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【のーがたのーと】直方の人々に寄り添う文具店/『吉田文具店』吉田芳久さん・折田由美さん
古町商店街の一角にたたずむ文具専門店、「吉田文具店」。長い歴史を持つ古町商店街の中でも特に老舗である吉田文具店さんにインタビューに伺いました。
インタビューに答えてくださったのは、従業員の折田由美さん。長年吉田文具店で働いている折田さんから、お店の歴史や魅力について詳しく教えていただきました。
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100年を超える歴史
100年以上直方を見守り続けてきた吉田文具店。その名前の由来は、店を立ち上げた吉田信平さん。戦後、二代目とその兄弟3人が合名会社として基礎を築いた(現在は株式会社)のが、今までお店が続いてきた要因の一つだそうです。
折田さんが2代目の店主さんなどから聞いた話によると、創業当初は車やバイクがお値段的に高価であったため、行商のように自転車で配達して回っていたとのこと。
「今はやっぱり通販が多いっていうのはありますけど、やっぱり中でも根強いっていうか、事務員さんがひいきにしてくれてる、ということで来てくれたりすることもありますね。」
現在は、学校などで使う教材の売上が大きく、店舗に来るお客さんとしては、昔から利用されている年配の方や会社の事務員の方が多いそうです。
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根強いファンがいるオリジナルの筆
吉田さんのこだわりは、なるべく量販店にはない商品を置くこと。店内には、たくさんの色の和紙や色紙、様々なデザインのご祝儀袋や文具小物など、豊富なラインナップの商品が並んでいます。
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そういった商品の中でも長年愛されているのが、50年以上前から作っているというオリジナルの筆。書きやすいと評判で、根強いファンがいるそうです。
「ちょっと「吉田製」って、名前を彫ってるんですよね。使っていただいている方からの評判も良くて、ファンになっていただいたり。筆はやっぱりよく買っていただけますね。」
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専門店だからできるお客さんとのコミュニケーション
以前は、お客さんの顔を見る間もないほど、たくさんのお客さんが来ていた時期もあったそう。今では時代の流れもあり、店舗に来るお客さんは少なくなってきたそうですが、そんな中で大切にしているのはお客さんとのコミュニケーション。
「ただ『ペン頂戴』って来られたときも、何に書くか。例えば、カレンダーの裏とか広告のつるっとした裏とかの場合、水性ペンで書いて汚れちゃったり書けなかったりすると困るので、どういう感じかまず聞いて『じゃあ油性の方がいいですよ』とか、『こっちの方がいいですよ』とかお話ししたり。」
どんな商品が欲しいのかをお客さんに聞き、それを受けて商品をおすすめする、といった密なやり取りは、量販店ではなかなか見られない光景かもしれません。
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「お店としてあって助かった」と地域に愛される文具店
「お店として『あって助かった』って言われることもあります。よかったお宅にあったからとか、やっぱお宅に来なねとかって言ってもらえるのを聞くのはやっぱり嬉しいですよね。だから、売りよってよかった、って。」
と折田さん。100年以上前の創業当初から、今も直方の人々に愛され続けています。
この取材を通して、楽しそうにお話しているお客さんの姿や、そのニーズに丁寧に応えようとする従業員の方の姿が印象に残りました。
私自身、パソコンを使うことが多く、手書きをすることも少なくなってきていました。お客さんに商品について詳しく説明されている姿を見て、手書きの温かみや文房具の趣に改めて気づくとともに、そのような専門店の魅力を再発見するきっかけにもなりました。
文具にお困りの方、ぜひ吉田文具店に足を運んでみては?
店舗情報
『吉田文具店』
営業 :9:00〜18:00
住所 :福岡県直方市古町10番10号
JR直方駅より徒歩9分
定休日 :日曜日・祝日
電話 :0949-22-3245
ホームページ:
文・編集:椛島匡
取材 :日隈泰雅、⼭崎⼤智、椛島匡、辻尚大
撮影 :椛島匡
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