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ニュートラルに受け止める

わたしには、もうすぐ31歳と30歳になる娘がいます。長女は家を出ていますが、同居している次女とは、仕事のことや趣味について、毎日いろんな話題で盛り上がっています。その二人が最も嫌っていることがあります。それは「ゆとり世代と決めつけるな!」ということです。

ゆとり世代とは、1987年4月2日から2004年4月1日に生まれて、ゆとり教育を受けてきた世代のことです。
代表的な特徴的として、何事にも熱くならない、未来に期待しない、欲がない、プライベート重視などがあげられます。娘たちを見ていると、特に次女に該当するのは「プライベート重視」という点でしょうか?しかし、これは、親である私がプライベートも徹底的に楽しむというポリシーを受け継いでいるだけなので、ゆとり世代だからということではありません。

この「ゆとり世代」に続いて、「さとり世代」「つくし世代」「Z世代」など次々に世代をくくった名称がつけられ、世代別指導法も紹介されています。
世代間のギャップが大きく、上司が自分の若かったころの感覚とは異なった部下を指導するのは難しいです。このようなカテゴリーに分けて相手を理解することで、関わり方や指導がスムーズになるのであれば活用も意味があると思います。

しかし、それはあくまで、相手としっかり向き合って行動や言葉を正確に受け止めていることが前提です。
「参考」にしようと思ったものが「邪魔」になることもあります。

初対面なのに「この人、苦手なタイプだな」「相性が悪そうだから、言えない」「何を考えているのかわからない人だ」など、相手のことを十分知らないうちから決めつけていることはないでしょうか?
特に今は、対面でのやり取りが著しく減っています。人と人が分かり合うためには、面と向かって言葉を重ね合い、考え方や思いの温度差の違いを理解することが必要です。

相手のことを分かったつもりになると、話をきちんと受け止めていないので大事なキーワードが拾えません。
その状態では、どんなにきき方を磨いても、伝え方のポイントとステップを踏まえて伝えても納得や理解に繋がらないのです。
アサーションを学び始めた頃、「DESC」という方法に出会いました。しかし、これは、あくまで伝え方のスキルです。これだけで相手に何かが伝わるわけではありません。その前に、自分が目の前の状況や相手をニュートラルに受け止めているかが大事です。(そして今は、私は、DESC法は用いていません)

「勝手にくくらない」「わかったつもりにならない」「相手の言葉を額面通りに受け止める」
娘たちや、亡くなった義母、世代の異なる人とたくさんの言葉を交わしてきたことで、ニュートラルに受け止めることがどれほど大事か、そしてどれほど難しいかを痛感しています。


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