扉
この世界に出口があるとするなら、
それは きっと 夜の帳が降りた頃
ぽっかり浮かぶ あの光の中だろう。
手を伸ばしても
梯子をかけても
辿り着かない遥か上空に
煌々と誘うあの光の扉が
きっと此処ではない何処かへの入り口であり
この場所からの出口だと
ただ ぼんやりと
しかし はっきりとした確信で
心の片隅に置いている。
非常階段の途切れたその先に
行ける術があるとするなら
迷わず駆け上がるだろう。
手招きなど誰もしないその向こう側へ
自らの好奇心と希望だけで
昇っていく。
帰り道は無くとも
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2021.1.21
DANPEN
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