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【本の感想】『10代のうちに考えておきたい「なぜ?」「どうして?」

今回、紹介する本は近藤雄生さんが書いた『10代のうちに考えておきたい「なぜ?」「どうして?」』です。

あらすじ

「虹は本当に7色?」
「男女の平均寿命はなぜ違う?」
「友だちは多いほうがいい?」
「なぜ学校に行かないといけないの?」
「努力すれば夢はかなう?」
身の回りにはフシギなことやわからないことがたくさんあります。
ちょっと立ち止まって考えてみよう。
「なぜ?」と問うことがあなたの世界を広げます。

本の感想

5年以上にわたって世界各地を旅してきた著者・近藤雄生さん。
これまでの経験で感じたことをもとに、身の回りの不思議なことや疑問に思ったことを回答していく。

不思議に思いながらも、そういうものだとどこかで納得していたので、改めて質問されると回答しづらい。

著者は不思議に思ったことをそのままにするのではなく、「なぜ?」と自分自身に問い、考えることが大事だと言っている。
著者が出した回答を読み、自分なりに考え、また違う答えを出してもいいのではないかと書かれている。

考えることを止めないで欲しいのだと思う。
いろいろな人の意見を聞き、すべてを鵜呑みにするのではなく、その意見の中からでも自分が納得するものを選択してもいい。
または、別の考えを出してもいい。
自分なりに調べて答えを導き出してもいい。

印象に残った言葉

白目があることで人間は、黒目がどのように動いているのかが他の人からもよくわかります。その動きによって様々な感情を相手に伝えることができ、高度なコミュニケーションを可能にしているというわけです。

8-9P

本を読むことは、想像力を育て、他者への想像力をも豊かにしてくれるという点で大切なのです。

41P

自分で動くまでには至らずとも、「どうして?」と思って考えてみるだけでも、それはきっと何らかの形で、社会をより住みやすい場所に変えていく一歩になるような気がします。

76P

人は他人に迷惑をかけずに生きることなどできない。だからあなたも他人からの”迷惑”に寛容になりなさい

97P

最後に

著者の観点から疑問に回答していくもので、なるほどと思ったものがある。
相談の内容は
「いま悩んでいることについて親友に相談したいのだけれど、たぶん迷惑をかけてしまう。そう思うと相談できません。どうしたらいいでしょうか」
というもの。

きっと誰もが人に迷惑をかけたらダメだと教えてもらったと思う。
自分のことで相手を困らせてしまうかもと思い、グルグルと悩みのことに考えた経験をした人も多いはずだ。

でも作者は
「人は他人に迷惑をかけずに生きることなどできない。だからあなたも他人からの”迷惑”に寛容になりなさい」
と習う国のことを紹介し、迷惑をかけないようにと気にするよりも、迷惑に寛容でいようと諭します。

相手のことを気にするあまり、自分をおろそかにしていた。
この言葉は自分にはない発想だったので、気持ちが軽くなるのを感じた。

このように自分にない回答を出してくるので、自分の中の価値観を変えるチャンスかもしれない。

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