【のおがたストーリーズ】やっぱり五日は五日市
企画「のおがたストーリーズ」で商店街の思い出を募集したところ、五日市に関するコメントが多く集まりました!
本記事では、寄せられた思い出を紹介しつつ、直方商店街の伝統である、五日市について紹介したいと思います。
みんな大好き五日市
福岡県直方市のJR直方駅前にある、直方商店街。ここでは地域を盛り上げるため、加盟店が一丸となり、毎月五日に「五日市」が開催されています。
直方市にある4つの商店街である、須崎町商店街、殿町商店街、明治町商店街、古町商店街のアーケードには多くの人が集まり、直方を賑わしています。五日市に毎月通う方からは、こんな思い出が寄せられました。
私たちが商店街に訪れた人に思い出を訪ねる中で、五日市についての声が予想以上に多く挙がりました。毎月五日に、直方商店街で開催されている五日市。五日市の日には、特売セールが行われていたり、ステージでは音楽イベントが開催されていたり。中には、五日市でしか食べることのできない、五日市うどんが数量限定で販売されています。
このように、五日市には皆が楽しむ要素が盛りだくさんです。やはり、そのなかでも五日市うどんはかなりの人気です。売り切れる前に、ぜひ食べたいですね。
五日市の歴史
1868年、明治の時代から石炭産業の盛況に伴って発展してきた、直方市商店街。鉄道の開通によって順調に発展してきた商店街は、一方でエネルギー革命による打撃も、大きなものとなりました。
1959年4月に、街の賑わいを取り戻すため、月に一回の大売り出し「五日市」が始まりました。この大売り出しは大成功し、商店街に今までにない活気が訪れることになったそうです。
五日市のおかげで、全盛期には人がすれ違うのも大変なほど、多くの参加者であふれかえっていました。今では開催回数が770回を超える、直方市の誇るべき伝統となっています。
五日市消滅の危機!?
しかし、受け継がれてきた伝統の火は、幾度となく消滅の危機にさらされてきました。直近のコロナの影響を受け、2022年に五日市の運営と継続が非常に困難になっていることを知り、商店街の若い世代が立ち上がります。
後継者、加盟店、客数が年々減少していく中、運営体制が引き継がれ、2023年2月から新体制となった五日市は、新たな一歩を踏み出しはじめました。
「地域の伝統をなくす訳にはいかない。五日市は60年もの伝統を持つ、商店街の発展に欠かすことのできないイベントであり、それを守る一心で再建をしている。」五日市委員会で同市殿町の古商家再生カフェ『塩cafe』の建物を所有する塩川さんはこう語ります。塩川さんの夢は、商店街に明るいイメージを持ってもらい、たとえ用事がなくとも商店街を訪れる。そんな賑やかな雰囲気づくりを行っていくことだそうです。
歴史を重ねた直方という土地、そして、地域住民に根付いた五日市ブランドを守りたい。そんな一人一人の想いが、今も活気ある市(いち)が続く力になっています。
また、商店街活性化の活動の一環として、2023年1月にはシャッター商店街を虹色に塗装するイベント「シャッター PAINT DAY」が開催されました。静かな雰囲気だったシャッター街が七色に彩られ、商店街に活力をもたらしました。
モダンな要素を取り入れたことで、五日市では、カラフルで明るい商店街の中で買い物を楽しむことが出来ます。
直方商店街の未来に、まさに虹がかかったような瞬間でした。時代の荒波を乗り越え、今まで引き継がれてきた、直方市商店街。全盛期の様子を取り戻すには、課題がまだまだ残っていますが、「伝統」と「若い力」、商店街にはこれらを乗り越えていけるパワフルさがあることを確信しました。
やっぱり五日は五日市!
様々な困難を乗り越えて、今でも毎月五日は、直方商店街で五日市が開催されています。商店街に店を構えるおよそ40のお店が、直方を盛り上げようと奮闘しています。2023年12月現在、以前と比べて落ち着いた様子の五日市ですが、それでも多くの人で商店街は賑わっていました。
今回の企画では、昔の五日市を懐かしむ声、これからの五日市に期待している声が多く寄せられました。これは、五日市が愛され、人々に大切にされてきた証明でもあります。そして、皆から愛される五日市を受け継ぎ、これからの世代に残していくため、奔走する人達がいます。
昔は良かった。そして、今はもっと良いと、そう思ってもらえるように。
「昔の賑わった商店街を、現代に沿った形で復活させる!」
塩川さんはこう意気込みます。未来に抱く熱い希望を胸に、これからも五日市の火は燃え続けます。
やっぱり五日は五日市!是非一度、訪れてみてはいかがでしょうか。
また、商店街の様々なお店についてのインタビュー記事も公開しているので、もし興味がある方はそちらも合わせて読んでみてください!
文・編集:森永 暉大、瓜生 柊介
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