米国株、ダウ反発し407ドル高 引き締め長期化への警戒和らぐ ナスダック反発

米国株、ダウ反発し407ドル高 引き締め長期化への警戒和らぐ ナスダック反発

米国・欧州株概況

2023年8月8日 5:35



【NQNニューヨーク=川上純平】7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前週末比407ドル51セント(1.2%)高の3万5473ドル13セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)高官が一段の利上げに慎重な見方を示し、相場の追い風になった。一部銘柄に業績を評価した買いが続いたのも投資家心理を支えた。

米紙ニューヨーク・タイムズは7日、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁がFRBの政策金利について「ピークにかなり近づいている」と述べたと報じた。一段の利上げが必要かどうかは物価上昇率が目標の2%に向かって落ち着く方向にあることを確かめる必要があるとしつつも「インフレ率が低下していれば名目金利を来年に引き下げるのは自然なことだ」と語った。利下げが米景気を支えると期待され、ダウ平均の上げ幅は一時430ドルに達した。

ダウ平均は前週末までの3営業日で560ドルあまり下落した。これまでの上昇局面で買い遅れていた投資家が押し目買いを入れやすかった面もある。企業業績が改善するとの期待も引き続き支えとなった。バイオ製薬のアムジェンは前週末の5%高に続いて4%高で終えた。3日に発表した四半期決算が市場予想を上回ったのを好感した買いが続いた。

このほかの個別では、航空機のボーイングや医薬品・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソンが上昇した。半面、スマートフォンのアップルと工業製品・事務用品のスリーエムが下落した。

ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発した。前週末比85.160ポイント(0.6%)高の1万3994.398で終えた。ネット検索のアルファベットが上昇した。最高財務責任者(CFO)の退任を明らかにした電気自動車のテスラは下げた。

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