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立川市ホテル殺傷事件公判傍聴記・2023年11月14日(被告人:加藤聖哉)

2023年11月14日

東京地裁立川支部刑事第3部合議B係

101号法廷

事件番号:令和3年(わ)第1539号

罪名:殺人、殺人未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反

被告人:加藤聖哉(開廷表には被告人と表記)

裁判長:新井紅亜礼

裁判官:長橋政司

裁判官:高橋千穂

書記官:白土麻衣



13時に、法廷前に並ばされる。傍聴人は12,3人ほどである。

被告人は、すでに被告席に座っている。不揃いな長めの黒髪、肌は浅黒く、引き締まった体格である。切れ長の目であり、眉は太めである。白いマスクをつけている。長い白いワイシャツ、青いベスト、グレーの長ズボンという恰好。手をしきりに動かし、ゆらゆらと動いている。

弁護人は、三名ついていた。髪の後退した中年男性。アンバランスな感じで小柄で、髪が後退し、口ひげを生やし、眼鏡をかけた中年男性。太り気味の眼鏡をかけた中年男性。

今回、検察官側に衝立はなく、メンバーがよく見えた。

眼鏡をかけた青年、髪の後退した中年男性、中年男性の三名である。その後ろに、被害者参加代理人が座っている。三名であり、眼鏡をかけた白髪の男性、長髪の30代ぐらいの女性、丸顔の中年男性という顔ぶれ。

裁判長は、やや茶髪がかった、色白の、痩せた中年女性。裁判官は、柔らかい髪の中年男性と、黒髪長髪の若い女性。

13時10分、加藤聖哉被告人の公判は開廷した。

初公判では、不規則発言を繰り返し、退廷を命じられた。この公判でも、退廷こそさせられなかったが、「心神喪失状態」「江戸川コナン」などといった不規則発言を繰り返していた。


裁判長は、冒頭に本日の予定、これからの予定を告げる。本日は、タカス、アサノ、フジタ、モリ証人の尋問を行う。

そして、一人目の証人、タカス証人が入廷した。髪の短い、若く見える中年男性だった。タカスショウジロウという名前である。宣誓を行い、促されて椅子に座る。偽証罪についての注意が行われる。

タカス証人は被害者Aの解剖医であり、検察官に求められ、まずはプレゼンテーションを行う。


<タカス証人のプレゼンテーション>

解剖担当をしたタカスです。解剖について。令和3年6月2日0時19分から1時55分まで解剖を行った。慈恵医大で行っている。

傷の所見。長さ3.5㎝の開放創。イ、3.7㎝の開放創、胸腔内に達する。致命傷である。乳頭部、開放創。13㎝のもの、右乳頭部付近に。長さ2.5㎝の開放創。エ、7~3.5㎝の開放創五個。7.5㎝の開放創。下腹部、0.7~9.2㎝の六個の開放創。ケ、9㎝の開放創。腹腔内に達し、小腸出ている。コ、腹腔内に達している。ス、中関節走行創、7.5㎝。タ、3㎝のぜんじょう表皮はく奪。右手、1.5㎝の開放創。14㎝の開放創。7㎝、3.5㎝の開放創二つ。前腕に、2~7㎝の開放創7個。左の腕、上腕~足に、コ状の開放創。セ、7㎝、4㎝の開放創。タ、5㎝の面上創。右手関節、表皮はく奪。1.3~3㎝の開放創4個。下肢、左大腿前面、2.5~6㎝の開放創6個。開放創4個。下腹部の開放創出血。小腸脱出。イ、胸郭付近に達し、胸腔内に。イの傷さらに見ると、4.5㎝の損傷。心臓の右室に形成。心臓損傷。前面に長さ4㎝の開放創。肝臓の損傷。横隔膜貫通した傷。肝臓に1.7㎝の傷。他、四つの損傷。イの傷、左上胸部。第1~第4肋骨から入り、肝臓で停止している。距離18㎝。

死因に関して。左上胸部の傷、心臓に達し、右室貫通。心臓、ポンプの役割。短時間で多量の出血。1300ml弱の出血。貧血著明。その他、腹部、四肢にも多数の刺切創。腹部にも致死的損傷。損傷に残った血液は少ない。死因は胸部刺切創。

胸腹部に多数の刺切創。四肢に認めたのは、防御創。軽度の皮下出血死因にはならない。

成傷器の種類。同一のものとして矛盾しない。成傷器、刃先から刺切創と考えられる。皮下出血、鈍体により生じた。以上。


続いて、眼鏡をかけた青年の検察官、ハラフジ検察官が証人尋問に立った。

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