむふむ。
ちなみに、姉の車は外車です。
重たいボディ&パワフルエンジンを搭載しているが故、繊細さに長けた国産タイヤより、頑丈さが売りの外国産の方がマッチするとのこと。
すすめられたのは、海外メーカー・T社(タイヤだけに)の製品。
姉は、車検+タイヤ交換を依頼。
ここまでは順調だったそうですが、問題はここから。
サラちゃうやないかい
姉の車は、諸事情で実家にいるオトンが預かっています。
車検から戻ってきた日、オトンは気付いてしまったそうです。
このタイヤ、サラ(新品)ちゃうやないかい。
オトン曰く、T社のタイヤは側面の暗号的な刻印を読み解けば、製造年月日を割り出せるとのこと。
↑おいおい何者やねんジジイ
オトンは1人でつぶやいたそうです。
「謎はすべて解けた。ジッチャンの名にかけて」↑そもそも、己がジジイでは?
オトンの解読により、車検時に交換したタイヤは製造から1年が経過していることが判明しました。
おさらい
「未使用でも5年で経年劣化する」と言われ、タイヤを交換
交換後のタイヤは製造から1年経過
車メーカーからその旨は伝えられず、正規の料金を請求された
オトンは、車メーカーに問い合わせたそうです。
↑待って、オトン最強にでしゃばりじゃない?
メーカー曰く「製造から1年経過していることを知らずに装着してしまいました」とのこと。
はたして本当に知らなかったのか否かは、追求しようがありません。
江戸川「事件は迷宮入りに終わったが」→BGM
ただ、どちらにしても問題アリだと僕は思います。
本当に知らなかったパータン
5年で交換のタイヤが、製造から1年経過=寿命の20%を消化した状態です。
にもかかわらず、料金は正規のまま。
クオリティ80%の商品に、100%分のお金を支払うことになります。
それっておかしくないですか?
タイヤより遥かに寿命の長い住宅でさえ、建築後1年経てば、未使用でも新築扱いではなくなります。
知っていながら装着パータン
あえて古いタイヤを装着することで交換サイクルを早めさせれば、メーカー側の儲けを増やせます。
僕が悪質メーカーなら、製造から4年半経過したタイヤを装着し、半年後に再び交換を推奨します。
邪推ですが、仮にT社と車メーカーが結託し、型落ち品を安くで取り引きしていたら...。
T社は在庫をさばけるし、メーカーは型落ち品に正規料金を設定して利益を増やせます。
......さすがに妄想が過ぎますね。
誰もが知る世界的メーカーが、そんな阿漕な商売をするとは思えません。
「知っていながら装着パータン」の可能性は薄そうですね。
読者の心中→(どうでもええけど、パータンて言うのキモいしおもんないからやめれる?)
オトン、怒髪天を突く
車メーカーは「製造から1年経過していることを知らずに装着してしまいました」に続けて「ただ、厳重に管理していたので品質に問題はありません」と言ったそうです。
タイヤ交換の理由は「未使用でも5年で経年劣化するため」でした。
調べたところ、タイヤを保管する環境次第で寿命が延びる場合もあるそう。
ですが、今回依頼した車メーカーが厳重に管理していた証拠はありません。
ましてや、製造後1年が経過しているとは知らずに装着するようなメーカーの「厳重管理」という言葉など、信用に値するものでしょうか?
オトンは、ツルツルの頭皮にあるはずのない髪を逆立てながらも、怒りの感情を表には出さず尋ねたそうです。
オトン「例えば、この車を今から中古車センターに持っていった場合、タイヤの査定はどうなりますか?」
メーカー「...製造から1年経過したものとして買取額に反映されますね」
勝負あり。
最終的に、正規料金から20%OFFの金額を提示されたそうです。
↑オトンからの電話はこの直後
「これってクレーマーかな?俺って老害なんかな...?」
最近、TVやSNSで理不尽に文句を言う老人の映像を見て「自分もこんな感じなんかな?」と心配になり、僕に相談してきたようです。
オトンは接客業に就いた経験がありません。
一昔前のオトンは、辻褄が合っていない時・作業が非効率的な時・ナメとるなコイツと感じた時は、店員さんをガン詰めしていました。
店員さんが不憫&周りに見られて恥ずかしいからやめてくれ、と思うことも何度かありました。
ただ今回は、オトンが老害認定されるような行為はなかったと思います。
しかも「値引きしろ」とは一切言わず、お金と商品の等価交換が成立していない旨を、終始やわらかい言葉遣いで説明したようです。
ジジイ!あっぱれぞ!
肝心な事を忘れているオトンと僕と、時々、オカン
ここまで書いておいてアレですが...。
本来、この話の主役は姉のはずですよね?
タイヤの製造年月日を解読したオトンはファインプレーですが、車検+タイヤ交換代を支払うのは姉です。
僕とオトンは、びた一文も出しません。
オカンは、ソファでTVを見ながらテディベアに擬態しているだけです。
車の購入代金も月々の維持費も、すべて姉が負担しています。
100%、姉の車です。
にもかかわらず、邪推&妄想癖のある弟、そして勝手にメーカーへ問い合わせた挙句に「老害の夜明けは近いぜよ?」と悩む父が、終始でしゃばり倒し散らかしてきよるわけです。
姉からしたら「モブキャラ引っ込んどれや」の一言に尽きますよね。
オカンは、助手席でテディベアに擬態しているだけです。
姉からしたら「オカンちょっとぐらいカロリー使えや」の一言に尽きますよね。
うんうん。
まあ、あのー。
なんやろ?
「ホンマすんません」の一言に尽きますよね。
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