米国株、ダウ続伸し203ドル高 マイクロソフトとボーイングがけん引 ナスダック続伸

米国株、ダウ続伸し203ドル高 マイクロソフトとボーイングがけん引 ナスダック続伸

米国・欧州株概況

2023年11月21日 6:25



【NQNニューヨーク=川上純平】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸した。前週末比203ドル76セント(0.58%)高の3万5151ドル04セントと8月中旬以来の高値で終えた。個別の材料を手掛かりに買われた銘柄が相場を支えた。中でもソフトウエアのマイクロソフトが午後に上げ幅を広げ、ダウ平均の上昇をけん引した。

マイクロソフトは19日、出資先であるオープンAIの最高経営責任者(CEO)を解任されたサム・アルトマン氏を人工知能(AI)研究チームに迎え入れると発表した。市場では「AI開発におけるマイクロソフトの立場がより強固になる」(ウェドブッシュ証券のダニエル・アイブス氏)との見方があった。株価は2%強上昇し、上場来高値を更新した。

航空機のボーイングは5%弱上昇して終えた。アナリストが業績改善を見込んで投資判断を引き上げたのが材料視され、ダウ平均を押し上げた。

もっとも、ダウ平均は上値の重さも意識された。リッチモンド連銀のバーキン総裁は米フォックス・ビジネスの番組で、米国のインフレが「頑固」だとして、米連邦準備理事会(FRB)が高い政策金利を長く維持するのにつながるとの見方を示した。金融引き締めによる景気懸念が意識されたのは株価の重荷だった。

個別では半導体のインテルや顧客情報管理のセールスフォース、通信のベライゾン・コミュニケーションズも上昇した。半面、建機のキャタピラーとドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは下げた。

ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は5日続伸した。前週末比159.053ポイント(1.12%)高の1万4284.534と7月下旬以来の高値で終えた。21日に四半期決算の発表を予定する半導体のエヌビディアが買われ、上場来高値を更新した。

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