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ダノからうとーに帰るとき(4月エッセイ③)

 こんばんは、土曜の夜ダノです。浪人していた高校の同期も結果が出て一段落したということで、ご飯でも行こうじゃないかということになって、もんじゃを食べに行きました。

1.もんじゃ焼きにハマる

 私はもんじゃが好きだ。美味しいし比較的安い。しかも、何人かと行くと何個か違う種類のもんじゃや豚玉、焼きそばを注文できるので、そのいろいろ食べれるっていうお得感も良い。元々もんじゃなんて食べたことはなかった。我が岡山県には「太陽の時代」というもんじゃ焼き(鉄板焼き全般?)の食べ放題サービスを展開している店が表町にあったが、行ったことはない。元々大勢で何かするというのが苦手で、少数で濃いつながりを保つ方が性に合っているので、鉄板焼き屋で打ち上げしようと言われても、行ったことはなかった。わざわざお金を出してまで行って、食べ方があってないとか、焼き方が違うと言われて萎縮するのもちょっとな〜ということで、粉物打ち上げには消極的だった。対して、焼肉店だと、気の合う何人かとしか網を共有しないので、気楽に食べれる。なので、築地エリアの皆様には申し訳ないが、なんだかごちゃごちゃした食べ物だなあくらいにしか思ってなかった。

 そんな食わず嫌いだった私がどうしてもんじゃ焼き屋によく行くようになったか。それは、高校の同期と会うことになった時にたまたま良い店を見つけたことにある。渋谷ビジターなら知っているかもしれないが、宮益坂から宮下公園に入る途中の広場の左側に「くうや」という海鮮もんじゃ焼き屋がある。なんでも、築地の魚河岸が直営している店舗で、海鮮系のもんじゃが特に美味しいらしい。有名店舗らしかったので、とりあえず入ることにした。値段もそこそこであるが、夜だし、バイトで長時間労働しているので、余裕である。海鮮系もんじゃ適当に注文した。素人と思われたくない東京関係者の自負もあったが、焼き方自体を知らなかったので、首を垂れて焼いてもらった。プロの方々に焼いていただくとちゃんと美味しくなる。具材が片方に寄って喧嘩になることもない。お好み焼きよりもヘルシーな感じがするし、東京って感じもするので、好きになった。単純だ。

 こうして、高校の同期とご飯に行くときは必ずと言って良いほどこの店を使うようになった。

2.やっぱり高校時代が懐かしい

 高校時代の友人は多くはない。私が友人だと思っていても向こうからしたら知人の可能性があるし、多分、私が何かの賞をもらったり、何かの罰を受けたりしても、「友人は-」ではなく、「知人は-」で出る人が大半だろう。先ほど書いた通り、少ない人数で濃いつながりを意識していたので、誘う人は大体決まっている。わざわざ東京に出てきても仲良くしてくれる友人がいるのは非常にありがたいし、私にとって標準語の「岡山弁」を話しても良い環境なのは嬉しい。

 お互い高校卒業後の経歴が異なっているので、話が合う合わないといったところがまた面白い。住んでいるところも、趣味も全く違う。学校カルチャー柄、浪人生も多かったので、その時の話を聞くのは楽しい。勉強している人はボケもツッコミもウィットに富んでいるので話してて楽しい。高校時代と価値観は変われど中身は変わっていないなと実感できる瞬間で、タイムスリップした気分になる。不思議なことに、卒業してまだ間もないということもあるが、高校の記憶はよく残っている。イベントの記憶ももちろんあるが、授業中のちょっとした発言で笑いを取れたことや、弁当を食べながら話したことの方が案外鮮明に覚えている。あのもんじゃ焼き屋はタイムマシーン的な役割を担ってもらっている。

 あとは余談だが、自分でもよく分からないが、私の友人はみんな世界史が得意だ。私が定期試験で30点代を叩き出す中で倍以上の点数を取り、私が共通テスト模試で50点を切っている中で平気で80点代を連発する連中なので気が知れない。図らずとも法学部に、しかも政治学科に来てしまい、スライディング土下座して離婚させてもらった世界史と再びお付き合いしないといけなくなってしまったので、彼らに手を借りたい。

 まあでも、ほんの少しだけの世界史の知識だって案外役に立っているし、割と学んでよかったなとは思っている。最も、高校の世界史担当の先生には点数が悪くて申し訳ないが。

 なんだかんだ友人には恵まれた方だと思う。ダノは大学時代からのあだ名だ。教授にもたまにこう呼ばれる。英語や情報処理の教授には「最近、ダノ日記どう?」と聞かれることもある。noteね、という野暮なツッコミはせずとも、どうじゃなくて読んでほしいなあくらいのツッコミはしている。どっちがアイデンティティなんだろうな。うとーの方が安心はする。”ダノ”はペンネームというよりも東京の芸名って感じがして、気が抜けない。ダノという名前は知っているけど、本名を知らないという人を何人も知っている。さあ、感じが書けるかな?”うとー”のちょっとゆる感じも個人的には気に入っている。のどかな感じが好きだ。帰省した感じとでも言おうか。言葉、もっというとあだ名は奥が深い。

 簡単に文字が空港になってくれる。

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