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鳥のデッサンのコツ:リアルな描写を実現するために!

 どうも。プロ鉛筆画家の中山眞治です。2週間遅れで梅雨入りしましたね。しかし、梅雨も考え方によってはありがたいものです。農作物にとっては、真夏前の貴重な時期です。元気でお過ごしですか?^^
 
 さて、デッサンや鉛筆画の中でも、特に人気のあるテーマの一つが「鳥」です。

 鳥のデッサンや鉛筆画は、その細部まで表現するために高度な技術と観察力が必要ですが、その分完成した作品は美しく、観てくださる人を魅了できます。
 
 この記事では、鳥のデッサンや鉛筆画に関する基本的な知識からプロの技まで、ステップバイステップで解説します。

 また、鳥の羽及び羽根の描き方や、リアルな表現を実現するためのコツ、必要なツールや素材の選び方についてもご紹介します。 

 それでは、早速見ていきましょう! 

1 鳥のデッサンや鉛筆画を始める前に知っておくべきこと


ミサゴの画像です

 鳥のデッサンや鉛筆画を始める前に、いくつかの基本的なポイントを理解しておくことは重要です。

 鳥のデッサンや鉛筆画は、その美しさと複雑さから、多くのアーティストにとって魅力的なテーマですが、同時に難易度も高いものです。
 
 以下のガイドラインを参考に、鳥のデッサンや鉛筆画に取り組む準備を整えましょう。 

(1) 鳥の観察の重要性


  鳥のデッサンや鉛筆画を成功させるためには、まずその観察が不可欠です。鳥の形状、羽や羽根(※)のパターン、動きなどを細かく観察することで、リアルなデッサンや鉛筆画を描くことができます。
 
 野外での観察や、図鑑、写真を活用して、多角的に鳥を観察しましょう。また、異なる角度から鳥を見ることで、より立体的な理解が深まります。

※ 鳥の「はね」は、「つばさ」という意味であれば「羽」ですが、それを構成する要素の一枚一枚は「羽根」と表現されます。「扇風機の羽根」のような、羽根形の器具・部品も「羽根」です。 

(2) 基本的な鳥の解剖学


出典画像:Pinterest https://www.pinterest.jp/pin/77124212357164147/
出典画像:Quora 
https://www.quora.com/Do-you-think-bird-wings-count-as-arms-Why-or-why-not

 鳥のデッサンや鉛筆画を描く上で、基本的な解剖学の知識も重要です。鳥の骨格や筋肉の配置を理解することで、正確なプロポーション(比率)を描くことができます。
 
 特に、「つばさ」や脚の構造を理解しておくことは、動きのあるポーズを描く際に役立ちます。解剖学の参考書やオンラインリソースを活用して、基本を押さえておきましょう。 

(3) デッサンや鉛筆画のツールと素材の選び方


  デッサンや鉛筆画に使用するツールや素材も重要な要素です。鉛筆の硬度及びスケッチブックや紙の質感によって、描きやすさや仕上がりも大きく変わります。
 
 一般的には、HBから2B程度の硬度の鉛筆がバランス良く使えますが、細部を描く際にはH系統の硬い鉛筆、影をつける際にはB系統の柔らかい鉛筆を使うと良いでしょう。

 そして、スムーズな描写をするためのスケッチブックや紙を選ぶことで、滑らかな描線ができます。

 また、消しゴムも必要です。画面に食い込んだ線を消すためには、プラスチック消しゴムを、そして、描線の修整には「練り消しゴム」が必要であり、大変便利に使えます。

(4) 練習のための簡単なステップ


  鳥のデッサンや鉛筆画で上達するためには、練習が欠かせません。まずは、シンプルな形状で模様のない鳥を描くことから始め、徐々に複雑なポーズや羽のディテール(詳細)や模様に挑戦していきましょう。
 
 スケッチブックにたくさんの鳥を描くことで、観察力や描写力が向上します。また、模写も有効な練習方法です。優れた作品を参考にすることで、自身の技術を磨くことができます。
 

(5) インスピレーションの源を見つける


  最後に、インスピレーション(ひらめき)を見つけることも大切です。

 自然観察及び、動物園や美術館などで実物の鳥を見たり、他のアーティストの作品を鑑賞したりすることで、新たなアイデアやモチベーションが得られます。
 
 また、オンラインコミュニティに参加して他のアーティストと交流することで、フィードバック(批評)を受けたり、新たな技法を学んだりすることもできます。
 
 鳥のデッサンや鉛筆画を始める前に、これらのポイントをしっかりと押さえておくことで、より高いクオリティの作品を描くことができるようになれます。 

2 鳥のデッサンに適したツールと素材の紹介


ビンズイの画像です

 鳥のデッサンを描く際には、適切なツールと素材の選び方が重要です。これらの要素は、作品の仕上がりに大きく影響を与えます。以下に、デッサンに最適なツールと素材について紹介します。 

(1) 鉛筆の選び方


  デッサンに使用する鉛筆の選び方は、非常に重要です。あなたが初心者の場合には、同じメーカーの2H・H・HB・B・2B・3B・4Bの合計7本の鉛筆があれば当面の制作ができるでしょう。

 この「同じメーカー」でというのは、メーカーによって「濃度や描き味」が若干異なるためです。
 
 一般的に、Bや2Bの硬度の鉛筆が基本的なデッサンに適していますが、細部を描く際には2HやHなどの硬い鉛筆、影をつける際には3Bや4Bなどの柔らかい鉛筆を使うと効果的です。
 
 また、鉛筆の芯の質も重要で、均一な線が描ける良質な鉛筆を選ぶことをオススメします。詳細は、下の関連記事を参照してください。

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(2) スケッチブックや紙の種類と選び方


  デッサンに適したスケッチブックや紙の選び方も、作品の仕上がりに影響します。紙肌は鉛筆の乗りやすい「中目」のスケッチブックや紙がオススメです。 詳細は、下の関連記事を参照してください。

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(3) 消しゴムとその他の修整ツール


  消しゴムも重要なツールの一つです。細かい部分を修整するためには、「練り消しゴム」が便利です。

 「練り消しゴム」は柔らかく、自分の手で形を作りやすいので、細部の修整やハイライトを入れる際に役立ちます。

 尚、「練り消しゴム」は、「光を描く」「動物や人の毛並を描く」「トーンの濃度を調整する」際などで、その威力を発揮してくれます。詳細は、次の関連記事を参照してください。

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(4) 定規やテンプレート


  定規やテンプレートもデッサンに役立つツールです。定規を使用することで、直線や正確な比率を保つことができます。
 
 鳥のデッサンにおいても、「つばさ」の羽根の配置や全体のバランスを取るために、定規は有用です。また、円形や楕円形のテンプレートやコンパスを使用することで、正確な形状を描くこともできます。

 尚、絵画教室に通っている人は、定規やコンパスを絵画教室で使うのは、講師に確認してからにしましょう。絵画教室の講師の人々は、フリーハンドによる制作にこだわりのある方が多いからです。

 あくまでも、自宅での制作時に自由に使うと解釈してください。無用なトラブルは避けるべきです。^^ 

(5) 補助ツールとアクセサリー


筆者の使っている鉛筆削りです
筆者に御使っている鉛筆ホルダーです
徳用のフィキサチーフの画像です
筆者の使っているイーゼルです・壁に立てかければ30号まで制作できます


  最後に、補助ツールやアクセサリーも忘れてはなりません。例えば、鉛筆削りや鉛筆ホルダー、作品を描くためのイーゼルなどが便利です。
 
 また、フィキサチーフを使用することで、完成したデッサンを保護し、長期間保存することができます。これらのツールを揃えることで、デッサンや鉛筆画の作業がより効率的に進められるようになれます。
 
 鳥のデッサンや鉛筆画に適したツールと素材を適切に選ぶことで、描きやすさや仕上がりが大きく向上します。適切なツールを使用して、最高のデッサンを描きましょう。 

3 鳥の羽根の描き方とリアルな表現方法


国画会展 入選作品 誕生2006-Ⅱ F100 鉛筆画 中山眞治

  鳥のデッサンにおいて、羽根の描き方は重要な技術の一つです。リアルな表現を実現するためには、細部にまで注意を払う必要があります。

 以下に、鳥の羽根を描くための具体的なステップとテクニックを紹介します。尚、上の作品では、鳥の羽根を斜線の導線暗示に使っています。

(1) 羽根の構造を理解する


  まず、羽根の基本的な構造を理解することが重要です。鳥の羽根は、中央にある羽軸(シャフト)と、そこから左右に広がる羽枝(バーブ)から成り立っています。
 
 シャフトは強さと安定感を、バーブは柔らかさと動きを表現します。これらの構造を理解することで、よりリアルな羽根を描くことができます。

出典画像:鳥の羽根の種類と役割 http://kume.life.coocan.jp/kiyou/rikatan_1710.html
出典画像:東京大学 鳥類の翼のかたちは祖先である恐竜で進化した - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部 (u-tokyo.ac.jp)

(2) 羽根の観察と参考資料


  リアルな羽根を描くためには、実際の鳥の羽根をよく観察することが大切です。鳥の図鑑や写真を参考にすることで、羽根の形状や配置、光の当たり方などを詳しく学ぶことができます。
 
 また、野外での観察も有効です。羽根の動きや質感を直接観察することで、よりリアルな表現が可能になります。 

(3) 羽根のテクスチャーの描き方


  羽根のテクスチャー(感触や風合い)をリアルに描くためには、鉛筆の使い方がポイントです。まず、羽軸(シャフト)を描き、その後に羽枝(バーブ)を描き加えます。

 バーブは細かく描写し、シャフトに向かって収束するように描くと、リアルな質感が出ます。
 
 鉛筆の硬度を変えて、細かい線や柔らかい影を描き分けることも重要です。細かい部分にはH系統の硬い鉛筆を、影やボリュームを出すにはB系統の柔らかい鉛筆を使い分けましょう。 

(4) 光と影の表現


  光と影の表現も、リアルな羽(つばさ)を描くためには欠かせません。光が当たる部分は明るく、影になる部分は暗く描くことで、立体感が生まれます。
 
 光源を意識して、羽の各部分にどのように光が当たるかを考えながら描くと、よりリアルな表現が可能になります。

 グラデーション(階調)を使って、滑らかに明暗をつけることで、羽の柔らかさや動きも表現できます。 

(5) 練習と応用


  羽(つばさ)の描き方には、練習が必要です。初めは単純な羽から始め、徐々に複雑な羽に挑戦していきましょう。スケッチブックに繰り返し描くことで、技術が向上します。
 
 また、実際の鳥をモデルにして描くことで、よりリアルな羽の描写が身につきます。インスピレーション(ひらめき)を得るために、他のアーティストの作品を参考にするのも良い方法です。
 
 以上のポイントを踏まえて、鳥の羽(つばさ)をリアルに描くことができます。細部にこだわり、細密な描写を心がけることで、魅力的な鳥のデッサンや鉛筆画が完成します。 

4 鳥の動きと姿勢を捉えるデッサンテクニック


第1回個展出品作品 ノスリ 1997 鉛筆画 中山眞治


  鳥のデッサンや鉛筆画において、動きと姿勢を正確に捉えることは非常に重要です。動きのあるポーズや自然な姿勢を描くことで、鳥の活き活きとした表現が可能になります。

 以下に、鳥の動きと姿勢を捉えるための、具体的なテクニックを紹介します。 

(1) 基本的な鳥のポーズを理解する


  まず、鳥の基本的なポーズを理解することが重要です。鳥は、飛んでいる姿勢、止まっている姿勢、餌をついばんでいる姿勢など、さまざまな動きをします。
 
 これらの基本的なポーズを知ることで、デッサンのベースを作りやすくなります。鳥の図鑑や写真を参考にして、ポーズのバリエーションを学びましょう。 

(2) スケッチで動きを捉える


  動きのある鳥を描くためには、スケッチが有効です。野外で観察しながら、鳥の動きを素早くスケッチすることで、瞬間の動きを捉える練習ができます。
 
 最初は簡単なラインで動きを描き、その後に詳細を加えると良いでしょう。スケッチブックを持ち歩き、観察した鳥を描き続けることが大切です。 

(3) 解剖学的な理解を深める


  鳥の動きと姿勢を正確に描くためには、解剖学的な理解も必要です。鳥の骨格や筋肉の配置を知ることで、自然な動きやバランスを表現できます。
 
 特に、「つばさ」や脚の構造を理解しておくことで、飛んでいる姿勢や歩いている姿勢をリアルに描くことができます。解剖学の参考書やオンラインリソースを活用して学びましょう。 

(4) 動きのあるポーズの描き方


  動きのあるポーズを描く際には、線の流れや形のリズムに注目します。鳥が飛んでいる場合、「つばさ」の動きや羽ばたきのリズムを意識して描くことで、動きを感じさせることができます。
 
 また、止まっている場合でも、重心の位置や脚の配置を正確に描くことで、自然な姿勢を表現できます。柔らかい鉛筆を使って、滑らかな線で動きを描きましょう。

 そして、動いている鳥を捉えるためには、速写技術も重要です。この手法には、次の2種類があります。

 
 a ジェスチャードローイング

 ジェスチャードローイングは、素早く動きのエッセンスを捉えるための技法であり、モチーフである鳥の「印象を大切にする表現方法」です。

 短時間で、鳥のポーズを素早く描く練習をすることで、動きのリズムやダイナミズム(活力)を感じ取ることができます。細部にこだわらず、全体の動きを捉えることを重視しましょう。

参考:

b クロッキー

 クロッキーは、モチーフである鳥の「姿かたちを写実的に捉えて素早く描写する表現方法」です。

参考:クロッキーとは?クロッキーのやり方・描き方コツを解説 - イラスト・漫画(マンガ)教室 egaco(エガコ) (smiles55.jp)

(5) 練習と観察の積み重ね


  最後に、鳥の動きと姿勢を捉えるためには、練習と観察が欠かせません。さまざまな鳥を観察し、その動きを描くことで、技術が向上します。
 
 また、他のアーティストの作品を参考にして、異なるスタイルやテクニックを学ぶことも有効です。オンラインコミュニティや絵画(デッサン)教室に参加して、フィードバック(批評)を受けながら練習を重ねましょう。
 
 これらのテクニックを取り入れることで、鳥の動きと姿勢をリアルに捉えたデッサンが可能になります。観察力と技術を磨きながら、魅力的な鳥のデッサンや鉛筆画を完成させましょう。 

5 プロの作品から学ぶ


第1回個展出品作品 ガラパゴスペンギン 1997 F10  鉛筆画 中山眞治


  プロのアーティストによる鳥のデッサンや鉛筆画の作品は、学ぶべき点が多くあります。彼らの技術や表現方法を観察することで、自身のデッサン技術を向上させることができます。
 
 以下に、プロの鳥のデッサン作品から学ぶための具体的なポイントを紹介します。 

(1) 線の使い方とテクスチャー


  プロのアーティストの作品を見ると、線の使い方やテクスチャー(感触や風合い)の表現が非常に巧みであることに気づくでしょう。

 細部まで丁寧に描かれた羽の質感や、滑らかな線で描かれた体の曲線は、鳥のリアルさを引き立てます。
 
 自身のデッサンに応用するために、線の強弱や方向性を観察し、それを模倣してみると良いでしょう。 

(2) 光と影の表現


  プロの作品では、光と影の表現が巧妙に使われています。光源を意識して描かれた作品は、立体感とリアルさが際立ちます。
 
 影の部分をどのように描き込んでいるのか、どのようにグラデーション(階調)を作っているのかを観察し、自身のデッサンに取り入れることで、より立体的な表現が可能になります。 

(3) 構図とバランス


  プロのデッサン作品は、構図とバランスが優れています。鳥の配置や背景との調和、全体のバランスなどを考慮して描かれた作品は、視覚的に非常に魅力的です。
 
 自身のデッサンを描く際にも、構図をしっかりと考えることで、より完成度の高い作品が創れます。プロの作品を参考にして、構図の取り方やバランスの取り方を学びましょう。

 尚、構図については、この先の(6)で触れます。

(4) その他のメディアの使用


  多くのプロのアーティストは、鉛筆だけでなく、チャコール(木炭)及びインクやボールペンなど、さまざまなメディアを組み合わせて使用しています。これにより、より多様な表現が可能になります。
 
 鉛筆で羽根の微妙な色合いを描いたり、インクで細かいディテールを強調したりするテクニックを学ぶことで、自身のデッサンに新しい表現方法を取り入れることができます。 

 ただし、これらの材料の中で鉛筆は一番弱い色調なので、組み合わせる際には慎重な配慮が必要です。一番濃い部分などへ、他の材料を慎重に使う感じが良いのではないでしょうか。

 因みに、筆者の場合には、「鉛筆だけ」で制作しています。

(5) 継続的な学びとインスピレーション


  最後に、プロの作品から学ぶことで得られる最大の利点は、継続的な学びとインスピレーション(ひらめき)です。常に新しい作品を観察し、技術を学び続けることで、自身のデッサン技術も向上します。
 
 また、他のアーティストの作品に触れることで、新しいアイデアやモチベーションを得ることができます。オンラインギャラリーや美術館を訪れ、さまざまなプロの作品に触れることをオススメします。
 
 プロの鳥のデッサン作品から学ぶことで、自身の技術を向上させ、より魅力的な作品を描くことができるようになれます。これらのポイントを参考にして、日々の練習に取り組みましょう。 

(6) モチベーションを保てる方法


a 最初に取り組む際の注意点


 ここが一番重要なのですが、制作を開始した当初は、「構図」だの「構成」だの「構想を練る」だのと、色々考えないで「楽しんで描くことが一番重要」であることを記憶しておきましょう。

 そのためにも、あなたが楽しんで描くことに集中できて、5作品ほど制作して「描くことにある程度慣れる」ことが必要です。

 そして、この場合には、できるだけ「複雑な形及び模様や柄」のあるモチーフは選ばないことです。「修行状態」になってしまい、挫折してしまうからです。複雑な咲き姿の花もそうですよ。覚えていてくださいね。^^


b 最初に学ぶべきは光と影の状態を観察すること 


 デッサンや鉛筆画の制作では、絵画教室へ行っているのであれば、石膏モチーフの各種(立方体・三角錐・球体など)で、しっかり練習しましょう。

 自宅で取り組む場合には、白い卵・白無地のカップ&ソーサー・白いマグカップなどがオススメです。

c 上達の秘訣

 そして、難易度を徐々に引き上げるようにして、静物(花を含む)・人物・動物・風景へと順番に取り組んでいくことで、上達していけます。

 花を描く際には、咲き姿のシンプルな白いチューリップや白いコスモスの「造花」から始めましょう。花はすぐにしおれてしまうからです。

 または、画像を参考にして描くのも良いのですが、「造花」といえども「実物」に取り組む意味は大きいものです。微妙な陰影を観察して、制作に取り込むことで、リアリティー(現実性)を加えられます。

d 各種展覧会や公募展で入選以上を目指す際の「核心」

 そして、やがてあなたが、「5作品ほど描いて」描くこと慣れてきた段階で、「描く以上は各種展覧会や公募展にも出品したい」と考えるならば、より一層画面構成を引き立てられる考察が必要になります。

 そこで、「構図」を研究し始めることや、描く以前の充分な「構想を練る」ことも必要になりますので、その際にはこの記事の最終部分に掲載しています2つの関連記事を参照してください。

6 まとめ(鳥のデッサンや鉛筆画に必要な技術とツール:プロのテクニックを学ぶ)


すずめの画像です


  鳥のデッサンや鉛筆画は、その美しさと複雑さから多くのアーティストに人気のテーマです。リアルな描写を実現するためには、適切なツールの選び方や技術の習得が重要です。

 以下に、プロのアーティストから学ぶべき具体的なポイントと技術を箇条書きで紹介します。 

(1) 適したツールと素材の選び方

  • 鉛筆の選び方:Bから2Bの硬度の鉛筆が輪郭のデッサンでは基本。細部を描く際にはH系統の鉛筆、影をつける際にはB系統の鉛筆を使用。

  • スケッチブックや紙の種類:厚みのある中目の紙肌の製品を選ぶと良い。

  • 消しゴムと修整ツール:練り消しゴムを使用すると細かい部分の修整が容易に。

  • 定規やテンプレート:定規を使うことで正確な比率を保ち、テンプレートやコンパスを使うことで形状を正確に描くことができる。

  • 補助ツール:鉛筆削りや鉛筆ホルダー、イーゼルなどを揃えて作業を効率化。フィキサチーフで完成作品を保護。

(2) 技術とテクニックの習得

  • 羽や羽根の描き方:細かいテクスチャー(感触や風合い)を描写。硬さの異なる鉛筆を使い分けて描く。

  • 光と影の表現:光源を意識して明暗をつける。滑らかなグラデーション(階調)で立体感と柔らかさを表現。

  • 動きと姿勢の捉え方:野外でのスケッチで動きを捉える。鳥の骨格や筋肉の配置を理解し、自然な動きを描写。ジェスチャードローイングやクロッキーも有効。

  • プロの作品から学ぶ:線の使い方やテクスチャー、構図とバランス、チャコール(木炭)及びインクやボールペンの使用法などを観察し、自身の作品に応用。

(3) 継続的な学びと練習

  • 観察とスケッチ:スケッチブックを持ち歩き、観察した鳥を描き続ける。異なる角度からの観察で立体的な理解を深める。

  • 模写と参考資料:プロの作品を模写し、技術を磨く。図鑑や写真を参考にして、リアルな描写を目指す。

  • オンラインコミュニティとフィードバック:他のアーティストと交流し、フィードバックを受けることで技術を向上させる。

 これらのポイントを実践することで、鳥のデッサン技術を向上させ、魅力的な作品を描くことができます。

 プロのアーティストから学び、日々の練習を通じて、あなただけのリアルな鳥のデッサンを完成させましょう。

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