出来高からトレンドを読み取る （Totalizer と vRCI）

注意．この記事はTradingViewを利用されている方向けに、私ダニエルが開発したオリジナルのインジケーターの使用方法を解説するドキュメントです。TradingViewのアカウントを持たない方、またTradinViewのインジケーターを使用しない方は購入しないでください。

VolumeTotalizer（検証用にオプションを変更しています）

vRCIの表示例

　あなたは普段トレードにのぞむ際、出来高について観察することが多いはずです。出来高は価格と並んでその対象となる株式その他派生商品（以下銘柄）の売買動向を把握するための重要な手がかりとなります。

　ただ通常は出来高が多かったか少なかったかとその際のローソク足なりが陽線か陰線かで比較的おおざっぱに把握する方が多いのではないでしょうか？

　今回紹介する「VolumeTotalizer」（以下Totalizer）「VolumeRCI」(以下vRCI)では、それぞれの銘柄の売り・買いに分けて出来高を集計し、分析することでその時の値動きで発生した出来高が売りと買いどちらにどの程度傾いているのかを視覚的に表示させるインジケーターです。

　トレードしている銘柄が現在どの程度買われているのか売られているのかのおおよその傾向を把握することができますので、トレンドフォロー型のトレードを行うには便利かと思います。

　ただしほかのインジケーターと同様に、これだけで売買したからといってかならずしもトレードが成功するとは限らないことをお断りしておきます。他の指標やあなたのこれまでの経験則を踏まえたうえで、あくまで参考として本インジケータの結果も考慮していただければと思います。

　TotalizerおよびvRCIの利用は現在のところ無償ですが、本NOTEについては有償とさせていただきますのでご了承ください。また記事中のリンクについては1年間の期限するほか、TradinView側の仕様変更などにより予告なく閉鎖する場合もありますのでご注意ください。

注意．TradingViewの使用方法については本ノートでは触れません。

１．VolumeTotalizerの機能

　Totalizerは先にも解説したとおり、それぞれの銘柄の出来高を以下の4種類の手法を用いて分析し、表示させることができます。

・Summary
　出来高を単純に棒グラフとして表示させます。
・UpDown
　売買の出来高それぞれを表示させます。より短い足（日足なら１分足）で売買それぞれの出来高を求めることで比較的現実的な出来高の状況を把握することができます。
・Totalizer
　売買の傾きを（デルタ）を指定された期間累積し、出来高が合計でどちらに傾いているか表示させます。
・デルタ
　「UpDown」に加えて売買の傾き（デルタ）を表示させます。

デルタチャートの例

２．vRCIの機能

　VolumeRCI(vRCI)はTotalizerと同様に出来高を詳細に分析することで、出来高の推移から当該銘柄の売買傾向を知る事が出来るインジケーターです。

　具体的な機能はTotalizerと同様に、より短い足（日足以下なら１分足）を用いて売買それぞれの出来高を求め、ザラ場寄り付きから（日足であれば指定期間）累積を行います。これにより現在売買どちら側にどの程度出来高が傾いているか求めます。つまり、その時点でどの程度買われているのか、どの程度売られているのかをおおよそ把握できることになります。

　この累積結果にRCIのロジックを適用し、売買どちらがどの程度の期間続いているのかを求めてインジケーターとして画面上に描きます。

　RCIのロジックについてはネット上の詳細な解説をご覧いただくとして、簡単に説明すれば「ある一定の期間、高値更新、安値更新の回数をカウントして、百分率で求めた結果」となります。相場の過熱感を表すインジケーターとして紹介されることがあります。単純に「80%以上であれば高値更新ばかり続いてるからそろそろ調整があるかもしれない」といった分析の仕方でだいたい合っているでしょう。

　このロジックを出来高の累積に適用すると「この期間は買いしか入ってこないので買ポジションが積み上がっているだろう」といった見方ができます。

　vRCIは通常のRCIととても良く似た振るまいを示しますが、価格がほとんど動かずに出来高だけ増えるといった事象を比較的効率良く把握することができるはずです。

　またvRCIには、RCIのインジケーターの他、相性の良いRSIのインジケーターを加えて、３つのインジケーターを同時に描くことができます。

　描かれるラインが多くなりますが、慣れればかえってインジケーターが整理されて使いやすく感じることでしょう。

vRCIの表示例

３．VolumeTotalizerの導入

　まずはあなたのTradingViewにTotalizerを導入してみましょう。
以下のリンクからTotalizerを呼び出してください。