魔法使いの師匠(「ウィッシュ」感想)
「ウィッシュ」のラストシーンについてふと思ったことを書き連ねてみます。
※ネタバレしかありません。
※観てから10日ほど経っているので、うろ覚えの部分もあると思います……。
ちなみに、観た直後の感想は↓こちら。
※こちらと本記事の関連性はほとんどないです。
「ウィッシュ」のラストシーンで魔法が禁じられたロサス王国における唯一の魔法使いだったマグニフィコは魔法の杖の中に封印されて、城の地下室に幽閉される。
一方、アーシャはスターから魔法の杖と魔力(?)を授けられ、ロサス王国のフェアリー・ゴッドマザーへの道を歩み始める。
ロサス王国の国王はマグニフィコからアマヤに変わるが、王国唯一の魔法使いはマグニフィコからアーシャに変わる。
しかも、マグニフィコのそばで国王の仕事ぶりをみていたアマヤとは違い、アーシャは魔法をろくに使ったことがない状態で王国唯一の魔法使いとなる。スターもラストシーンでアーシャの元を去っていく。
ロサス王国の中から魔法が使える存在がいなくなった状態、すなわち、師匠になり得た人物(妖精?)を立て続けに失った状態から、アーシャの魔法使い人生がスタートする。
いきなり個人的な話になってしまい恐縮だが、つい先日、仕事上の師匠と呼べる存在の先輩が別部署に異動になった。
一子相伝状態の(あけすけに言えば、仕事が人についてしまい部署内でも理解できている人が少ない)業務を長いこと一緒にやっていた人だったので、今後どうしたもんかと途方にくれている。
そんな自分の状況を重ねながら、アーシャのことを考えるととても不憫に思えてきてしまった。
願い玉を取り戻すためにやむを得なかったとはいえ、自らの手で師匠になれたかもしれない存在を城の地下に幽閉することになってしまったアーシャは、今後、どうやって魔法の腕を磨いていくのだろう。
城に残されたマグニフィコの蔵書を使ってなんとか独学で魔法を学ぼうとするのだろうか。
自分以外の魔法使いからの教えを求めて、ロサス王国から旅立つ日が来るだろうか。
一度は弟子入り(?)しようと思ったマグニフィコに助言を求めようと、城の地下に降りたくなる瞬間があるだろうか。
何かを学んだり、研鑽したりしなければならないとき、師匠や先生と呼べる存在や身近にいると心強くなれると思う。
例え褒めてくれるようなわかりやすい優しさがなくても、自分の頑張りを見てくれている。進む方向が誤っているとすぐに気づいてフォローしたり、叱ったり、正したりしてくれる。そんな存在が学び始めの試行錯誤の時期はやはり近くにいて欲しいと誰しも思うのではないだろうか(少なくとも私は上述の先輩をそんな存在として頼りにしていた)。
アーシャが孤独な立場に追い詰められないといいな……
どうかダリアやアマヤがアーシャに寄り添って支えてくれたらいいな……
師匠とまでいかなくても、同じ魔法使いの立場でアーシャと語り合える存在がいつか現れるといいな……
なんて思う。
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