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自分の軸

来月は、何社か、内定者研修を担当させていただくことが決まっています。
予定の中には、店舗改善指導を担当している銀行の内定者研修も入っています。
16年前、店舗の調査から始まり、地区別のCS向上会議の開催、社員向けの教育ビデオの制作、ロビーの案内をされている方のマナー研修などに携わり、11年前から新入社員の導入研修、内定者研修、新任営業担当者の研修なども担当させていただくようになりました。

新入社員の方たちとは、内定者研修や導入研修だけでなく、店舗調査に伺ったときにその仕事ぶりを拝見することができるので、成長されている様子が楽しみでもあります。

導入研修時のまま、元気溌剌と仕事に取り組んみ、レベルアップを図っている方

店舗のリーダーになって、思考錯誤しながらも周りの方を巻きこみながら、CS向上の一翼を担っている方

「私の後に続く後輩たちのためにも、私はここで踏ん張ろうと思っています」と、自分を奮い立たせながら頑張っている方

先輩リーダーに選ばれて、導入研修で一緒に新入社員の指導をしてくださった方

そして、店舗改善指導の事務局や、新入社員研修の担当責任者を務めてくださっている方も、私の新入社員研修を受講してくださった方です。

頑張っている姿、成長された様子を見ると、「入社時から、ずいぶん成長されたな!」と嬉しくなります。その成長は、本人の努力だけでなく、職場の上司や先輩方のご指導あってのことでもあります。

しかし、全員が順調に成長しているわけではありません。
導入研修を、一生懸命受講しながら、自分の力で不安を期待に変えていく力を身に付けたはずなのに、3カ月後、半年後、1年後にお会いしたら、目の輝きがすっかり消えて、ただ言われるままに仕事をしていたり、「仕事なんてこんなもの」と思っているかのような舐めた態度に感じられたり…。
そういう様子を見ると、とても残念な気持ちになります。
多くの職場では、新人を指導する時間も余裕もない状態なので、可能な限り本人と直接会う機会を持って、状況をしっかり聞きながら助言をしたり、上司の方々に、提案させていただくようにしています。

「私がこれまでやってきたことは、間違ってたと気づきました。大西さんから〝ちょっと時間が取れる?”と聞かれた時、一瞬〝この忙しい時に?”って思ったけど、面談してもらってホントによかった!!壁を一気に越えられそうです!私、頑張りますよ!!ほんとにありがとうございました!!」
面談する中で、目の輝きが変わる瞬間、大切なことに気づいてもらえた瞬間に立ち会うことが出来るのは、幸せなことです。

どんなに優秀で、大勢の中から選ばれた一人ひとりであっても、それは「学生レベル」のものに過ぎません。社会に通用するレベルに引き上げるには、本人の努力と先輩や上司による指導の両方が欠かせません。全員が、恵まれた環境で優れた上司の元に配属されるとは限らないので、個人の力だけでレベルアップするには限界があります。周りの指導に頼っていたり依存していたら、好ましくない流れに巻き込まれ、やがて沈んでしまうかもしれません。

どのような環境であっても、たとえ逆流や逆風でなかなか思うように進めない状態でも、自分自身を成長させていくためには、自分の中に軸をしっかり持つことが大切だと思っています。

「私はこれまでどう生きてきたか?(どんな経験をして何を得てきたか?何を大切にしてきたか?」
「これまで生きてきた中で、出来るようになったこと、出来ないことは何だったか?」
「出来るようになったこと、出来ないことをどう発展させていきたいのか?」
「そして、これからをどう生きたいのか?」

苦しい時、悩んだ時、そこに戻って自分自身を見つめ直し、また気持ちを奮い立たせて一歩を踏み出す。
あえて流れるままに身を任せたとしても、自分が通した軸は決して曲げない、変えないという信念を持つ。

私が、就職活動を通して見つけたのは、就職先でもそこで担当する仕事でもなく、自分自身がこれからを生き抜いていくための軸だったように思います。最初は細くて、今にも折れそうな軸でしたが、様々な経験を重ねる中で、太くブレない軸に育ててきました。

早くから学校教育の中にキャリアのカリキュラムが導入され、
エントリーシートの書き方や面接の受け方のコツも、簡単に手に入る時代になりました。
でも、自分の軸は、誰も手とり足とり教えてくれないし、簡単に手に入るものではありません。もしかしたら就職するまでに見つからないかもしれません。でも、そんな大切なものだから、たとえ時間がかかっても、自分の力でその軸を見つけてほしいと思っています。

内定者研修で、今年はどんな方にお会いできるのか、今からとても楽しみです。

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