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2030年までに予測される時流からみるスタートアップ

先日TVニュース番組WBSを見ていると面白いスタートアップ企業が紹介されていました。大気中の二酸化炭素CO2を分離する技術を手がけるスイスの企業「クライムワークス」と、CO2を地中で鉱物化する設備を持つアイスランドの企業「レイキャヴィク・エナジー」が協業し、増え続けるCO2を石に変えてCO2削減を図るベンチャービジネスをアイスランドで取り組むという内容でした。
クライムワークスの資金調達額は5000万ドル(約55億円)になります。
時代は正にSDGsを中心にサスティナブルな社会環境への改善をいかにマネタイズするかに動いているんだなと考えさせられました。

さらに、回収したCO₂は植物の育成に使用したり、炭酸水の製造に使ったりと二次利用も様々な展開がこれからされようとしており、CO₂をどの様に回収するのか、回収したCO₂をどのように生かして行くのか世界のスタートアップが続々と参戦していっています。

気候変動をイノベーションの機会に変える
をテーマにウィンストン・エコ・ストラテジーズ創設者のアンドリュー・S・ウィンストンさんが提唱した2030年までの時流を見ながら、どの様なスタートアップが求められるか考えていきたいと思います。

■人口動態
世界人口は85億人に到達し、平均寿命も延びるた為、高齢者が増加していく傾向です。65歳以上の人口が10億人に達すると予想され、経済的には中流階級である高齢者層が経済の中心となり、極度の貧困層は減り続けます。しかし、気候変動による人口増加鈍化の可能性はあります。ミレニアル世代やZ世代が労働人口の圧倒的多数を占めるようになっていき、この世代のニーズが重要になっていきます。また、巨大都市にさらに多くの人口が集中していく傾向が強くなります。


■都市化
都市化がさらに進み、人が集まる多くの都市で、生活費が上がります。土地が限られる為、大きなビルが必要になり、合わせて高度なビルメンテナンス管理が必要になります。ビッグデータやAIによって、ビルの効率化がさらに進む事が予想されます。また、都市人口が増える事で食料供給も生産地からの多品種多量の配送が必要になり、アグリテクチャーされた都市部での農園、水耕栽培がされていくと考えられます。

■透明性
世界はさらにオープンになり、組織に蓄積される情報量は急速に拡大しています。特に顧客に対して、ビッグデータによる情報分析ツールがより発達し、商品を選ぶ時などの意思決定は様々なビッグデータが簡略化される事で、商品を選ぶことに役立つようになります。しかし、こうしたツールはどれも使われる過程でプライバシーが保護されない為、管理主体が介在せずに自分自身でデジタルアイデンティティを保有、コントロールできるシステムDIDが普及していくと考えられます。

■気候変動
近年見られる異常気象が各地で多発する傾向が続きます。
地球の平均気温の上昇を抑制するために、CO2の排出量を迅速に減らすことがどれだけ重要か理解しながらも各国政府が苦慮していますが、2030年までに平均気温は1.5℃上昇し、温暖化が継続する事が確実視されています。
気候変動により、北極圏の氷が解け海面上昇する事で沿岸部の多くで居住が困難になっていきます。自然界では多くの種が壊滅的に減少し、干ばつや洪水は世界の穀倉地帯に打撃を与え、主要穀物の生産地域も変わっていきます。また、気候変動や内紛から経済危機となり居住地を移す大規模難民が出ており、難民問題はさらに加速する傾向です。

■資源不足
経済成長に合わせて、金属などの主要な鉱物資源の埋蔵量は枯渇していく為、リサイクル・再生資源がより活用されていきます。また、水も不足していく資源と考えられ、多くの都市で水不足に直面します。水に関するテクノロジーや、水不足問題の解決策となる脱塩技術の開発が求められます。

■クリーンテック(環境保全技術)
2015年以降、毎年、世界の電気容量の半分以上は再生可能エネルギーでまかなわれており、2030年までに石炭火力発電はなくなると予想されます。電気自動車が輸送手段の大半になります。バッテリー価格の大幅な値下げ、化石燃料で動くエンジンが法律で禁止されていきます。マイカーを持つ人がほとんどいなくなり、代わりに自動運転車のライドシェアサービスがメインになっていきます。

■テクノロジー・シフト
IoTで機器はすべてインターネットに接続されていきます。2030年頃には、AIが人間の知性を超えると予想されています。AIと機械学習は私たちの暮らしの計画を立て、より効率的に交通などを最適化していきます。AIは新しい種類の仕事を生み出しますが、運転手やエンジニアと言った高い技術を必要とする仕事の一部はAIが代行していきます。シンギラリティが訪れる可能性もあり、淘汰と恩恵を受ける職種が分かれていきます。

■国際政策
政策を予測するのはほぼ不可能であり、気候変動やそのほかのメガトレンドに対して世界政策がどう展開するのかを想像することは困難ですが重要なファクターであり続けます。パリ協定は歴史的な幕開けになりましたが、国際協調から離脱するなど国家間の駆け引きのツールになってしまいました。その事からも、CO2排出量の売買取引を行うなどビジネス的サステナビリティが広がる傾向は強まりそうです。


■ポピュリズム
近年、ポピュリスト達が選挙で支持され、権力を強化してきました。さらにタリバン、カンボジア、ミャンマーなど独裁制が強くなっています。ポピュリズムは、コロナ禍の様な多くの国民が苦しんでいるのに、国が国民の声を聞かないような状況で台頭する傾向があり、他のメガトレンドの問題解決が上手くいかないと多くの地域で傾向が強まります。


2030年までに様々な課題=メガトレンドが散見しており、ネガティブに捉えると不安が募りますが、ポジティブに捉える事でビッグ・シフトのチャンスとなります。
上述したいくつかのスタートアップは未来を想像し、既にグローバルに社会課題と向き合いマネタイズを進めていっています。
アイデアがあっても資金力がなくて諦めてしまうスタートアップが無いよう様に、DAOLauchは世界中のスタートアップ、特にクリプトを今まで扱ったことがない日本人起業家でも資金調達ができます。
日本人特有の繊細なアイデアや大胆な考えで社会課題と向き合い、世界に挑戦するスタートアップ・起業家はトークン発行型資金調達を可能にするDAOLauchを利用してどんどん海外へ羽ばたいて貰えればと思います。

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