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これもきっと、ないものねだり

東京で生まれた私は、人の多さや人が冷たいことや高学歴をみんなして目指していくあのピリついた雰囲気などが知らないうちになってストレスとして溜まっていっていた。


あるニュースを見た。数多く国がある中で、日本に生まれただけですでに幸せ者です。人生かなり得してますよ。気づかない幸せに気付きましょ。

学校の先生に言われた。皆さんのような日本の中にも東京に生まれて、私立の中高一貫に入れてくれるような親までいて、本当に皆さんは恵まれていますよ。自分の置かれている位置に感謝しましょうね。

その時はそうなんだ、と思った。一瞬何かをよぎったかまあきっとそうなのかなあとただただ納得していた。けれど考えれば考えるほどそうではない気がした。きっとあのニュースも先生の言った言葉も私には当てはまってはいない。

友達との旅行やおばあちゃんに会いに地方まで行った時のあの街のみんな、周りの空気の暖かさは計り知れなかった。東京では感じたことがないほどゆったりしてみんなが温かった。私はその街が大好きになった。

きっと私はみんなが羨む東京にいても幸せではなかったのだろう。田舎に生まれてのびのびと暮らして生きている方があっていたのだろう。

もちろんご飯も苦労なく食べれる日本は素敵な国だと思うし、問題なく生活できている基盤を作ってくれてる親にも有難くは思っている。

けれど本音を言うと、あんなにも学歴や容姿を重視される東京で生まれて、さらには進学校なんて言ってしまったために常に人と比べられて、幸せとは程遠かった。でも勉強しか知らなかった私には逃げ道がなかったし、ただただ辛い思いして、学校に行っていただけだった。容姿にも深く悩んでいたし、でも東京には可愛くておしゃれな人しか居なかったから、インスタ見ても病むけど、街を歩いてても可愛い子だらけで私は外にも内にも居場所がなかった。


私は田舎で生まれたかった。
でもこれもきっと無いものねだりなのかな。


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