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処暑 第四十二候 禾乃登

昨日までが、処暑の末候、「こくものすなわちみのる」 でした。年に三度はお米の収穫ができるうえ、まして雨季の最中のタイ。
穀物の実りの兆候が現れ始めるのはまだ先ですし、果物もたとえば龍眼も収穫が終わりに近くなったり、これも少し合致しません。

個人的な印象ですが、この時期実りの気配、実の存在感を強く感じるとしたら、穀物ではありませんが、チークの実かしらん?などと思います。

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チークの実、白い小さな花の後には黄緑色の風船カズラのような実が付き、その風船のような外皮の中には、小さな丸い種が入っています。

チークといえば上質な木材という印象ですが、葉や花、この種からとれるオイルは、さまざまな薬効があるのだとか。どこをとっても役立つというのには驚いてしまいます。
ちなみに、茶色く熟した種からとれたオイルは、インドなどでは皮膚炎の鎮静などに用いられてきたそうです。

そんなことを知ると、雨季の暗いほどの青空を背景に、透明な光を受けて輝いているように見えるチークの木、とても美しく、親しく思えてきてしまいます。

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