見出し画像

読書ランキング

大晦日、例年だとこの時期は観劇や映画、グルメなどなどランキング発表するのですが(前に続けていたブログでの話です)、今年は読書ランキングのみの発表になります――例外的な年だったからですが、今年だけで済むことを願います。

読書2

第10位
「信長 空白の百三十日」木下昌輝
今年の大河ドラマの影響で何冊かこの時代のものを読みましたが、ちょっと目新しい視点でした。

第9位
「自分の『異常性』に気づかない人たち 病識と否認の心理」西多昌規
サイコパス関連のものかと思ったのですが、「病識と否認の心理」という方が内容を具体的に示しています。
鬱や躁鬱などなど自覚なく過ごして問題を抱え込んでいるケースを取り上げています。あまり知らない分野でしたが、とても興味深かったです。

第8位
「日本人の武器としての世界史講座」茂木誠
今年も何冊か読みましたが、勉強になること多いです。Youtubeも面白いですね♪

第7位
「生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人」アンドリュー・メイン
昨年は「森の狩人」でしたっけ。物語は洗練されて冴えてきましたが、セオ・クレイが肉体的にも優れた人物に変わってしまって・・・それはどうなんでしょう?

第6位
「サボイ・ホテルの殺人」マイ・シュールヴァル、ペール・ヴァールー
刑事マルティン・ペックのシリーズを読み進めていますが、残り4作品になってしまいました。だんだん寂しい・・・・・・

第5位
「金太郎ものがたり」三橋一夫
源頼光と四天王の物語。これは戦前・戦後(第二次世界大戦)で日本人の常識が分断されてしまった一つの例みたいです。
知ることが出来て良かった、と感じました。

第4位
「陸王」池井戸潤
これは少し古い作品みたいですが、やはり池井戸潤さんはストーリーの進め方が上手くて、読ませます。

第3位
「葬られた勲章」リー・チャイルド
ジャック・リーチャーのシリーズは途切れることなく翻訳されていきそうですね。この作品は翻訳の空白期間の名作だそうですが、夢中で読んでしまいました。

第2位
「災厄の街」エラリイ・クイーン
なぜか読まずに過ごしてきたエラリイ・クイーンの本を初めて手にしました。
それにしても、越前敏弥さんの翻訳で初めて読んだのは幸運だったかも知れません。特にエラリイ・クイーンのシリーズの中では人間ドラマに重心を移した傑作らしいので(他を読んでいないので個人的には比べられませんが)、正確で内容をとらえた適格な翻訳で読めたのは幸運でした。
学生時代は「配達されない三通の手紙」という映画がありましたが、それも見ずに過ごしてきて「良かったぁ~」と思ったりして・・・・・・

第1位
「枕草子のたくらみ」山本敦子
昔、青年期にギャル語版の枕草子が流行して、そのイメージが強かったのですが、そのイメージがすっかり払拭されました。
清少納言が中宮定子のために書いた随筆。だからこそ、ある一面的な捉え方になっているのですが、その同じ事件に深いドラマを見出したのが紫式部なわけです。
人間の業を見ようとした紫式部からすると、物足りないと清少納言に批判的な言説になったのかも知れません。
その人間の業や深いドラマを見つめた結果生まれたのが「源氏物語」なのです。
読み応えありました。今年の文句なし1位です!

これが今年最後の更新ですが、来年は三箇日過ぎてから更新予定です。
喪中でもありますし、新年の挨拶は遠慮させていただきますが、2021年・令和三年も宜しくお願い致します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?