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優秀な人材がFAANGではなく、これからはクリプト企業に人材が集中する理由

概要

先日、スマホでクリプトニュースを見ながらコーヒーを飲んでいると、隣に座っていた学生の方が「クリプト興味ありますか?」と声をかけてくれました。インドから留学をして大学でシステム情報を勉強しながら大学内にクリプト研究室を作って取り組んでいるとの事で、DAOLaunchを紹介したらインターン募集する際は是非声をかけてほしいと。
海外の人達にとってクリプトはもう日常になっているんだと実感しました。
DAOLaunch運営メンバーでドバイで活動しているフカセさんが共有してくれた記事インターネットユーザーにおけるNFT所有率も印象的でした。
東南アジアと南アメリカの国々でNFTをはじめ、クリプト市場が牽引されていくかもしれません。
WEB3.0クリプト市場に国境はありません。

本日はcryptoVC No.1のParadigmの「The Community Garden: The Case for Leaving FAANG Companies for Crypto」を2月頭からインド転勤となった【VCの分散化を目指すプラットフォーム】DAOLaunch運営メンバー:cryptonが翻訳した記事を転載、かいつまみまとめながら共有します。
原文で読みたい方はこちらからどうぞ。


優秀な人材(特にエンジニア)はなぜFAANG(Facebook、Amazon、Apple、Netflix、Google)のようなBig Tech企業ではなくクリプト企業に移っていくのかを書いた記事となります。

また、2022年3月2日、我々もDappとして参画するShidenNetworkのステークテクノロジー社:渡辺創太CEOも実際にテック企業からweb3.0事業へ移る人のコメントをツイッターに投稿していました。フロンティア精神に溢れていますね。


前回の記事「2022年今こそWEB3.0クリプト業界に参入すべき理由」の深堀記事となりますので、まだそちらをご覧いただけていない場合は是非ご一読お願いします。

本文

ソフトウェアエンジニアリングの文化は、常に反権威主義を好む傾向があります。
FAANG企業のエンジニアは、優秀な人材に囲まれながら挑戦的かつ時流の問題に取り組んでいます。しかし、長いタイムサイクルがかかったり、自分が作っているプロダクトへの影響はごくわずかで、自身のプロジェクトが部署外の幹部の権力争いに巻き込まれるなど大企業特有の問題に悩まされる事も多々ある様です。このような会社では、プライバシー、セキュリティ、所有権など倫理的な問題がつきまとい、反権威主義を自認する人にとっては不愉快なものとなります。
では、なぜ多くの優秀なエンジニアがFAANGへの就職を選択するのでしょうか。その理由は大きく分けて4つあります。
これらは、FAANGで働くための強力なインセンティブになっています。

①報酬
②魅力的な代替案がない
秘密主義や侵略主義ではなく収益性の高いソフトウェア企業を大規模に運営することは難しい
③最先端の研究
最もクールで最新のエンジニアリングプロジェクトに携わりたい
④アメリカへの移住
FAANGは、既存の大企業を優遇するビザ制度の中で、アメリカ市民権を得るためのリスクの低い道を提供しています

しかし、クリプトという1つの技術によってこれらが劇的に変化しています

この変化は、反権威主義的で挑戦的というソフトウェアエンジニアリングの価値観とクリプトプロジェクトの文化(オープンソースの精神、プライバシー意識、企業間のコラボレーション)とがマッチしたおかげです。
また、小規模なプロジェクトが収益を上げ、従業員に報酬を与える方法でクリプトの技術革新に関連するものもあります。
FAANGの優位性がどのように変化しているかについては後述しますが、要はクリプトの技術が主流になることによる副次的効果として、エンジニアリング人材市場の大幅な分散化が起こっています。 もしあなたがFAANGにいて、アプリケーションを0.5%速くしたり、既存のアプリケーションの開発に取り組んでいるなら、退職してクリプトスタートアップに参加することの費用対効果は、ずっと魅力的なものに感じるはずです。
なぜ多くの優秀なエンジニアがFAANGではなくクリプト企業に移っていくのか、これらの4つの理由が大きく変化している事を基に説明します。

クリプト企業へ就職する理由①報酬の拡充

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既存の株式報酬モデルは、既存のスタートアップから人々を遠ざける傾向があります。トークンベースの報酬は、スタートアップ企業に、従業員とのインセンティブの整合性を図るための追加のツールを提供し、小さなクリプトスタートアップへの入社を検討している候補者のリスク/リターンの計算を有意義に変えることができます。
FAANG企業は最高水準の報酬を提供していますが、給与水準が非常に高いエンジニアなどに対しては、90%の基本給と10%の株式といったポートフォリオにすることが多くみられます。 一方、スタートアップの株式の価値は、非常に不安定なものになります。スタートアップが成功したとしても、ストックオプションが流動性を得るまでに10年かかることもあります。また、中程度の利益を上げているスタートアップの多くは非公開を選択し、初期の従業員には資産としての見返りがほとんどありません。
リスクに対する考え方は人それぞれですが、スタートアップの株式報酬による利益は下記になります。
・スタートアップが独立した上場企業として成功する
・またはバイアウトする事で、売却益を得る。

そうなれば、FAANGに入っていればもらえた報酬だけでなく、失われた利益の機会費用を相殺するほどの利益になる可能性があります。
大多数のスタートアップ企業は、特にシニアエンジニアの場合、流動性に到達するまでの時間を考慮すると、株式ベースのスタートアップの株式報酬が提供するリスク/リターンの提案は、住宅ローンや家族を持つほとんどの人は許容できません。
この問題を解決するには、通常の株式をブロックチェーンベースのトークンに置き換える必要があります。トークンベースの権利確定モデルでは、従業員はストックオプションのように時間の経過とともに会社の所有権を獲得していきますが、決定的な違いは、トークンには以下のような特徴があります。

①権利行使コストが不要であること。(一般的なスタートアップの株式では、従業員がオプションを行使するために数万ドルを用意しなければならない。クリプトでは少量のgas代のみ)
②事業の資金調達や資本構造に左右されることなく、会社の技術製品の価値に直接結びついていること。
③透明で不変的なスマートコントラクトによって管理されていること。
④権利が確定した瞬間から流動性があり、その流動性を長期にわたって継続的に維持できる。 トークンは短期的な支払いを保証するものではありませんが、従業員にとって、将来的な利確タイミングを自身で決定でき、また、短サイクルで現金を得ることができるというオプション性も保たれます。

ここで注目すべきは、ストックオプションモデルの複雑さと非効率性が、スタートアップ運営側にとって完全に悪いものではないということです。従業員の流動性を奪うことは、従業員を必要としながらも、そのサービスに対して市場価格を前もって支払うことができない創業者や投資家にとって有利に働きます。もちろん、従業員は流動性のない株式を流通市場で売却することもできますが、それには通常会社や投資家の許可が必要であり、不可思議な事に通常は許可されません。

では、なぜスタートアップ企業はトークンベースの株式に切り替える必要があるのでしょうか?

トークンベースの株式は非常にシンプルに出来ており、時流と共に従業員の嗜好が移り変わり、スタートアップ企業は対応せざるを得なくなる事が今後予想されます。株式がスマートコントラクトで管理されていれば、オープンな情報から従業員は情報を得る事ができますが、ストックオプション契約の場合は情報は開示されません。ほとんどのクリプト組織は、トークンをプログラムでアンロックする標準的なオープンソースの権利確定契約を使用しており、従業員は自分が何をいつ手に入れるのかを正確に理解することができます。これはストックオプションモデルとは全く対照的で、従業員は通常、会社の弁護士が書いた長い文書を渡され、自分の弁護士に相談するように勧められます。
クリプトカテゴリーに身を置くスタートアップはさらに加速してトークン化を進めています。とある業績の良い25人だけのクリプトスタートアップは、給与がトークン要素を含んでいるため、7~8年後ではなく1年後に価値と流動性の点でGoogleと互角の給与水準になっています。より多くのスタートアップがここの水準になれば、スタートアップに参加することのリスクとリターンの計算が大きく変わってきます。

クリプト企業へ就職する理由②魅力的な代替案へ

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すべてのコンテンツは、一握りのプラットフォーム企業によってコントロールされています。プラットフォーム企業は、データを徹底的にコントロールし、ユーザーの行動を追跡することで収益を得ています。ほとんどのエンジニアは、このシステムに否定的でありながら、代替システムはありませんでした。

クリプトは非中央集権的でオープンなウェブへの回帰を促進することができます。

今のウェブは排他的で中央集権的なシステムとなっています。それらの製品には難解な利用規約が適用され、その結果誰もがプラットフォームから急に追放される可能性を常にあります。
インターネットの当初の思想は、世界中の人々がニッチな関心事に焦点を当て独立したコミュニティを構築し、中央当局の配信やモデレーションに依存することなくコンテンツを共有できるというものでした。
現在このアイデアは、ほぼ消滅しています。
なぜこのような集中化が起こったのでしょうか?
インターネット上のコンテンツ制作を効果的に収益化するには、広告を利用する必要がありました。広告の経済性は、巨大なスケールとプライバシーに関する重大な妥協があって初めて成り立つものであり、Facebookのようなサイトで最大限発揮されます。
プライバシーや透明性にも気を配りたいという人たちは窮地に立たされています。最近、Googleを退職してクリプト関連のスタートアップに転職したエンジニアが以下のように語っていました。

難しい問題の多くは、集約されるデータの規模や、何かを成し遂げるために調整しなければならない人の数に起因しており、多くの時間は独自の技術や領域の知識を学ぶことに費やされていました。仕事の内容は、目新しさを感じないものか、自分が関心を持たないミッションを推進するもののどちらかでした。

この現状に効果的に対抗するモデルを想像するのは難しい。大規模で人目につきやすい企業を、分散化、透明性、オープン性を兼ね備えた形で構築するにはどうすればよいのでしょうか。
クリプトのオンチェーンガバナンスシステムが提供する代替案は、DAO(Decentralized Autonomous Organization:分散型自律組織)です。DAOは、透明性が高く、プログラムで管理された意思決定機構で、多数の人々を調整します。DAOが金融業界の難しい調整問題を解決した例はすでにいくつかありますが(Compound、Synthetix、Uniswap)、DAOのコンセプトはコミュニティ管理を含む他の多くのアプリケーションに拡張可能です。

DAOは多くの場合、クリプトスタートアップの最終段階です。クリプト企業の初期段階における成長計画は、一般的な企業と変わりありません(VC資金の調達、プロダクト・マーケット・フィットの発見、チームの拡大)。
しかし、長期的な計画には、完全に解散したコミュニティ所有のプロトコルへの移行が含まれることが多いです。

DAOになることを計画している企業は、最終的に大企業と同じような価値を提供することになります。

DAOと従来の民間企業との大きな違いは、DAOはプログラムによって民主的に物事を決定することが義務付けられているため、中央集権的な決定がより厳しく制限されることになります。
透明なルールで運営されている企業が大きくなり、より使いやすくなれば、エンジニアの多くがもつ価値観に沿った仕事を提供できるようになります。スケールアップのために面倒であった倫理的な質問に答える必要のないコミュニティが形成できる可能性が高くなります。

クリプト企業へ就職する理由③最先端の研究へ

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エンジニアの多くは、実社会に影響を与える画期的な技術に取り組みたいと考えています。過去10年間、最先端の研究は、FAANG企業内で秘密裏に研究室で行われてきました。ただし、クリプトの分野では、オープンソースの原則に基づいて研究が行われています。
スタートアップがエンジニアに来てもらうために、多くのエネルギーを費やしている中、最先端の研究の多くは依然としてFAANGの中で行われています。エンジニアは一般的に、最もクールで最新のものに携わりたいと考えています。過去10年間、FAANGは、バーチャルリアリティや自動運転などに関連する新しい研究をそれぞれの傘下に収めることに成功してきました。これにより、優秀な人材は社内で働くことができるようになりました。特にグーグルは、主流になりそうな技術を見極め、その分野で世界最高の10人を見つけ出し、問題解決に必要なリソースをすべて提供することに非常に長けています。
逆に、クリプトの研究は主に公開フォーラムで行われ、ブログやオープンアクセスの論文で発表されることが多いです。このようなオープン性は、より緊密なフィードバックループを生み出します。テクノロジーを推進するために必要な基礎知識は、インターネットに接続していれば誰でも入手できます。
技術革新へと影響力のある仕事をしたい考えているエンジニアにとって、クリプトは他のソフトウェアエンジニアリングの分野よりもはるかにアクセスしやすく、大企業にロックダウンされる可能性も低いと言えます。クリプトの開発ペースが速いということは、専門家がまだ成り立っておらず、新人には有利です。クリプトプロジェクトがますます主流になるにつれ、この分野で世界クラスのエンジニアの人口は指数関数的に増加し、イノベーションのペースは、加速していくでしょう。

クリプト企業へ就職する理由④移住の重要性?

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FAANGは、米国で働くためにビザが必要な候補者に対して、歴史的に優位に立ってきました。 すべてのスタートアップにとって大きな課題であり続けますが、2021年には、米国での居住は重要ではなくなっています。
移民問題について簡単に要約すると、才能のある大勢の人々がアメリカで働きたいと考えており、彼らをアメリカに連れてくることは誰にとっても最善の利益となります。しかし、いったんアメリカに来てしまうと、彼らの移民資格は事実上、巨大な企業に固定されてしまうのです。中国とインドは外国人技術者の2大供給源であり、この2カ国の技術者の大部分はH-1Bビザで入国しています。H-1Bビザの保有者は、ビザシステムの膨大なバックログを考慮すると、グリーンカードの発行を5年以上待たなければならないことが多い。 グリーンカード取得の最終段階でも1年以上待たされることがあり、その間に転職してしまうと完全にやり直しになってしまいます。

このようなお役所仕事は、大企業のビザ申請に有利な規模の経済を生み出します。 FAANG企業は、社内にロビー活動を行う組織や、移民法に精通した法務部門を持っているため、従業員に対して「ここに留まれば市民権取得の道が保証される」という説得力のある主張をすることができます。 一方、20人規模のスタートアップ企業では、完璧なビザ申請書を作成することが、多忙な運営責任者の責任のうちの1つであることがよくあります。

クリプトプロジェクトが分散していることや、現在進行中のパンデミックの中でリモートワークが増えていることから、キャリアアップのために物理的に米国にいることの重要性は低くなっています。 

What’s next

ブロックチェーンベースの技術が、既存の金融システムや多くのアプリケーションプラットフォームの一部を急速に代替すると考える人がここ最近増えています。
とはいえ、クリプトが将来どうなるかを絶対的な確信を持って語る人はいません。1990年代のインターネットのように、ブロックチェーン技術のどのアプリケーションが機能するかはまだ解明されておらず、振り返ってみるととんでもないことになっている誤算もあるでしょう。

現時点で考えられる最も信頼性の高い結論は、クリプトは分散化を推進するためのレバーであるということです。

この理論の根拠は、最近の多くの技術的な変化とは異なり、この変化はボトムアップであるということです。シリコンバレーのクリプトスタートアップの数は限られており、FAANG企業の中にはクリプトプロジェクトがほとんどないにもかかわらず、アメリカ人の8%以上がすでにクリプトを所有しています。
FAANG企業からクリプトスタートアップに移るためには、必ずしもクリプトのマキシマリストである必要はなく、FAANG企業の人材の2%が参加できるほど状況が変化すると信じればよいのです。シリコンバレーでは常にそうであるように、適切なテクノロジーが登場すれば、一握りの賢い人々で十分な革新へとつながります。

スタートアップ

DaoLauchではトークンで資金調達をしたいスタートアップを受け付けております。 ご興味があれば以下フォームから必要事項のご記入お願います!

DAOLaunchとは

DAOLaunchは、分散型ベンチャーキャピタルをコンセプトに、スタートアップ企業への投資のためのオープンで包括的な競争環境の創造を目指しています。

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DAOLaunchは、ブラックボックス化されたスタートアップ投資取引の構造の在り方に一石を投じるエコシステムになると自負しています。ブロックチェーン上で行われるオープンでより競争力のある取引構造に変えることを目的としています。

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