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バッキー事件公判傍聴記・2007年3月1日(被告人・栗山龍)

2007年3月1日
東京地裁
416号法廷
罪名・傷害等
被告人・栗山龍

バッキー事件の首謀者、栗山龍の地裁公判である。今回は、証人尋問が行われた。
弁護人は、無罪主張事件らしく、4名の大人数ついていた。眼鏡をかけた中年男性、眼鏡かけた老人、若い女性、眼鏡をかけた青年という顔ぶれ。中年男性の弁護人は、開廷前、書類に目を通していた。
検察官は、痩せた青年1名。
あまり広くない法廷に、傍聴人は、18名ほど在廷していた。やはり、注目されているのだろう。
被告人である栗山龍は、浅黒い中年男性だった。少し後退した髪を、角刈り風にしている。大柄で、ややがっしりした体格。目はたれ目であるが、鋭い。ノーネクタイの黒いスーツ姿であった。傍聴席の方に目をやることなく入廷した。
栗山龍の公判は、15時より開廷した。

弁護人が、不同意としていた検察官書証に同意し、証拠について要旨の告知が行われる。
159号証は、「子宮破壊」に参加した人の治療カルテ。
37~39号証については、「子宮破壊13」に出演した出演女優ついて作成された、診断書。病院からの調書。打撲、クラミジア肝炎と傷害を受けた、という内容。

証人M・Tが入廷する。人定質問と宣誓前に、「座っていいですか?」と笑いながら聞いていたのが、印象的だった。
M・Tは、AV女優の診断書を作成した医師であり、甲99号証の作成者であった。
まず、検察官の証人尋問が行われる。
12月26日、被害者はAV撮影で本当にレイプされ、抵抗して打撲、挫傷を負い、来院した。カルテには、頚椎捻挫、打撲、とある。首以外の部位に、皮下血種が認められた。皮下血種の部位は、赤くはれて周りがむくんでいる。女優自身からは、お尻や膝が痛いと訴えがあった。頚椎捻挫を含め、加療期間2週間とした。女性の頚椎捻挫は、首を動かさないでも痛がっている状況だった。
平成17年に、警察から診断書の加療期間を尋ねられ、カルテを見て答えた。
次に、中年弁護人からの証人尋問となる。
診断書は女性の依頼で書いた。訴えたいといったことを、女性は述べていた。
女性に診断書を渡したが、原本を紛失したとの事で、コピーを渡した。平成17年のことだと思う。
頚椎捻挫は、レントゲンの変化、骨の変化はない。
「頚椎捻挫の加療期間である2週間以内に、その女性が同じAVに出れますか?」という質問には、「内容によるでしょうね」と答えていた。被害者は、バッキ―のAVに出演したのちにも、別のAVに出ていたのだろうか。
皮下血種は、圧迫痕がつくとのことであった。
これで証人尋問は終わり、証人は傍聴席へと戻る。
次回も証人尋問で、3月12日13時30分に指定される。
裁判長『被告人、よろしいですか?』
被告人『はい』
栗山は、頷いた。
これにて閉廷する。15時45分まで予定されていたが、15時33分に終わった。
栗山は、両手を膝の上に置き、前を向いて、証言を聞いていた。何を考えているのか、うかがい知ることはできなかった。

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