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読書日記 2024.03 「庭師 ただそこにいるだけの人」他、最近読んだ本


むっちゃん、残念なお知らせです。


さいきん簡単な読書記録をつけてたんだけど、このまえうっかり削除しちゃったんだよ!

購入した本、図書館で借りてきた本、読んだ本、積読になってる本、読書日記を書いた本、本の他にも見た映画などもリスト化していたのに・・・


うっかり削除って何?ゴミ箱に入っているならまだ救出する手立てはある!と、思うでしょう?でも、完全消去してしまったんです。

今思うとなんでそんなことしたのかな?と思うけど、ときどきこういうことをしてしまうんだよね。

もちろん他にも消しちゃいけないものも消してしまったわけで・・・。救出できるものは出来るだけしたけど読書記録はもう諦めました。


とにかく、しばらく記録していてわかったことは

だいたい月平均で10冊〜20冊程度読んでいて(家にあって何度も読み返す本も含む)、購入するのはもっぱら古本。


気に入っている本屋さんがあって、前を通るたびに古本コーナーをのぞいて買う感じ。新しい本がたくさん並んでいる本屋さんよりも、古本屋さんにときめくよ。


ちなみに、映画館には月に一度行くか行かないかの頻度。


美術館は大きな展示にはあまり行かないけど、用事があって出かけるとき、その近くに小さなギャラリーはないか、アートが見られる場所はないかチェックしています。


行きつけの本屋さんではいつも小さな展示をしていて、それをパーっと見るのも楽しみの一つ。名前を知らないアーティストの作品でも「わぁいいな!」と思いながら、見る。


このまえはその本屋さんで写真家のホンマタカシさんの展示をしていて、本を購入すると壁に貼ってある写真を一枚持ち帰っていいというので、めちゃくちゃ悩んで選んだよ!


韓国の街を撮ったものが多かったんだけど、私が選んだのはホテルのバスルームの写真。ホテルのバスルーム、好きなんだよね。


つるっとした白い陶器のバスタブ。その国ならではのタオルの洗剤やソープの香り。これどうやって使えというの?という場所にシャワーヘッドがあるのも面白いし、浴室がすぐに乾燥してカラッとするのも好き。


家ではバブルバスはあまりしないけど、ホテルに行くとしたくなる。ふわふわの泡が陶器のバスタブにこすれて立てる音がまたいい。プラスチックのバスタブとは違うんだよね。


いや、音がひびく広さの問題かな?ちょっとよくわかんないけど、ホテルのバスルームが好きってこと!


写真は額に入れてトイレに飾っています。どこに飾ろうか悩んだけど、トイレにトイレの写真があるのも面白いかなと思って。こんど見に来てね!


そんなわけで消えてしまった読書記録だけど、図書館に返却してしまう本のタイトルと作者だけ急いで記録したよ。



①「小暮荘物語」 
三浦しをん短編集。どれも面白い。ときどき読み返したくなる。「柱の実り」というお話が特に好き。最近気づいたこと。任侠映画は好んで見ないけど、小説に出てくるヤクザは結構好きなんだよね。ちょっとお人好しで不器用なタイプの。子どものころ親に隠れて読んだ任侠小説の影響もあるかもしれない。


②「掬えば手には」 瀬尾まいこ 
瀬尾さんの本もハズレはないです。文体が読みやすいし、強い表現(すごく嫌な事が起こるとかイライラする登場人物が出てくる)とかがないので安心して読めます。まえに紹介した事がある小野寺史宣に文体の雰囲気が似てるかも。


③「ケチる貴方」 石田夏穂
野間文芸新人賞候補となった作品。初めて読む作家さんだったからどんなもんかな?と思ったけど、わたしにはあまり合わなかったです。ものすごい冷え性の女の人と脂肪吸引を繰り返す人が出てくる短編2つ。でも女性で建設エンジニアという仕事の描写はおもしろく読んだ。知らないお仕事のことを知るのは楽しいよね。


④「ミシンと金魚」 永井みみ 
認知症がテーマの小説。最初はちょっと読みにくさを感じた。主人公の語りが多い文体があまり得意じゃないのかも。でも話の内容はおもしろかった。認知症になるってどういう事なのかよくわかるし、昔の女性の人生ってこんなだったよなと切なくなったけど、めちゃくちゃな中にも小さな楽しい思い出はあるんだよね。


⑤「庭師 ただそこにいるだけの人」  ジャージ・コジンスキー
これすごーく好きな本で数年に一度読み返す本のうちの一つです。かなり古い本だから、どこで手に入るのかわからないんだけど。すごく面白いんだよ!平野啓一郎さんの「本心」の感想にも書いたけど「その人の価値」について考えさせられるし、自然を愛する主人公から出てくる言葉がまた良いんだよ。いつかぜひ読んでみて欲しい!


⑥「永遠と横道世之介 上下」 吉田修一
横道世之介シリーズの3作目完結編。吉田修一さんも好きな作家の一人。作品によって作風がガラッと変わるけど、どれも読み応えがありものすごく面白い。世之介シリーズはわりとポップなお話だけど死生観が裏テーマだと思ってる。

同作者の「悪人」は読んだかな?ああいうハードでドキドキするような犯罪小説(?)(ジャンルがよくわからない)も超絶おもしろいので読んでみてね(映画も見たけど怖かった・・・)。私は世之介みたいな人、好きだなー!誰かにとっての世之介のような存在の人になりたい気持ちもあるし。さらっと読めてさわやかな気持ちになれるよ。オススメ!


⑦「自由への手紙」 オードリー・タン
新型コロナウイルスが蔓延していた時、台湾のデジタル担当大臣としてかなり有名になったよね。本は初めて読んだよ。後半は政策についての話になるけれど、おおらかでポジティブな良い言葉がたくさんあったのでよかったら読んでみてね。

日本にこんな人がいたらな!と思った。そんな簡単な話ではないのかな?実はもういるのかな?日本に何か革命のような事が起こることを望んでいるのかそうでないかわからない。どうなったらいいという明確な望みがないからかもしれない。むっちゃんはある?



さて、こんなところで終わりにします。


このくらいのボリュームの紹介も良いね。読んだとしても深く興味が持てない本もあるから。今度からはそうしよう!そして「これは!」と思った本だけ抜き書きするよ。



リストが消えてしまったことがまだ悲しいよ。


でも記録のために本を読んでいるわけじゃないし、何かしらの感情や言葉や空気はこころの中にとどまってふわふわ漂ってくれているはず!


わたしにとって本を読むことは、何かのエッセンスをちゅうちゅう吸うことだなと思う。はらぺこな吸血鬼のように吸いつくすような感じじゃなくて、ちょっとだけ味見するような。


おいしかったらいっぱい飲むし、あんまり口に合わなかったとしても体内に取り込んだぶん、ちょっとした栄養にはなる、みたいな感じ。


みんなそれぞれ本を読む理由はちがうんだろうね。聞いてみたいな!


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