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「今さら知りたい男女7人」第44回 一枝が勤める会社の正門(秋9話)

「今さら知りたい男女7人」今回は一枝が勤める会社 五代建設の正門前のロケ地を取り上げます。

秋9話「嘘」より
会社に出社した一枝は社内の人のよそよそしい態度を不信に想い、同僚に尋ねます(※1)。

44-1 「あたしが何かしたのかしら?」と一枝が尋ねると「知らないの? 島村さん?」
44-2 「これ、あなたのことが書かれてあるわよ」
と言いながら机の引き出しからチラシを手渡す一枝の同僚
44-3 正門のところで若い男が配っていたといわれ、駆け出す一枝
44-4 正門を通り過ぎ・・
44-5 会社の前の歩道に出ますが配っていたという男はおらず・・
44-6 引き返し・・・
44-7 その場に捨ててあったチラシをかたずけようとする一枝

さて、こちらのロケ地です。
44-5のカットを見ると、一見して普通の街中ではないことがわかります。鉄塔とガスタンク、何かの工場施設?が特徴的です。

44-8 普通の街中にはないだろうというものが背景に映ってます

これは川崎の工場地帯でロケしたのではないか? と思いました。ただ、一口に川崎の工場地帯といっても扇町、水江町、千鳥町、浮島町、扇島、東扇島となかなかの広さです。

44-9 黄色のところが川崎区ですが、点線の資格の中が大雑把な川崎の工場地帯

最初はGoogleMapのストリートビューで見て行けば探せるかも?と思いましたが、工場地帯だけとはいえ当てもなく探すのはなかなか大変です。

ガスタンクには〇〇石油とありますが、肝心の〇〇の文字がまったく判別できません。また、一枝の下手には街道標識がありますがこちらも判別できません。
44-6には東芝の看板がありますが、看板一枚で探すのも難しい・・ と特定をあきらめかけましたが、車道の向こう側にガスタンクと並びもう一つ特徴的なものがあることに気がつきました。

それは44-10に書いたように、これは貨物のタンク車のように見えるものが映っている・・・ もしこれが貨物列車ならば、「車道の向こう側に線路があるのではないか?」 と思いました。

44-10 車道の向こうに貨物のタンク車?

そういえば、工場地帯には貨物専用の鉄道が通ってると聞いたことがあります。調べてみるとこの工場地帯には神奈川臨海鉄道という貨物専用の鉄道、それとJR東海道貨物線が走っていることがわかりました。

44-11 川崎の工場地帯を走る鉄道の路線図

もし、あれが貨物列車であれば、線路沿いの道を探せばいいというわけです。
あとは、自分の足で探すしかないとレンタサイクルに乗り、探し始めると、意外に早くその場所がわかりました。

結論から言うと、ロケ地は神奈川臨海鉄道 浮島線沿い、浮島町に入って約500mほど浮島交番前信号前にある会社がロケ地と思われます。

44-12 五代建設 正門 (撮影 2024年5月 以下同)

44-3と比較すると木がおいしげって隠れてますが、44-3と同じ2階建ての社屋です。

44-13 ロケ地の目印となった鉄塔、工場施設、ガスタンク
古くはなったようですが、今も当時と変わらない 

44-12の車道を挟んではす向かいが44-13となります。鉄塔、工場、ガスタンク・・・ やや画角が異なりますが、44-12とあわせてまさにここで間違いないと思います。
なお、44-5にはない高速の高架がありますが、これは首都高速神奈川6号川崎線 開通は2002年なので、ドラマ撮影後にできたものとなります。

44-14 44-6と同じ感じを狙う。アングルはちょっと異なります

そして、撮影に使われた社屋は東芝エネルギーシステムズの浜川崎工場です。おそらく、撮影当時は東芝 京浜事業所の浜川崎工場だったと思われます(すいません、調査不足)。

マップを貼ります。住所は川崎市川崎区浮島町4−1になります。

第43回で触れたように、一枝が勤める会社の最寄駅は「海芝浦駅」 あちらは実際は東芝への直通駅です。そして、こちらも東芝というわけで、一枝が勤める会社は設定上は五代建設ですが、ロケ地としては東芝を利用していたということになります。

以上、今回はこの辺で。
こちらの連載は週一回 金曜の夜か、土曜の朝に更新しています。よかったらまた見に来てください。では、では。

※1 この同僚の名は村川(漢字表記は脚本本による)。デスクの引き出し中からあの中傷ビラを出してくるってなかなかですよね・・・汗


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