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【2023.09.10】資産を持ちながら世の中に価値を提供する

こんにちは。danskです。
今回は、前回の続きになります。
前回の投稿はこちら。

前回のまとめですが、ざくっと言いますと、私たちが何気なく普段使っている銀行預金は、銀行を通して、間接的に投資をしていますよ、という話でした。そして、円預金に置いているということは知らず知らずのうちに国を信頼して円を持っているんだよ、ということでした。


■銀行の貸出の特徴

さて、銀行は私たちの預金を利用して色んな企業や個人に貸出をしています。それは国内の企業からグローバルな企業まで様々です。業種も多種多様で、銀行が資金を支援することで経済が回っています。

そして、私たちが預金を多くすればするほど、理論的にはたくさんの人にお金を貸すことが出来ます。(預金準備制度)

自分のお金は銀行に任せて、世の中の為に使われたらいいな、と思っている方は銀行預金に預けていることがベストの選択肢ということになります。

但し、銀行は貸出する際に大きなリスクを負うことができないということがお分かりいただけますか?

なぜなら、私たちからほぼ元本保証の預金を預かっているからです。

「ほぼ」と書いたのは、実質元本保証されるのは預金保険機構で担保される1,000万円までです。それ以上の額は銀行が破綻すると保証されていません。

ですが、銀行が破綻しない限りは、預かった預金は銀行にとっての負債になりますから、請求があった場合には、返還しなければなりません。

ですので、銀行は大きなリスクをとった貸出が本質的にできないのです。審査をして優良企業や優良個人を優遇したり、担保を多くとることからもこの性質が理解できると思います。事業性の融資ですと、一定の実績のある企業や安定したスキームの事業への支援を好みます。

以上から、銀行は保守的な運用をしがちだということがわかると思います。

■直接金融の役割

そこで、登場するのが、直接金融です。これは、投資家が銀行を通してではなく、直接企業や個人に貸し付けたり、出資をします。

銀行の預金者は直接リスクを負いませんが、直接金融の投資家は自分たちでリスクを負います。ですので、銀行が苦手なスタートアップや新規事業への支援が可能になるのです。具体的には、株式や債券がこの直接金融に該当します。

こうやって、それぞれの強みを活かして、直接金融と間接金融が絡み合って、世界の経済は回っているのです。

■自分の資産がどう使われるのか

自分で稼いだお金は基本的には自分の為のものです。そして、自分や家族のために使います。ですが、お金を使わずとも、普通預金に置いているだけで、世の中の為に利用されることになります。会社のために出資をしたり債券を買うと、その企業の発展の為に使うことができます。つまり、資産を持って、その置き場を考えることは、世の中の為にどう使うかを考える行為なのです。

これは、金融資産に限らず、不動産でも同じです。

例えば、お金を不動産にして、賃貸住宅を建築するとします。そうすると、人々に住居を提供することができます。一緒に家庭菜園なんかも作れば、自給自足に近い生活を提供できるかもしれません。もしそこが、広い土地であれば、子供たちが集まれるような広場がつくれるかもしれません。

こうやって、資産を持ちながら、人々に価値を提供することができるのです。

■あとがき

実は私は人にお金を貸す仕事をしているので、どうしても、そのお金が何に使われているのかが気になります。投資についても同じで、自分のお金が一体どういうことに使われているのかが気になってしまいます。

この資産を持ってるだけで、世の中の為になるという仕組み、凄くないですか?昔は物々交換が当然の世の中だったと思うんですが、貨幣や紙幣ができて、価値の保存ができるようになり、銀行ができ、株式会社が生まれ…世界がお金の力で動くようになってから、自分の持っている資産すらも、世の中の為に存在することになったのです。

人間が長い年月をかけて築いてきた知恵の結集ですよね。ほんと凄いなと思います。



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