誰かがそっと
真っ白な空から
綿菓子みたいな雲のカケラが
ヒラヒラ降ってきた
暖かい日が続いた冬
遅刻してきた誰かさんみたいに
ゴメンなさいって
ちょっと恥ずかしそうな笑顔で降る雪
久しぶりに会う君は
見たことのない新しい君
それでも
君というカセットテープを巻き戻したら
やっぱり君はあの日のあの場所に帰っていく
昔、君も僕も好きだったあの歌を
思い出して眺める窓の外
雪がどんどん積もっていく
希望にも失望にも積もっていく
いつか太陽に照らされるのが希望で
月夜に堕ちていくのが失望だなんて
それはホントは逆さまだよと
誰かがそっと君を愛す
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